最近の記事

ギリシャ旅行記 (備忘録として)

※10/31に微妙に追記しました。 SNSや直接会った人にはお話ししていたので知っている方もいると思いますが、10月3日から11日にかけてギリシャに旅行してきました(現地の友人曰く、6月から9月は暑すぎるので観光に向いていないとのことです)。渡航に際してアドバイスをくださった方々、本当にありがとうございました!周囲でギリシャ渡航経験のある人が把握している範囲では皆無かつ心配性な性格だったので帰りの帰国までは不安が付きまとっていましたが、なんとか楽しみながら滞在できたと思いま

    • 00's 私的Best Album 50 (Rock & Pops)

      個人的に2000年代の洋楽はリアルタイムではほぼ聴いていなくて、当時の自分は邦ロックを聴き始め、それらのバンドの影響から90年代の洋楽にのめり込み、そのままそれ以前の洋楽やノイズ/アヴァンギャルドの作品にはまっていた。『Rockin' On』や『Crossbeat』などの雑誌は読んでいたが、どうもその頃出ていたバンドたちの音楽に当時の耳は反応できなかった。それから20年ほど経ち、『Rockin' On』が今年の6月号で「00's Rock Album Best 100」という

      • Tool [Ænima]を4枚のアルバムから解析する

        1996年、アメリカのバンドToolはアルバム[Ænima]を発表した。そのなんとも形容しがたい作風や音のヘヴィネス、メタファーやブラックジョークを交えた歌詞、などなど、エポック・メイキングな雰囲気から、名盤と語り継がれるようになった。この作品は一体どのようなものに影響を受けて作り上げられたのだろうか。僕自身も本作をとても愛聴し幾度となく繰り返し聴いているが、本作が発表される前にリリースされた別のアーティストによる4つのアルバムから、今回本作を解析してみようと考えた。 ちな

        • zappak: 2024年2月リリースの作品紹介

          皆さま、2024年いかがお過ごしでしょうか。 zappakは約1週間後の2月1日(木)に新しく3作品をリリースいたします。ご興味ありましたらご購入ご検討ください。お店からの取り扱い希望のご連絡もお待ちしております。以下、各作品の情報紹介です。 p.o.p. (psychology of perception) [Alien Stewardess] (zappak-008) p.o.p.(psychology of perception/知覚心理学)はベルリン在住のRein

        ギリシャ旅行記 (備忘録として)

          新作、[just another day]について

          今月、FtarriのサブレーベルHitorriよりフィールド録音によるソロ新作[just another day]がリリースされました。'just another day'とは’なんでもない一日'という意味で、作中でもそれを表現しています(下は僕自身のBandcampページです、全曲試聴可能となっております)。 そもそも、本作はFtarriのオーナーの鈴木さんから「[Ulysses]みたいな作品を出さないか」と打診されたのがきっかけとなって作った作品です。[Ulysses]

          新作、[just another day]について

          My New Favorite 30 Music in 2023

          今年も一年色々ありました。幣レーベルzappakは無事1周年を迎え、累計7作品リリース、9月には小川町POLARISにてレーベル・ショーケースもおこないました。自身のライブの本数も増えて、今年は30本以上あったようです(最後の1本は年末なのでまだですが)。演奏面ではさまざまな人から嬉しい評価や感想をいただけて、成長(?)を実感したり。リリースは少なかったですが、制作面ではBreton Cassetteから鈴木彩文さんとのデュオ作品やFtarriのサブレーベルHitorriより

          My New Favorite 30 Music in 2023

          現行の即興音楽のための拙いディスク・ガイド

          「インプロ・りぶる」というツイッター(というか現在では「X」と呼ぶべきか)のアカウントが、8月15日に「フリー・インプロヴィゼーションに初めて触れる人のためのディスクガイド──デレク・ベイリーから連なる音たち」という記事を公開した。カンパニー社より以前出版されたJohn Corbettの書籍『フリー・インプロヴィゼーション聴取の手引き』をベースとし、代表格的なDerek Baileyの作品を中心にセレクトしたものだ。 当ページではDerek Bailey [AIDA] (1

          現行の即興音楽のための拙いディスク・ガイド

          2023年上半期に聴いた音楽の振り返り

          2023年上半期が終わったので、今年聴いた音楽を振り返ってみました。ディスク・レビュー的に紹介しようかと思ったのですが、そうすると年末の時点で書くことがなくなる危険性があったため、ミックスという形式で曲をまとめてMixcloudにアップしました。以下より聴けます。 "Looking back my first-half listening history of 2023" 以下、コメントなしでのトラックリストの順での作品紹介です。画像クリックで試聴可能なサイトに飛びます(

          2023年上半期に聴いた音楽の振り返り

          7月第1週の演奏について

          こんにちは。岡川です。このところ月に1本あるかないかといったブッキング状態だったのですが(5月は0本、6月は1本)、7月の第1週に限って急に出演が次々と決まりました。すべてのイベントにおいて多くの方に来ていただきたいという気持ちはあるものの、僕については1週間に4回も観るようなアクトではないということもわかっています。 そこで今回、その4本において(今のところ)どんなことをしようと思っているのか書いてみて、それを参考に皆さまにはご都合の調整などしていただけたらなあと思い、ここ

          7月第1週の演奏について

          ECM: 私の1枚

          ジャズを中心とした記事を多く掲載してきているJazzTokyoが、300号を記念して『ECM: 私の1枚』なる記事を企画した。これまで多くのライブ/作品レビューやインタビューをおこなってきたということもあり、JazzTokyo寄稿者のみ(?)による記事ながら、すべてを読み切るにはなかなかの時間を要すであろうヴォリュームだ。 そもそもECMとは ECMとは「Editions of Contemporary Music」の略称であり、すなわち現行の音楽をリリースすべく、主宰M

          ECM: 私の1枚

          Andrew Pekler [Khao Sok Extension]

          zappakはAndrew Peklerによる映像作品、[Khao Sok Extension]を2月1日に発表します。フォーマットはデジタル・アルバムのほか、PAL-DVDとCDをセットにしたフィジカル・バージョンも用意しています。収録映像の時間は60分で、CDにはリスニング用に新しく用意された54分46秒のバージョンが収録されています。レーベルのBandcampより発売予定。国内のいくらかのショップや海外の複数ディストリビューターのもとでも販売がされるかもしれません。 詳

          Andrew Pekler [Khao Sok Extension]

          My new favorite 30 Music of 2022

          1月で30歳になって人生の新しいフェーズに入ったのか、思い返すと今年は例年以上に色々な出来事があり、さまざまな人との出会いもありました。春先には関西で演奏したり(兵庫のTobira Recordsと大阪のenvironment 0g)、夏には自分のレーベル「zappak」を立ち上げたり、(演奏の本数自体は多くありませんが)神保町の試聴室や新宿のPIT INNなど都内でも初めての場所で演奏したり。11月にはSachiko Mさんのソロを観られたのも感激でした。 I turned

          My new favorite 30 Music of 2022

          zappakについて (日本語版)

          (English Version Here.) 2022年9月10日、岡川怜央は自身によるCDレーベル "zappak(ざっぱく)" を立ち上げ、最初のリリースをおこないます。レーベル名は「雑駁(ざっぱく)」からきており、その「雑駁」とは「考えや文章などが十分に整理されておらず、雑然としている状態」をさす言葉です。 このレーベルからコラボレーションを含む自分自身の作品を発表することはありません。リスナーという視点から、素晴らしいと感じた他者の作品や演奏の録音を発表することの

          zappakについて (日本語版)

          About zappak (English Version)

          (日本語版はこちら) On September 10 2022, I will start running my own CD label named "zappak" and will release the first 2 titles. The name of "zappak" is come from Japanese word "zappaku (雑駁)", and zappaku means "the situation that thoughts and se

          About zappak (English Version)

          My Favorite 15 Albums of 1970's

          少し前にTwitterにて「#70年代ベストアルバムランキング100」なるものが開催されていて、僕みたいなのが場を荒らしちゃいけないだろうと思ってツイートするのを控えていたんですが、もうそろそろいいかなと思って15枚選んだものを投稿したので、詳細はここに書こうと思った次第です。ただ、個人的には順位付けするのが好きでないので、アルファベット順で。 David Bowie [Station to Station] David Bowieといえば、「地球に落ちて来た男」や77年

          My Favorite 15 Albums of 1970's

          PRESQUE TOUT: 窓からのながめ

          このところ毎日暑いですね。皆さんお元気ですか。僕は暑さ耐性がほぼ皆無なので(寒いのは大丈夫)、自宅では常時エアコン稼働、外出中は水分補給に徹してます。電力供給がひっ迫していますが、皆さんも倒れないように無理せず頑張ってください。 さて、余計な前置きはさておき、今回は2019年から活動を始めたフランスのレーベル(あるいはプロジェクト?)である「PRESQUE TOUT (日本語で「ほとんどすべて」の意味?)」を紹介したいと思います。 ここで取り扱われている作品は、少し変わっ

          PRESQUE TOUT: 窓からのながめ