なんだかエールみたいになっちゃった

こんにちは。

株式会社プロタゴワークスあかねです。

組織開発で他社に関わっていると、今まで長い間変わらなかった物事が動き始めた時に、必ず起きる現象を目にします。

それは、「混乱」です。

混乱と書いちゃうと、「いや、そんなことは起きないよ」と思われるかもしれないのでもう少し言うとすると、「物事が動き始める前の、元の状態に戻ろうとする力が働いて、前よりもグチャグチャになった感じがする事がある」というのが正しい書き方かもしれません。

組織開発をやり始めるまでは、そんな事は起きていなかったわけなので「ほら見ろ。前より悪い状態になったじゃないか」という、旧体制をそのまま続けたいと考えている“保守派”の方々が勢いを増していくのがこの時期です。

そして、そんな声が大きくなり、保守の空気が徐々に強くなっていくと、「これから新しい組織にしていこう!」と決意も固く行動を始めた人達の中からも、ポツリポツリと、以前の状態に戻っていこうとする動きが出てき始めるのは、よくある出来事だったりします。

これは、大なり小なりどの組織でも起きる事なので、それが起きたら“それ用の対応”をしていくのが定石なんですが、当然の話ではありますが、当のその組織では“その状態の混乱”は初めて遭遇するモノなので、多くの人たちが面喰らう事になるのもあるあるです。

もちろん、事前に「元の状態に戻ろうとする力が働く」という説明は必ずしておきますし、折に触れその話もするわけですが、実際に行動をしている人達からすると「これだけやってるのに、何でこんな事になるの??」という戸惑いや驚きや呆れや諦めが心の中に起きてきてしまうのは致し方ありません。

目的を握って、みんなでその目的に向かって、立てた目標を少しずつクリアしていき、徐々に組織内の空気が変わったり、コアチーム以外のメンバーの中にも強力をしてくれる人達が出始めてきていても、いわゆる“日常業務”が目に見えて忙しくなってくると、どうしても目の前の業務に流されていき、「未来に向けての活動という大切な仕事」が後まわしになってしまったりもしてしまう場合が出てきます。そして、これも、あるあるです。

だけど、例え、その組織内のほとんどの人たちが「今は、目の前の業務だけで手いっぱいだ」という話をされたとしても、関わらせてもらっている限りは(つまり、契約がその場で打ち切られない限りは)、ウチが組織開発を諦める事はありません。

可能な限りで、一人ずつの状況を聴かせてもらって、対話をして、その中で突破口に繋がる糸口を探します。

そして、大抵の場合は、「突破口に繋がる糸口」は見つかります。

だけど、ここまで状況が動いていると、その「突破口に繋がる糸口」を手元に手繰り寄せる事が出来るのは、僕達外部の人間では無くなっている場合がほとんどです。それが可能なのは、当事者のみ。そんな状況に突入しています。

ただ、ウチからすると、この状況まで来たら後は「しめたもの」だと考えています。

何故なら、状況が動いた事で「元の状態に戻ろうとする力が働いた結果、当事者が何とかしていかないといけない状況になっている」という事は、逆に考えると、「その当事者が、適応課題に向き合って越えていく事が出来さえすれば、状況は大きく打開する」という段階に来ているのが、明らかに見えているからです。

“大きな変化に伴う成長痛が出ている”とでも言えるような状態になっていて、当事者からすると「今までに無い状態に、一人立たされていて、途轍もない孤独感や焦燥感や悲壮感に苛まれている状態」だったりするわけです。

その状態は、「ただ待つ」という事をしても、役には立ちません。ただ待っていても、(よっぽど運が良くない限りは)望む方向に物事が進む事はありません。ただただ、元の状態に戻って行ってしまい、「あーあ、結局、徒労に終わったなぁ・・・」という後悔や無力感が襲ってきて、「だったらもう何もやらない方がマシだな」とか「これ以上ここにいても仕方ないな」となって、その後は“事なかれ主義”になってしまったり、最悪は離職に繋がってしまいます。

だから、そんな「元に戻ろうとする力」に対抗するためにサポートをしていきます。

この、「元に戻ろうとする力」は厄介な事に、“組織の中から生まれてくるその力”もありますし、“個人の中から生まれて来るその力”もあるんです。

この「元に戻ろうとする力」は程度の差はありますが、これまで見聞きしてきた中では、誰の中にも必ず生まれるものだという実感があります。

だから、この「元に戻ろうとする力」が生まれてしまう事自体はとても自然な出来事なので特に何の問題もありません。

だけど、勝手に生まれてきてしまうこの「元に戻ろうとする力」に飲み込まれてしまって、「変化させるための行動をやめてしまう」のはとても大きな問題です。当たり前の話ですが、例え今までの組織がどんな状態であったとしても、その状態が自分にとって途轍もなく働きづらかったとしても、元の状態には“慣れ”があります。もっと言えば、「特に何も考えなくても、今まで通りにしていれば、それで良い」というのがもう既に分かってしまっています。だから、脳みそが勝手に元に戻ろうとするんです。

でも、そこまでに「今までの組織を、もっと良い組織に変えたい」と言って、「変えるための行動をする」と決めて動き始めたのは、自分自身で決めた事です。

だから、「元に戻ろうとする力」に飲み込まれしまうのは、とても大きな問題です。もちろん、組織にとっても問題ですが、それよりも、「変える」と決めて動き始めたのに、「自分自身が自分に対して約束した事を自分で反故にしてしまう」という事が一番大きな問題なんじゃないかと思っています。

「自分で自分にした約束を反故にした」というのは、後々の人生の中で、必ず大きなダメージになって自分に返ってきてしまいます。これからの人生の様々な局面で、必ずその事が頭をよぎるタイミングがやってきます。そんな自己欺瞞という大きな傷を抱えたままでは、これから先で、「現状を変えていこう」という行動をとる事が、これから先の人生で出来なくなってしまうであろう事が容易に予想できます(もちろん、“何か”が起きて、その限りではなくなるのならそんなに良い事はありませんが)。

という事は、「今回はいったん諦めても、またいつか、やろうと思った時にやればいいや」というのは、かなり無理筋な話だというのは、冷静に現状を見つめてもらうと、よくよく理解してもらえるんじゃないかなと思っています。

僕達が関わらせてもらっている間は、徹底的にサポートできますし、僕たちが諦める事はありませんので、出来れば「成し遂げるまで」サポートしたいと思っています。つまり、その組織の人たちが行動をしさえしてくれれば、必ずそこにはサポートが付いてきます。

つまり、「今ここで行動して進めていってやり切ってしまう」というのが、最も最適な選択なんじゃないか。

そんな風に、いつも思っています。

物事が動き始めた時に起きる“混乱”に飲まれてしまわずに、しっかりと見極めて、最後までやり切るために行動をしていく。その時に、自分の中に生まれてきてしまう「元に戻ろうとする力」を恥じ入る必要は全くありません。生まれてきてしまうものは、何をどうしたって生まれてきてしまうので、それはそれとして、自分自身でしっかり認識していきましょう。

「これが生まれてくるということは、今の自分を、自分自身が、かなり大変な状態だと認識しているってことなんだな」なんて具合に。

そのうえで、「だからこそ、こんな、元に戻ろうとする力なんぞには負けねーぞ!」なんて思ってもらえたら嬉しいですし、もしそんな風に思えずに、「ああ、元に戻ろうとする力に飲まれたら、いっそ楽なのにな」と思っていたとしても、それはそれで全然いいんです。

ただし、“行動”だけは、当初の決意通りに「変えるための動きをする」としてさえくれれば何の問題もありません。

内心は自由です。

何を考えていても、どんな想いであっても、ただただ当初の「変えたい」という要望とその時の意志通りの行動が伴っていれば、何の問題もありません。

物事を変えるのは、あなたの行動だけ。

世界を変えるのは、あなたの行動だけ。

そこに想いがあれば尚いいですが、無くても、行動があるのならそれで全然OKです。

“混乱”が起きているのは良い兆候です。

本番はここから。

さあ、一丁、やったりましょうや。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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