<薬膳>同じ高麗人参でも「白参」より「紅参」の方がサポニン含有量が多いのはなぜ?
先日から高麗人参のことを書き綴って参りましたが、今日はその高麗人参にひと手間加えた「紅参」という生薬をご紹介します。
高麗人参は地中の栄養分を余すところなく吸い取りサポニンを蓄えます。このサポニンですが、同じ高麗人参でも皮つきのもの、そうでないもの、生のもの、蒸したものなどによって含有量は変わってきます。
高麗人参を畑から収穫し、水洗いした生のものを「水参」、さらに皮をむき乾燥させたものを「白参」、湯通しして乾燥させたものを「人参」と言います。
そして、皮つきのまま蒸して乾燥させたものを「紅参」と呼んでいます。その名の由来は、蒸す過程で赤褐色に変化することから紅参と呼ばれるようになりました。
ちなみに今日の画像は紅参です。
高麗人参は6年物が最もサポニンの含有量が多いと言われていますが、さらに6年物の紅参となると、皮のまま蒸して乾燥させるため、皮の部分に豊富にサポニンが含まれているため、より希少性があり薬効も期待できる生薬ということになります。
その他の食材でも薬膳では、皮をつけたまま調理されることが多いです。例えばスーパーで売られているにんじんや生姜など皮つきのまま食材として使われています。
もちろん、農薬の問題もありますから、無農薬のものを使うのがベストですが、高価でもありますし虫食いも気になる方もいらっしゃるかと思います。
そこは別の意味で考えなければいけないところですね。