その力が正しく発揮されるには
こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。
ウチの会社の事業は、「他社の組織開発を対話によって行う」ことをしています。
この仕事を始めた当初、つまり、起業当初は「対話を行えば大抵の問題は解決できるはず!」という理想に燃えていました。
その理想には根拠となる「対話によって組織内の数々の問題を解決してきた」という自分達の体験がありましたし、「対話によって自分自身が成長をしてきた」という体験もベースになっていました。
だから、そんな素晴らしい“対話の力”を知っていましたし信じていました。
でも、実際に起業して「他社の組織開発を行う仕事」を手がける中で、いざ“対話”を組織の中でやってみたら、当初思い描いていたような結果にならなかったことがありました。
対話をしているその場で、自分達の体験してきたモノとは大きな隔たりが目の前にあるのを目の当たりにして、正直に言ってかなり焦りました。
自分達が体験して知って信じた“対話の力”が思うように発揮されない状態が目の前に広がっているんです。だけど焦っているばかりでもどうにもなりませんし、そもそも、この企業から依頼された対話はこの回だけではなく、複数回実施するという内容で依頼を引き受けたものです。つまり、今目の前でうまくいっていないこの対話だけでなく、このままだと何度もこれと同じような“自分達の思い描いた効果が出ていない対話”を繰り返し実施してしまうハメになってしまいます。
起業したての僕達は焦りましたし、このまま同じレベルの対話をただやってお金をいただくなんてことはできません。
だから、必死に“問い”を立てました。
「おかしいぞ?なんでだろう?なぜ今までの対話と同じようにいかないのか?」
そんな“問い”を立てて、仲間と対話をしながら考えました。
そうしてようやく根本原因に辿り着きました。
それは、「そもそも、“対話”をやりたくてこの場に集まっている人は一人もいなかった」ということでした。
それまでの僕達は、前に自分達が所属していた組織の問題解決を対話で実施していた時も、自分達が参加した対話の場も、そこに参加していたのは「対話を気に入っている・対話が楽しい・対話をやりたい」というメンバーだけが集まっていた状態だったことに気が付いたんです。
だけど、組織開発で関わらせてもらっているこの企業の人達は誰一人として“対話”というモノを知らないし、そもそもその場に集まっている理由も「会社に言われたから仕方なく集まっているだけ。できることなら自分の業務をやっていたい」そう思っている人達ばかりだったんです。
言ってみれば“たったこれだけの違い”だったんですが、それが“とてつもなく大きな違い”でした。
だけど、たったこれだけのとてつもなく大きな違いが明らかになったことで、「じゃあどうしたらよいのか?」をそんなに苦労することなく考えることができました。
ゴールは明確です。
「対話をすることで狙った効果を発揮する状態になること」です。
そうして立てた“問い”は、
「“対話”というツールを使って、どうやってそのゴールを実現するのか?」
そうして出来上がった“オリジナル形式の対話”を、その頃から今現在に渡って使っています。
これは当たり前の話なんですが、「あんなに困って焦った状態」の中で必死に“問い”を立てて創り出した“オリジナル形式の対話”を、それから数年経った今も変わらずに使っているということは、当然ながらあの時のあの状態からしっかりと効果を生み出すことができたわけですし、その効果をパートナー企業側も実感してくれているということですし、そもそも「対話なんてやりたくもない」と思っている人達が集まったとしてもしっかりと“対話”ができる状態を実現しているわけです。
そうでなければ、「企業内で対話を続けること」はおろか、「ウチの会社の存続すらできていない」のは間違いありませんので。
起業してから約3年半が経過しましたが、つい先日もパートナー企業で“対話”を実施してきました。
そのパートナー企業もウチの他のパートナー企業と同様に「組織開発をして少しでもよい会社になっていきたい」という経営者の想いからウチに依頼をいただいて関わらせてもらっているんですが、ご多分に漏れず当初は「対話なんてやりたくない」という社員さんばかりでした。
でも何度か対話を行っただけで、「全く予想もしていなかったけど、ある意味では想定通りに」社員さんから今までに聞いたことの無いような「会社とそこで働く人たちがより働きやすくなるためのアイデア」がたくさん話されていましたし、対話に参加している社員さんも経営者もみんなどことなく楽しそうに対話の場についていました。
参加してくれている人達が一同に会した場で、みんながそんな表情をすることも、ある意味では「全く予想もしていなかったけど、ある意味では想定通り」だと言ってもいいんじゃないかなと思っていますが、ファーストコンタクトでの社員の皆さんの反応“だけ”を見ていた人がいたとしたら、今のあの会社の状態をお話ししたとしても絶対に信じてはもらえないだろうなとは思います。
そんなことを思い出してみるだけでも、僕達が体感して信じた“対話の力”はやっぱり本物だったんだなと、あらためて実感しているところです。
だから僕達はこれからも自分達の使命としてこれを掲げて仕事をしていきます。
「対話の力で、働くを、人生を、世の中を、もっと楽しく」
主人公を生み出す場所である“主人公製作所=プロタゴワークス”の一員として。
あかね
株式会社プロタゴワークス
https://www.protagoworks.com/
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