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zappakについて (日本語版)

(English Version Here.)

2022年9月10日、岡川怜央は自身によるCDレーベル "zappak(ざっぱく)" を立ち上げ、最初のリリースをおこないます。レーベル名は「雑駁(ざっぱく)」からきており、その「雑駁」とは「考えや文章などが十分に整理されておらず、雑然としている状態」をさす言葉です。
このレーベルからコラボレーションを含む自分自身の作品を発表することはありません。リスナーという視点から、素晴らしいと感じた他者の作品や演奏の録音を発表することのできる場を提供していきます。
これまでさまざまな音楽を聴き、自身でも録音や編集、発表、演奏などをおこなってきました。そうしているうちに、リスナーという視点から、他者の素晴らしいさまざまな作品や演奏の録音を発表することのできる場を提供(あるいはその選択肢を拡充)すべきだと考え、このような形をとった次第です。僕個人による好き嫌いのバイアスはありますが、ここではスタイルの制約なしに、純粋に素晴らしいと感じた作品をアウトプットすることを目的としています。

Website:  https://zappak.tumblr.com
Bandcamp:  https://zappak.bandcamp.com
Twitter:  https://twitter.com/zappak_label
Soundcloud:
 https://soundcloud.com/zappak

現在、Bandcampなどの大きなプラットフォームができたことにより、大手レーベルとの契約なしに作品を発表することが簡単になり、小さなレーベルを立ち上げることもできるようになりました。僕自身も少し前からレーベル運営について興味はありましたが、これまで実行に移せずにいました。今年の1月に30歳というある種の節目のような歳になりました。自分より経験のある人とも経験のない人とも関わる機会が増えたなかで、「今日観た演奏(や演奏家)は素晴らしかったから、作品化されないかな」と思うことが何度かあり、それなら自分で出せばいいじゃないかと感じ、「いいと感じたものは自分で作る/売る」という考えが自分のなかにも芽生えました。

これこそがzappakのスタンスであり、レーベルとしての機能です。

運営やデモについて

zappakは相手の年齢や性別、国籍などにかかわらず、オープンにデモを受け付けています。いただいたデモのなかで好みだったもの、あるいはこちらから打診して録音・作品化されたものを発表していきます。
基本的にはBandcampを中心にCD(100部限定)とデジタルアルバムでの発表をおこなう予定です(作家/演奏家の方々ももちろん各フォーマットにて販売してかまいません)。
個人での運営をおこなっているため、頻繁かつ定期的なリリースができるとは考えていません。年間で3回ほどその機会を作れたらと考えていますが、実現が難しいことも多々あるかと思われます。お手柔らかにお願いします。

なお、質問やデモなどはこちらまでどうぞ:
zappak [dot] label [at] gmail [dot] com

最初のリリース

最初のリリースとして、zappakは以下の2作品を9月10日に同時発表します。

suzueri & fumi endy [toy-piano sokubaikai / トイピアノ即売会]
(zappak-001)

記念すべき1作目は水道橋Ftarriでおこなわれた、すずえり遠藤ふみによるデュオ演奏の録音です。すずえりさんがトイピアノを演奏するのを観るのははじめてで、この日はいくつものトイピアノを持参して使用していました。共演する遠藤さんはこの日のイベント内容を告知にて「トイピアノ即売会」と話しており、それにつられて演奏を観に行きました。その内容の良さから「これを打診して、許可されたらレーベルを始めよう」と思ったのでした。すなわち、本作がレーベル立ち上げのきっかけとなった作品といえます。
当日の演奏内容はトイピアノとアップライトピアノに設置された自作装置などによるすずえりさんの半自動的な演奏と、アップライトピアノと鍵盤ハーモニカを使用した遠藤さんによるデュオとなっていました。

すずえり (鈴木英倫子)

(Photo by Benedict Phillips)

website: http://suzueri.org

遠藤ふみ

website: https://linktr.ee/e23227


Sun Yizhou & Zhu Wenbo [Responses]
(zappak-002)

続く2作目は、北京在住のSun Yizhou(孙一舟)Zhu Wenbo(朱文博)による作品です。レーベルを立ち上げたいとSNSに書いたとき、はじめて連絡をくれたのがZhu Wenboさんでした。彼とはFtarri Festival 2019で共演し、その前後から交流があります。彼は今回、Sun Yizhouさんという若い才能を紹介してくれました。彼は今年7月に中国のBluescreenからも[Noise Floor]という作品を発表しています。
本作は反応(Response)がテーマのデュオ演奏作品です。最初のソロ演奏を受け、それに反応した演奏を続けます。 7分程度という時間の枠組みのもとでそれぞれがソロ演奏をおこない、最終的にそれらをミックスして擬似的なデュオ演奏とした奇妙なセッション作品です。Zhu Wenboさんの遊び心が作品に表れていると感じさせます。

Sun Yizhou (孙一舟)

website: sunyizhou.org
Bandcamp: sunyizhou.bandcamp.com

Zhu Wenbo (朱文博)

Bandcamp (Zhu Wenbo): zhuwenbo.bandcamp.com
Bandcamp (Zoomin' Night): zoominnight.bandcamp.com

楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。

岡川怜央 / Leo Okagawa


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