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zappak: 2024年2月リリースの作品紹介

皆さま、2024年いかがお過ごしでしょうか。 zappakは約1週間後の2月1日(木)に新しく3作品をリリースいたします。ご興味ありましたらご購入ご検討ください。お店からの取り扱い希望のご連絡もお待ちしております。以下、各作品の情報紹介です。 p.o.p. (psychology of perception) [Alien Stewardess] (zappak-008) p.o.p.(psychology of perception/知覚心理学)はベルリン在住のRein

    • 新作、[just another day]について

      今月、FtarriのサブレーベルHitorriよりフィールド録音によるソロ新作[just another day]がリリースされました。'just another day'とは’なんでもない一日'という意味で、作中でもそれを表現しています(下は僕自身のBandcampページです、全曲試聴可能となっております)。 そもそも、本作はFtarriのオーナーの鈴木さんから「[Ulysses]みたいな作品を出さないか」と打診されたのがきっかけとなって作った作品です。[Ulysses]

      • My New Favorite 30 Music in 2023

        今年も一年色々ありました。幣レーベルzappakは無事1周年を迎え、累計7作品リリース、9月には小川町POLARISにてレーベル・ショーケースもおこないました。自身のライブの本数も増えて、今年は30本以上あったようです(最後の1本は年末なのでまだですが)。演奏面ではさまざまな人から嬉しい評価や感想をいただけて、成長(?)を実感したり。リリースは少なかったですが、制作面ではBreton Cassetteから鈴木彩文さんとのデュオ作品やFtarriのサブレーベルHitorriより

        • 現行の即興音楽のための拙いディスク・ガイド

          「インプロ・りぶる」というツイッター(というか現在では「X」と呼ぶべきか)のアカウントが、8月15日に「フリー・インプロヴィゼーションに初めて触れる人のためのディスクガイド──デレク・ベイリーから連なる音たち」という記事を公開した。カンパニー社より以前出版されたJohn Corbettの書籍『フリー・インプロヴィゼーション聴取の手引き』をベースとし、代表格的なDerek Baileyの作品を中心にセレクトしたものだ。 当ページではDerek Bailey [AIDA] (1

        zappak: 2024年2月リリースの作品紹介

          2023年上半期に聴いた音楽の振り返り

          2023年上半期が終わったので、今年聴いた音楽を振り返ってみました。ディスク・レビュー的に紹介しようかと思ったのですが、そうすると年末の時点で書くことがなくなる危険性があったため、ミックスという形式で曲をまとめてMixcloudにアップしました。以下より聴けます。 "Looking back my first-half listening history of 2023" 以下、コメントなしでのトラックリストの順での作品紹介です。画像クリックで試聴可能なサイトに飛びます(

          2023年上半期に聴いた音楽の振り返り

          7月第1週の演奏について

          こんにちは。岡川です。このところ月に1本あるかないかといったブッキング状態だったのですが(5月は0本、6月は1本)、7月の第1週に限って急に出演が次々と決まりました。すべてのイベントにおいて多くの方に来ていただきたいという気持ちはあるものの、僕については1週間に4回も観るようなアクトではないということもわかっています。 そこで今回、その4本において(今のところ)どんなことをしようと思っているのか書いてみて、それを参考に皆さまにはご都合の調整などしていただけたらなあと思い、ここ

          7月第1週の演奏について

          ECM: 私の1枚

          ジャズを中心とした記事を多く掲載してきているJazzTokyoが、300号を記念して『ECM: 私の1枚』なる記事を企画した。これまで多くのライブ/作品レビューやインタビューをおこなってきたということもあり、JazzTokyo寄稿者のみ(?)による記事ながら、すべてを読み切るにはなかなかの時間を要すであろうヴォリュームだ。 そもそもECMとは ECMとは「Editions of Contemporary Music」の略称であり、すなわち現行の音楽をリリースすべく、主宰M

          ECM: 私の1枚

          Andrew Pekler [Khao Sok Extension]

          zappakはAndrew Peklerによる映像作品、[Khao Sok Extension]を2月1日に発表します。フォーマットはデジタル・アルバムのほか、PAL-DVDとCDをセットにしたフィジカル・バージョンも用意しています。収録映像の時間は60分で、CDにはリスニング用に新しく用意された54分46秒のバージョンが収録されています。レーベルのBandcampより発売予定。国内のいくらかのショップや海外の複数ディストリビューターのもとでも販売がされるかもしれません。 詳

          Andrew Pekler [Khao Sok Extension]

          My new favorite 30 Music of 2022

          1月で30歳になって人生の新しいフェーズに入ったのか、思い返すと今年は例年以上に色々な出来事があり、さまざまな人との出会いもありました。春先には関西で演奏したり(兵庫のTobira Recordsと大阪のenvironment 0g)、夏には自分のレーベル「zappak」を立ち上げたり、(演奏の本数自体は多くありませんが)神保町の試聴室や新宿のPIT INNなど都内でも初めての場所で演奏したり。11月にはSachiko Mさんのソロを観られたのも感激でした。 I turned

          My new favorite 30 Music of 2022

          zappakについて (日本語版)

          (English Version Here.) 2022年9月10日、岡川怜央は自身によるCDレーベル "zappak(ざっぱく)" を立ち上げ、最初のリリースをおこないます。レーベル名は「雑駁(ざっぱく)」からきており、その「雑駁」とは「考えや文章などが十分に整理されておらず、雑然としている状態」をさす言葉です。 このレーベルからコラボレーションを含む自分自身の作品を発表することはありません。リスナーという視点から、素晴らしいと感じた他者の作品や演奏の録音を発表することの

          zappakについて (日本語版)

          About zappak (English Version)

          (日本語版はこちら) On September 10 2022, I will start running my own CD label named "zappak" and will release the first 2 titles. The name of "zappak" is come from Japanese word "zappaku (雑駁)", and zappaku means "the situation that thoughts and se

          About zappak (English Version)

          My Favorite 15 Albums of 1970's

          少し前にTwitterにて「#70年代ベストアルバムランキング100」なるものが開催されていて、僕みたいなのが場を荒らしちゃいけないだろうと思ってツイートするのを控えていたんですが、もうそろそろいいかなと思って15枚選んだものを投稿したので、詳細はここに書こうと思った次第です。ただ、個人的には順位付けするのが好きでないので、アルファベット順で。 David Bowie [Station to Station] David Bowieといえば、「地球に落ちて来た男」や77年

          My Favorite 15 Albums of 1970's

          PRESQUE TOUT: 窓からのながめ

          このところ毎日暑いですね。皆さんお元気ですか。僕は暑さ耐性がほぼ皆無なので(寒いのは大丈夫)、自宅では常時エアコン稼働、外出中は水分補給に徹してます。電力供給がひっ迫していますが、皆さんも倒れないように無理せず頑張ってください。 さて、余計な前置きはさておき、今回は2019年から活動を始めたフランスのレーベル(あるいはプロジェクト?)である「PRESQUE TOUT (日本語で「ほとんどすべて」の意味?)」を紹介したいと思います。 ここで取り扱われている作品は、少し変わっ

          PRESQUE TOUT: 窓からのながめ

          物音/実験系カセット・レーベルの近況

          1. 「ノイズ(騒音)」を定義する まず、音楽ではなく一般的な意味として、「ノイズ(騒音)」ってどんなものでしょう。隣の住人の生活音だったり、窓から入ってくる車の音だったり。人の声だってノイズと感じることがあると思います。しかし、その音が「作品」だったとき、僕らがその音を注意深く聴き込むとき、それをただのノイズと言い切れるのでしょうか。例えばÉric La Casaは録音やミキシングをエンジニア的領域から作品制作の領域まで押し広げています。彼が参加したCool Quarte

          物音/実験系カセット・レーベルの近況

          フィールド・レコーディング作品15選+

          2022年4月26日、柳沢英輔氏による著書『フィールド・レコーディング入門: 響きのなかで世界と出会う』がフィルムアート社より出版されます。氏は音文化研究や映像人類学を専門とされている方で、研究や執筆活動のほか、これまでに[うみなりとなり: Soundscape of Minamidaito Island] (Otobin / 2018)や[Path of the Wind] (Gruenrekorder / 2018)などのCDも発表しており、国内外で知名度のある作家でもあ

          フィールド・レコーディング作品15選+

          My New Favorite 30 Works of 2021

          個人的には今年も昨年に引き続き大変な一年でした。秋ごろまで生活に制約が多く、いろいろ解除されてからも活動的になれずじまい。音楽も普段のようなペースで聴いたり作ったりはできなかったです。そんななかで聴いてきたものから、特に思い入れのある30作品を選んでみました。 Same as a last year, this year was also hard for me. We lived with restricts in Japan, and even after they we

          My New Favorite 30 Works of 2021