<腸内細菌>人の心を操るセロトニンは腸内細菌が生み出していたとは!?
今日は腸内細菌が生み出す代謝物について、昨日触れた、短鎖脂肪酸や補酵素(ビタミンB群やビタミンKなど)以外のものを上げてみたいと思います。
セロトニンという言葉を聞かれたことはありますか?幸せホルモンとも呼ばれ、分泌されることにより幸せを感じると言われています。
このセロトニンですが、どうやら、腸内細菌が生成しているようなのです。セロトニンは必須アミノ酸であるトリプトファンと言うたんぱく質を腸内細菌が代謝し生み出されます。トリプトファンが含まれる食品で言うと、大豆製品、乳製品、お肉、お魚が上げられますが、これらを摂取することで、乳酸菌やビフィズス菌が代謝してくれると言うことです。
乳酸菌やビフィズス菌が出てくると、そういえば!となりますね。以前に菌のリレーで出てきましたが、納豆や麹、酵母の糖分をエサにして乳酸菌やビフィズス菌が乳酸や酢酸を生成し、次の腸内細菌にバトンを渡し、短鎖脂肪酸が生み出されるリレーです。
今回のリレーは乳酸菌やビフィズス菌がセロトニンという物質を生み出し、そのセロトニンが直接迷走神経を介して脳に影響を与え、気分や行動に影響を与えているようなのです。
これは腸内環境を整えると精神的にも安定する、いわゆる「腸脳相関」と呼ばれるものになります。
腸は第2の脳と言われますが、ストレスを溜めず精神安定させるには、腸を健康にする、それを左右するのが腸内細菌が生み出すセロトニンというわけです。
実は人の心を操っているのが、腸に棲む腸内細菌だったとは、ちょっと不思議な感じが致します(笑)
*画像はセロトニンの化学式です