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いつだって「やるかやられるか」それだけだ

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

「ケンカ売ってんのか?だったら買ってやるよ!」

こんな風に啖呵を切って、ついつい買ってしまう事がたまにあります。


もちろん、本当のストリートファイトの話ではありません。

本屋の中を歩いていると、ふいに、本棚に並んでいる本(及びその著者)から僕に向けて放たれる啖呵に気付いてしまい、それに対して、僕が全力で迎え撃とうとした時に発するのが冒頭の言葉です。
こうやって売られたケンカは、僕が文字通りお金を払ってその本を買って読む事で成立する、極めて理不尽なケンカです。もちろん、本から放たれるその啖呵は、僕以外の他の誰にも聞こえません。なので、このケンカの理不尽さの所以は、どちらかと言うと僕の側にあるような気もしていますが、どうしても我慢ならないので致し方ありません。

先日も、本屋をふらついていた時に、まさにこの流れでケンカを売られたんです(あくまでも被害者の立場を主張)。

書棚からその本を手に取って「はじめに」に該当する部分を読んでみたところ、これはもう、本当に真正面からタイマンの素手喧嘩(ステゴロと読んでください。注:板垣イズム)を挑まれたと感じてしまうような言葉が書いてあったんです。

「この本のジャンルに精通していない人でもわかりやすいように書いたよ(意訳)」と。

その本は、今の僕の個人的興味にドンピシャでとても興味を惹かれたんですが、タイトル自体はかなりお堅い感じだし、装丁もめちゃくちゃシンプルで何と言うか“華”が無いと言うか「この本をたくさん売ってやろう」という気概みたいなものはほとんど感じないんです。
それに加えて、ページ数も膨大で、ここが米花町だったら間違いなく1度は事件の凶器に使われる事もあるだろうという分厚さと硬さと重さを備えているし、値段もいわゆる普通のビジネス書と比べると何冊分にも該当するような数字が書いてあります。この時ほど、「ここがBOOKOFFで良かった」と思った事はありません。

ここまで揃うと、「どこからどう見たって、俺みたいな素人に向けてわかりやすく書いた本じゃねーじゃねーかよ!」と、その本の「はじめに」を読んで心の中で突っ込んだのは言うまでもありません。

こうなるともう、この素手喧嘩(「ステゴロ」と読んで下さい。注:板垣イズム)、何がどうあったって買うしかないだろとなってしまうのは、これはもう仕方ないんじゃないかなと思っています。

もちろん、いつもいつもこんな風にケンカを買ってるわけじゃありません。普段は、もっと緩い感じで本屋をうろついておりますし、タイトルや表紙に惹かれて手に取って、「はじめに」を読んで、「なんだか面白そうな本だなあ」と思って買う事がほとんどです。基本的には、「読みやすさ」とか「わかりやすさ」に喜んだりもしているので、言ってみれば、マーケティング通りの、とても牧歌的な空気に包まれている購買行動をしているんじゃないかなと思っています。

だけど、ごくたまに、こういう「ケンカを売ってくる本」に出会うんです。

そして、こういう本とケンカをしていると、そのケンカの後で自分が強くなったのがわかる事があるんです。

もちろん、誰彼構わずケンカを売っているような輩ですから、その戦闘力たるや計り知れない程の強さを持っているのは、本を開く前からわかりきっている事です。当然、その本を開いた瞬間の僕の実力じゃあ、到底敵わないですし、ボコボコにされてコテンパンにのされます。そんな経験は、これまでの読書の中で数々してきました。だけど、なかなかここまで硬派な相手から売られたケンカを買う事も、これまではそうそう無かったんじゃないかなと思います。
過去の強敵を思い出すと、その強さは世間に既に知れ渡っていて誰もが強敵だとわかり切っているし、僕のレベルであっても、闘った事なんて一度も無くても知っているくらいの強敵だったりしたので、何と言うか、「そのケンカ買った」と思っていたけど、実際には、最初からケンカにすらなっていなかった状態だったのかもしれないなあと、今思いました。それでも、そのケンカを終えると(もちろん、相手が強すぎて途中で逃げ出す事も多々ありますが)自分が強くなったのを実感できる事も時々はあったりしましたので、無意味な事では無かったんじゃないかなとおもっています。

だけど、今回はいつもとちょっとだけ違います。

「もしかしたら、結構いい勝負できるんじゃないの?」なんて、自分に少し期待している部分もあったりするんです。

もちろん、ちょっと読んだ感じで、勝てそうな予感は全くしないんですが、それでもやっぱり、ちょっとは勝負になりそうだなあという手応えを感じていたりもするわけです。

で、そんな予感がするとなると、やっぱり少しは期待しちゃうんですよね。「このケンカを終えたら、自分が今よりもっと強くなれるんじゃないか」って。自分のまだ見ぬ先とか、自分の伸びしろが、まだまだあるんじゃないかって。

もちろん、残り時間が少ないというのは重々承知もしてはいますが、そういう諦念もありつつ、未来については諦めないという、矛盾の統合でこのケンカ買っているところもあるわけです。

だから、早くそいつとやり合いたくて、ワクワクしているんです。
そいつに勝ったら、凄く気持ちいいんじゃないかな。
そいつに勝ったら、まだ見たことない景色が見えるんじゃないかな。
なんて思って、ワクワクが止まりません。

と同時に、少し後悔もしています。

その後悔の理由は、実は、BOOKOFFに行った時に、こいつと同じレベルの強さを感じるヤツのケンカも買ってしまったからなんです。
「はじめに」を含めてほんの少しだけ中身に目を通した感じ、外観も含め同等レベルの強さなのはどうやら間違い無さそうなんです。そんなレベルが2冊。ちゃんと闘いきれるんだろうかなと。

そんな、これまでに無い強敵達とのケンカを間近に控え、ワクワクとドキドキが止まりません。


でも、ほんの少しだけ、後悔のドキドキが優勢な感じで、

「このケンカ、買わずに、あの時スルーしておけば良かったのかもしれないなあ」と思っています。


果たして、このケンカの行方は如何に。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/


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