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まさか自分がそこにいたなんて

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

組織で働く人達と関わっていると、様々な“問題”に直面している方に出会います。

その“問題”によって、働きづらさを感じていたり、悩んでいたりしている方の話を聞かせてもらうことが多いんですが、その“問題”を直視できている人はそれほど多くないと感じます。

目の前にある問題を真正面から直視するためには、まずその問題がそこに存在しているということを受け入れないといけません。

「その問題がそこに存在する」と受け入れて、はじめて、問題の原因を考えるための取り組みが始まります。

そうなると、自分の目の前にまさに存在することが明確になった“問題”は、確実に自分自身もその問題の当事者としてそこにいることが明確になります。

なにしろ、当事者で無ければ「“それ”が問題だ」と感じることはありません。もしも、“自分とは全く無関係の場所や無関係の人同士の間で起きている事柄”なのであれば、それは自分自身の問題として浮かび上がってくることはありません。

でも、「自分自身が“問題”の当事者である」と考えて問題解決に取り組んでいるケースに出会うことはとても稀です。と言うか、これまでにそんなケースに出会った事は無かったように記憶しています。

考えてみればそれもそのはずで、もしも「自分自身も問題の当事者である」と考えて問題解決に取り組んでいる人達がいるのであれば、その“問題”の真因は特定されているでしょうし、そうなっていればその“問題”はウチが関わるよりも前に既に解消しているはずでしょう。仮に、その途中であれば、すでにその真因に対して有効なアプローチがされているはずです。

そして、それができているのであればウチに組織開発の依頼が来ることは無いんじゃないかなと思うんです。

そんな“そもそも”から考えてみると、やっぱり「自分自身が“問題”の当事者である」ということを、真正面から受け入れて、そこから問題の原因をかんがえて、問題の真因に行きつき、その真因を解消するための取り組みを考えるという取り組みは、その企業の本業である事業をやりながら同時に取り組んで行くというのは、かなり大変なことなんだなぁとしみじみ感じます。

ウチは、組織開発と人材開発がメイン事業なので当然のようにやるわけですが、逆に、ウチのパートナー企業や身近にいる知り合いの企業のように“ものづくり”も出来ませんし、“小売り”も出来ませんし、“物流”も出来ませんし、“建設”も出来ませんし、“インフラを整える”ことも出来ません。言って見れば、組織開発と人材開発以外は何も出来ません。他企業が事業として取り組んでいることがあるからこそ、僕たちは日常生活を問題無く送れているとも言えるわけです。

なので、例えば“問題”を真正面から受け入れることや、問題の原因を発見することや、問題の真因を掘り当てることや、それらを解消するための取り組みを考えることは、ウチからすると(簡単なわけではありませんが)日常的に取り組んで考え続けていることであり、言ってみれば、「自分ちの事業なんだから、日々それをするための地道な努力を積み重ねて研鑽を続けていること」なわけです。

つまり、ウチからすると「できるのが当然」であり、「できなければヤバイ」わけです。

でも、“それ”に事業として取り組んでいない人からすれば「できなくて当然」であり、「できたらめちゃ凄い」わけです。

もっとも、「何でも自社で出来たらとても良い」に違いないですが、何に力を注ぐのか、どこまでできるのか、どこまでやるのかetcは、その企業毎に変わってくるわけですが、自社で組織開発に取り組むことが必要だと判断してそれを可能にするとしたら、現実的に考えると、ある一定の規模を超えたところからになるんじゃないかなぁと思っています。

それと同じように、ウチも何でも自社で内製化できたらいいんだろうとも思いますが、現実的に考えると組織開発や人材開発に全力を注ぐことでようやくパートナー企業に貢献できているわけなので、これ以外のことを自分達で出来るようにするための取り組みが今のところは難しいので、ウチが出来ること以外の事について相談を受けた時には“それ”が出来る人や会社に繋ぐことでサポートをしているところです。

そんな、本業以外の部分でありながらも本業を思いっきり左右するような部分でもある「自分自身がまさに問題の当事者である」ということの自覚、つまり、ハイフェッツの言う“適応課題”への取り組みについてを、誰の力も借りずに出来てしまうというのは、やっぱりとっても凄い事だよなぁとあらためて感じます。

随分前に、今日書いたような話を、とある経営者との話の中でしたことがありました。

そしたら、「そんなの経営者だったら当たり前に取り組まないといけないことでしょ。何言ってるの?(意訳)」なんて言われたことがありました。

その後、その方が経営している企業の社員さん数名の話を聞かせてもらった時に、その経営者はまさに「自分自身が問題の当事者である、ということを認めることが出来ていない」というのが明らかになりました。

「組織の中に様々な“問題”があるのを私は知っている。そのための解決策をみんなに伝えてはいるが、誰もそれを実行しない。だから“問題”が解決しないのだ」

こんな感じのことを、経営者だけでなく社内の様々な役職にいる方が言っているなんてケースもあったりします。

そういう現実を目の当たりにする度に、「“適応課題”に立ち向かうというのが如何に困難なことなのか」という事をいつもいつも思い知らされます。

とは言え、ウチが組織開発で関わらせてもらう企業は多かれ少なかれそんな状態から始まることが大半ですし、そこから始まって徐々にみんなが「自分も問題の当事者である」ということを認識して“適応課題”に立ち向かっていき、そのための支援とそれを乗り超える為の支援をするのがウチの得意なところです。

たまには、過去を振り返ってみてもらうと「ああ、随分と変わったなぁ」と実感してもらえたりするようですし、そんな話を“問題”の当事者であり、“問題”を解消するための取り組みを実行した当事者の皆さんから“今の心境”や“これからの未来について”の話を聞かせてもらうのは、何とも言えず楽しい時間です。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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