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優しいも厳しいも大事かもしれないけれど

こんにちは。

株式会社プロタゴワークスあかねです。

「それは少し厳しすぎるような気がしますが…」

人の話を聞かせてもらっている中で、そう感じることが時々あります。

それは、たいていが組織のマネジメントに関わる人達が“他者について”の話をしている中で遭遇するタイミングが多くあります。

例えば、「彼の実力だったら今任せてるコトなんてもっとしっかりやれるはずなのに」とか「これくらい出来ないのは取り組みが甘いから」とか「これくらいはサポートが無くてもやってくれるようじゃないとね」などなど様々なパターンがありますが、これらを一言でまとめようとするなら「他者に対して要求するレベルが高すぎる」ということなんだろうと思っています。

「他者に対して要求するレベルが高すぎる」時に起きているのは、その人が見ているはずの相手のことを“本当の意味”では客観的に見ているわけではなくて、“己の希望する姿”を重ね合わせてしまってその“希望の相手像”を見たうえでのレベルを要求するということが起きています。

これは“あるある”なんですが、冒頭のようなことと併せて「要求レベルが高すぎるのでは?」という問いかけをした時に、こんな反応が返ってくるのは最早“鉄板”です。

「いや、彼だったらこれくらいできる力を持ってるんです。今のレベルのことができないのは頑張りが足りないからだし、自分もこれくらいのことはやってきたんですから」なんてニュアンスの反応です。

自分が要求しているレベルは決して高いわけでもなく厳しいわけでもない。なぜならば、相手の本来の力はもっと高いはず。その根拠は、「過去に自分がやったらできたコト」だから。

“鉄板”事例に陥っている人は“このように”言っているわけであり、「比較対象が“過去の自分”である」ということが「他者に対して要求するレベルが高すぎる」ということになってしまっていることに気付くことがなかなか難しくなっています。

“過去のあなた”がそれをやってこれたのは凄いことです。“今のあなた”は謙遜するかもしれませんが、それは客観的に見て間違いなく凄いことです。

何しろ、“過去のあなた”には“今のあなた”のサポートも無ければアドバイスも受けられなかったわけですが、“相手の人”には“今のあなた”がサポートもしてあげられるしアドバイスもしてあげられる環境があるわけです。

でも、“今のあなた”がここにいるのにも関わらず「あなたと同じようにはできないという事実がある」のが現実です。

であれば、そこから見えてくるのはこういうことなのかもしれません。

“今のあなた”は、“今の相手”と“現実に起きているコト”を客観的に正しく観察し、“今の相手”にやって欲しいコトを明確にしたうえで、そのために必要なサポートやアドバイスを駆使しながら“過去のあなた”がやってきたことと同じような成果を“今の相手”ができるようにしてあげることなんじゃないかと思うんです。

“過去のあなた”がやってきたことがあるからこそ“今のあなた”がいるし、様々な困難を乗り越えてきたからこそ“今のあなた”が身につけている様々な能力があるわけです。

だけど、“今のあなた”から見た時に「これくらいはやれるだろう」とか「やってもらわないと困る」というようなコトが「“過去のあなた”のようには出来ていない」という現実の中にいるのが“今の相手”です。

であれば、“過去のあなた”や“今のあなた”という比較対象・判定基準に照らして「これくらいはできないと~」というのはやっぱり「厳しすぎる」んじゃないかと思うんです。

「できて欲しい」という期待はあってもいいのかもしれませんが、その期待と“現実の結果”は切り離して考えた方が“役に立つこと”になるはずです。

もしも「実際の結果なんて、できようができまいがどっちだっていいんだ。それよりも相手の気持ちがどうなのかが重要だ」というのであれば、もしかしたら「期待しているんだからもっと頑張れ」という叱咤激励が効果を生む場合もあるのかもしれません(本当にそれが効果を生むかどうかは僕にはわかりませんが「そう信じる」というのもありなのかもしれません)。

ただ、「そんなことよりも、何がどうであれ、“現実”としては“できた”という結果が必要だし重要だ」というのであれば“役に立つこと”をしていく必要があるんじゃないか。そう考えています。

「相手に期待をする」

これが良いか悪いかはよくわかりませんが、少なくとも「相手に期待をする」のであれば、何らかの結果が生まれた時には「期待に応えてもらえたか否か」ということが必ず発生するはずです。

でも、本来は「やってもらう必要があること」なのであれば「やってもらえなかった」ということは起きてもらっちゃ困ります。何しろ“必要=必ず要る”んですから。

であれば、「期待をする」よりもまずは「相手が必要な結果を出せるために出来る限りのサポートを行う」ことが何よりも一番“役に立つこと”になるんじゃないだろうか。そうして、“必要な結果”が生まれたら、相手も自分も“責務”を果たすことができて安心するし嬉しいんじゃないだろうか。

そしたらきっと“厳しいこと”なんて言わなくても考えなくても良くなるのかもしれません。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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