あの雲が晴れたら
こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。
「あの月にかかった雲も、もうすぐ晴れてきそうですね」
先日、組織開発で関わらせてもらっている企業を後にしようと、社屋の外に出た時に、僕を見送るために一緒に外に出て来てくれた経営者の方が、笑顔混じりに、こんな事を言っていました。
その企業では、世間一般的に見ると、「まあまあ大変な社内だなあ」という感想が出て来るくらいには、大変な現状なのかなと思えるような事が起きています。
でも、そのくらいの状態は、ウチの会社に依頼をしてくれる企業さん達の中では“あるある”と言っていいくらいのレベル感です。
過去、ウチが関わらせてもらった企業さんの中には、そこの社内で起きていたたくさん問題の中から事例としてピックアップした話をすると、「そんな事が本当に起きてるところがあるんですか?」というリアクションをもらう事がほとんどだったりするような事例をたくさんあったりするんですが、そんな、“真・大変だった企業”を比較対象とした場合には、先日お邪魔した企業は、「全然整っている状態からのスタートですよ」なんて感じているのが、ウチの本音だったりしています。
ただ、第三者の僕達が“傍から見た意見として”そんな話をしたところで、「現に自社で起きている問題に直面せざるを得ない経営者」としては、そんな第三者がする他社の事例の話は“お気楽な励まし”くらいにしか受け取れないのも仕方ないかもしれません。
だから、そんな事例の話はあくまでも事例の中の一つとして聞いてもらっておきつつ、とにかく今現在自社で起きている問題の真因について究明するべく、経営者にも色んな話を聴かせてもらう事にしています。
そんな関りをしていく中で、その企業における問題の真因として確度の高そうな仮説が出来上がりました。
これまでに出てきた様々な事実を一つずつ検証していくと、段々と辿れる道が少なくなっていって、あるところから収斂していって、一点に辿り着いていく。そんな仮説が出来たんです。
それをどうにかする方法としては、これまでに経験した「どうにかなったケース」から、“とある手法の対話”が有効なのがわかっています。
それについて、“今、社内で何が起きていて、どうしてそうなっているのか”や、“その問題が解消された状態とは?”や、“その問題をほっておくとどうなるのか?”や、“その問題の真因を解消するために有効なことは?”などを話しながら、経営者の納得を少しずつ形成していきました。
そうして、“とある形式の対話”が有効そうであるという事を、理解してもらって、今後の実施についての同意と進め方の打合せを済ませたところで、随分と時間が経過していたのもあり、実施日の仮決めをして、その日はそこで終了する事にしました。
そうして、社屋を出て駐車場に向かおうとした時に、夜空を見上げると周りにほんの少しだけ雲を纏った状態の月が、とてもキレイに見えていました。
「おお、月が綺麗に出てますね」
「あの月にかかった雲も、もうすぐ晴れてきそうですね」
夜空を見上げてそう言った経営者の方からは、さっきまでオフィス内で深刻そうな表情をしながら話をしていた時の雰囲気は消えていました。
月を見上げているその笑顔からは、希望の匂いを感じる事ができました。
「自分の会社の未来に、自分の会社の社員に、希望を感じる」
これは、もしかしたら、健全な会社にとっては当たり前の事なのかもしれません。
だけど、現に自分が日々働いている自分の所属している組織の状態について、希望を感じる事が出来なくなっている経営者や社員は、この世の中に数えきれない程存在しているのを、僕達は嫌という程知っています。
そんな人たちが、一人でも、「自分と自分のいる組織が秘めている資源と可能性」に気が付いてもらって、それを活かす事で、自分と自分達が望む明るい未来に必ず近づいていく事ができるし、その未来を実現することが出きるんだ。
そんな、希望を持ちながら、そんな希望を現実に変えながら、日々の仕事に取り組んで、自分の仕事が世界の一部を創り出しているんだという事を胸に刻みながら暮らしていって欲しい。
今までもずっとそんな事を考えていましたし、この時の夜空を見上げて笑顔になっていた経営者の方を見てから、更に強く考えるようになっています。
もし、「自分一人には難しい」そう思う事があっても、諦めないで欲しいんです。
だって、自分一人には難しくても、誰かと一緒なら、その誰かがたくさんいたら、きっとその難しいことは、「難しくないこと」に変わるはずですから。
周りを見渡して、周りに声をかけて、仲間がいたら一緒に考えて行動すればきっと諦める必要が無くなる可能性は高いです。
でも、周りを見渡してみて、周りに声をかける人がいそうもなかったら、その時には僕達を思いだしてみて下さい。
諦めそうになった時、困ってしまった時には、僕達に声をかけてみて下さい。
その時には、何らかの形できっと力になれるんじゃないかと思っています。
なぜなら、僕たちは“とても大変な状況”を誰かと一緒に乗り越えてきた当事者ですし、そんな大変な状況を一緒に乗り越えるために協力できる誰かでもあるからです。
一緒に、つくっていきましょう。
対話で、働くも、人生も、世界も、もっと楽しく。
あかね
株式会社プロタゴワークス
https://www.protagoworks.com/
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