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#8 大規模修繕とは?

こんにちは、不動産コンサルタントのShimadaです。


本日は大規模修繕工事について解説していきます。


マンションの一大イベント、大規模修繕。

「大規模修繕工事」この言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
そもそもどんな工事を行なっているのかは、マンションに住んでいて大規模修繕工事を経験した方だけではないと知りえないものです。

外を歩いていてこのような囲いがされているマンションを見たことはないでしょうか?

大規模修繕

まさにこれが大規模修繕工事中のマンションです。


大規模修繕工事の定義とは、マンションの経年による劣化に合わせ実施する定期的なまとまった工事のことを言います。

マンションでは建物や設備の老朽化による劣化や重大な不具合の発生を防ぐために長期修繕計画書に基づいた修繕を行います。
中でも工事内容が大規模、工事費が高額、工期が長期間に渡るものが大規模修繕と呼ばれ、具体的には外壁タイル等の補修工事・屋上防水工事・鉄部塗装工事などが該当します。

写真のようにマンション全体に足場を掛けないと出来ない外壁タイルの補修や各バルコニーの防水工事があるので、費用を抑えるためにまとめて一気にやってしまおう!というのが大規模修繕工事です。


大規模修繕工事は12年周期でやらなければいけない?

国土交通省ではこの大規模修繕工事を10~12年周期での実施を推奨しています。

平成20年6月に「長期修繕計画作成ガイドライン」が公開され、このガイドラインがひとつの指標として「大規模修繕工事は10~12年周期」と一般的に言われるようになりました。

このガイドラインではマンションの各部・設備等の一般的な経年による修繕や補修の年数を示しており、例えば鉄部塗装であれば4年毎に塗装や床防水であれば12年毎の修繕が適切と記載があります。

この大規模修繕工事、工事範囲も大きく工期も長い為、多額の費用を要します。
一般的に言われるのが1戸当たり100万円程。
つまり100戸のお部屋があるマンションでは1回の大規模修繕工事で1億円が掛かるという計算になります。

それほどの多額の工事、できればあまり多くやりたくないというのが本音かと思います。

実はこの「10~12年周期」というのはガイドラインにその年数が示されているだけではなく、他の要因も絡んでいます。

それは「屋上防水の保証期限」です。

一般的な屋上防水の保証期限は10年となります。
マンション屋上はメンテナンスのし易さやアンテナ等の設備を設置していることから勾配が取れず水はけが良くない構造となっています。

保証期限を過ぎて発生した水漏れ事故は管理組合の責任になる為、期限が切れる前若しくは期限が過ぎても放置せずすぐに修繕をしておかないと復旧工事費用やもとよりマンションに住んでいる住民に迷惑をかける可能性がある、ということです。


変わっていく周期の考え方

修繕計画を立案・見直ししていくのは管理会社の役目になるのですが、昨今の新築マンションでは大規模修繕工事周期を見直す動きがあります。

例えば業界をリードする野村不動産パートナーズさんでは大規模修繕工事の周期を16年~18年での実施を提唱する「re:Premium」と呼ばれるサービスを提供しております。

これは材料メーカーや野村不動産パートナーズの協力会社の協働により、保証期間を業界の一般年数より長く保証することで大規模修繕工事の周期を長くすることが実現しました。

例えば前述した屋上防水の保証期間を例にすると、一般的な保証期間が10年に対して15年を付ける内容です。

大規模修繕工事の周期を伸ばすと通常周期に対して1回分の大規模修繕工事をカットできる可能性があります。
多額の費用を要する大規模修繕工事を1回削ることができればオーナーの修繕費の負担もぐっと抑えられますよね。

ランニング費用が抑えられることは他のマンションと比べ有利です。
すなわち資産価値が高い、ということに繋がってきます。

この考え方は多くの管理会社が採用する動きが出てきていますので、もしマンション購入をお考えの際は、このポイントにも着目してマンション選びをしてみてください。



ではまた次回もよろしくお願いします😋


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