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とりあえずやってみるってのはどうでしょう

こんにちは。

株式会社プロタゴワークスあかねです。

「もう何度も同じようなミスをしてるのに、それをやったらこうなるってどうしてわからないんですかね?」

先日、ある経営者の方がこんな話をしてくれました。

聞けば、最近社内で立て続けに大きなミスが起きてその後処理がようやく終わったタイミングだったそうです。

どうやら会社にとってそれなりにダメージのあるミスだったそうでそのダメージ分を決算までにどうやってリカバリーするかで頭が痛いというようなことも話してくれました。

そのミスは中間管理職Aさんと他部署の中堅社員Bさんの間で連携して動かないと上手く進めることができない案件だったそうですが、タイミング的にその二人が社内でも特に忙しい状態になってしまっていて“忙しさ”を理由にコミュニケーションを取る時間を設けることができていなかったことに端を発するミスだったそうです。

経営者の方にその話を詳しく聴いてみると、どうやら以前はその二人を含めた数名でコミュニケーションを取る時間を1日の予定の中に必ず組み込んでいたそうですが、その時間すらも惜しくなるくらい“目の前の作業”に追われる状態が続いていたことを理由に「お互い時間のある時にコミュニケーションを取る時間を設けること」という具合にAさんとBさんの“自主性”に任せていた状態が長いこと続いていたそうです。

そんな話を聞かせてもらいながら幾つか“問い”を投げかけると経営者の方が、「この時間があったら今回のミスも起きなかったのかもしれない」なんてことに気付いたようで以前には「そうしていた」という“コミュニケーションを取る時間”をあらためて設定することをおススメしました。

これはウチが関わらせてもらう組織には必ずおススメしていることでもあるんですが、業務上必ず“連携”が発生する仕事に携わる人同士は可能な限り“コミュニケーションを取る時間”を設定するように伝えています。

もちろん、これを重要視して“自主的に”実施できる人達も時々はいたりもしますが、大抵の場合は“目の前の作業”にだけ意識が向いてしまって可能な限りの時間を使って何とか“目の前の作業”を片付けようと仕事に取り組むことになるので、“コミュニケーションを取る時間”を「これは重要だし必要だ」と認識して“自主的に”実施するということは起きづらいというのは、これまでに僕が見聞きしてきた“様々な仕事の現場”で起きている実情です。

ただ、このケースのように「“なにか”が起きた」のであれば「ああ、そういう時間ってやっぱり重要だよな」と実感を持って認識することができるようですが、「別にそれで不都合は無いからなぁ」と思っていると“この話”をしたところで「まあ、そういうのも必要なので“できる時にやる”って感じにしようと思います」なんて感じで受け取られるので結局は実行されないまま、なんて感じになることがほとんどです。

それでもやっぱり「“コミュニケーションを取る時間”を設定しましょう」という話はこれからもずっとし続けていくつもりではあるんですが、その理由として重要なポイントがもう一つあります。

それが冒頭の、

「もう何度も同じようなミスをしてるのに、それをやったらこうなるってどうしてわからないんですかね?」

というコトを解消するためです。

「何度も同じようなミスをしてる」とありますが、基本的に“仕事”をしている人は誰であっても「よーし、ミスをしてやろう」と思ってやることはありません。

ということは、「それをやったらこうなる」ということが「わかっている」はずはありません。

「それをやったらこうなる」ということが「わかっていない」から「それをやる」ということが起きているわけです。

そして、「それをやる」というのが「同じようなミス」に繋がるなんて微塵も考えてはいない、ということがはっきりと見えてきます。

つまり、「それをやったら同じようなミスが起きるとは全く思っていないから“それ”をやった」わけであり、この経営者の方が言うように「何度も同じようなミスをしてる」ということと「それをやったらこうなる」ということは、「“それ”をやった人の中では=で繋がってはいない」ということが明らかになっているわけです。

であれば、経営者の方から見えている「何度も同じようなミス」というのも、“それ”をした人からすると「ミス」をしているのは認識しているし、「何度も=複数回のミスをしている」とは認識しているけれども、「何度も同じようなミスをしてる」とは認識していないだろうことも見えてきます。

となると、この経営者の方と“ミスをした人たち”との間には随分と「見えているモノに違いがある」ということがハッキリ見えてくるわけです。

この“見えているモノの違い”がどのようなモノで、なぜその違いが表れていて、どうするとこの違いが無くなっていくのか、どんなコトに意識を向けると“同じモノ”が見えるようになるのかetc、なんていう「“仕事”をするうえで途轍もなく重要なモノを共有する」というコトが必要なんじゃないかと思っているからこそ“コミュニケーションを取る時間”を設定するのをおススメしています。

そういうコトをしていかなければ、現時点で“大きな違い”が生まれてしまっているこの視座と視野と視点のギャップを埋めていくことはとてもじゃないけど難しいだろうと考えています。

だからまずは“コミュニケーションを取る時間”を設定して、それをただただ実行していく。

たったそれだけのことで、案外と色んなギャップを埋めるための材料はたくさん提供できてしまいます。

もちろんその材料を上手く使えるかどうかとか、どの程度の時間で使えるようになるのか、については「人それぞれ」になりますが、そんな取り組みをやり始めないことにはいつまで経っても“ギャップ”は埋まらず存在し続けてしまうので、当然ながら“ミス”も起き続けることになる可能性はずっと高いままになるわけです。

この経営者の方のように「なんでだろう?」と感じて困っているとしたら、とりあえずやってみると“なんらかの変化”が起きると思うので、とりあえずまずはやってみてから考えてみましょう、そうしましょう。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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