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「お金の勉強会=投資方法を学ぶ」だけではないですよ

セカンドライフを充実させるために、グループでの金融勉強会と個別面談でお金の相談を楽しんでいます。

「お金の勉強会=投資方法を学ぶ」と理解している人がいます。まあ、大体合ってはいるのですが、具体的な個別の投資方法の前に、包括的なお金全般を学ぶことが重要なんです。

今日はそのことを書いてみます。



日本の金融教育にはないけどアメリカにはあるもの

簡単に言えば、金融教育はアメリカには幼少期からのプログラムがありますが、日本にはありません。って、このように話してしまうと身も蓋もないので、もう少し詳しく論じてみます。

参照記事リンク↓
学生から始める金融教育:日本とアメリカの違い

日本の子どもはお年玉やお小遣いなどお金が入ると、大人から、「貯金しようね」、「何に使うの?」の2つが問われます。 子どもの頃から、貯金=貯蓄と、何に使う=消費しか会話に出てこないので、それが常識とされています。

一方、アメリカでは、お金が入るときに交わされる会話には、「貯金しようね」、「何に使うの?」の他に、さらに2つ「どこに寄付するの?」、「どこに投資するの?」の質問があります。

日本ではあまり聞かれない言葉ですね。寄付って単語は聞いたことがあるとは思うのですが、それは大人になってからで、子どもの頃には聞かない言葉です。

投資って単語は、子どもが聞かないワードである以前に、多くの日本人が投資はしてはいけないものとネガティブなイメージを持っている人が多いくらいですよね。


ブタの貯金箱

ブタの貯金箱ってありますよね。
下記のようなものです。

なんで貯金箱はブタなのでしょうね? 

ブタは多産で、ものをよく食べて体に蓄える性質のため、幸運・富裕のシンボルとされるようになった。 そしてその象徴性と丸くふくらんだ形から「ブタの貯金箱」ができた。

とネットには書いてありました。

日本だけでなく、多くの国でブタの貯金箱が使用されています。トイストーリーにもブタの貯金箱おもちゃハムが登場してますね。

アメリカの金融教育用に使用する貯金箱は下記のような形をしています。

ハッピー・マネー®のピギーちゃん

見ての通りブタの貯金箱なのですが、何と投入口が4つあります。

SAVE(貯蓄=ためる)
SPEND(消費=つかう)
DONATE(寄付=ゆずる)
INVEST(投資=ふやす)

そして、それぞれの投入口から入れたおカネはお腹の四つの部屋に入り、それぞれの4本の足から取り出せます。

これ、ハッピー・マネー®のピギーちゃんという商品でAmazonで売ってます。


SAVE(貯蓄=ためる)

日本で馴染みのある投入口ですね。欲しいものを我慢して、少し先に大きなものを得るための箱。子ども自身に貯める感覚に身につけるためのものです。

しかし、「お年玉はママが預かっておくね」って子どものために良かれと思っているこの行為は、子どもの貯蓄する経験を奪い取っている最悪の母親です。

SPEND(消費=つかう)

今欲しいもの、近々使う予定のお金を入れます。短期間の貯蓄をする投入口ですね。何を買うかを明確にして、自分のお金で商品を買うことでお金の価値が身につきます。今の自分の喜びを明示するには貯蓄場所ですね。

DONATE(寄付=ゆずる)

これは日本ではなかなか馴染みのない投入口ですね。困った人を助けたり、みんなのために使うお金を入れます。人の喜びが自分の喜びとなるお金の入れる場所です。日本には全く根付いてない文化です。私自身も、寄付する喜びを覚えたのは近年です。

INVEST(投資=ふやす)

これは残念ながら日本では悪い印象の投入口ですね。お小遣いの一定比率を企業などに投資するためのお金をいれます。社会の豊かさを生むために使うお金です。その企業が成長すると、収益の一部がリターンもされます。


寄付する文化

寄付する文化が日本に根付くのは、まだまだ時間がかかりそうですね。日本政府としては寄付控除制度をもっと拡充して、まずは大企業から積極的に寄付する行為が一般的になればいいなと願っています。そうすることで、個人の寄付も活性化できるのではないかと考えています。

ユニセフやワールドビジョンなど巨大なNPO法人への寄付も一つの手段なのですが、もっと顔が見える距離での個人の支援活動が生活の中に溶け込めるようになるといいな〜と思っています。

私は東京勤務地でアメリカ資本企業で働いていました。社風として個人で寄付すること、支援することが盛り込まれていました。自然と身につきました。

例えば、オフィスビルの一階エントランスでは、支援を受けたい団体が頻繁に物販をしていました。東日本大震災のときにも、手作り食品が盛んに販売されていました。

寄付って抵抗がある方も多いのですが、お菓子やパンなど、手軽に食べられるものが1,000〜2,000円程度で販売されていると、買いやすくなるものです。

通常なら100円〜200円くらいの食品を支援の目的で1,000円で購入します。オフィスビルで販売していることもあり安心で、1時間くらいでいつも完売していました。

このような支援活動は、貧困地域への洋服や靴などの使用済み日用品を届ける部署も社内にはあり、働いている社員誰もが、人を助ける文化が自然と根付いていく土壌がありました。

ぜひ、日本中のオフィスや公共施設でも、そのような活動が広がればいいなと感じています。

幼少期から寄付する文化を根付かせるには

note記事→セブ島滞在記 寄付をする文化とは? からの抜粋です。

私の主観的な印象なのですが、アメリカ文化では寄付をすることが根付いています。日本文化では寄付をすることが全く理解されていないように感じています。

その背景には、学校教育や幼少期において、「あなたはそのお金をどこに寄付したいの?」と、この質問がされているかどうかが大きな違いなのかと感じています。

お金の使い方の中に、自分のためだけに使うのではなく、他者のために使用するオプションをあらかじめ用意して置けるかがポイントと考えます。

誰かに勧められて寄付するのではなく、自らの意思で寄付をすることを子供の頃から根付かせる素晴らしい自発性を促す質問です。

セブ島滞在記 寄付をする文化とは?


アメリカの金融勉強用のブタの貯金箱ハッピー・マネー®のピギーちゃんに、DONATE(寄付=ゆずる)投入口があることはとても素晴らしいですね。

この貯金箱の存在で、幼少期からダイニングで交わされる両親との会話に、金融教育の基礎が盛り込まれているのですから。


まとめ

冒頭に金融教育は投資方法を学んでお金を増やすだけじゃないよってことを書きまいた。投資方法を学ぶことは、お金の勉強の一つに過ぎないのです。

金融教育(=お金の勉強)とは下記4つのことを包括的に学ぶことです。

SAVE(貯蓄=ためる)
SPEND(消費=つかう)
DONATE(寄付=ゆずる)
INVEST(投資=ふやす)

お金の相談会を開催すると、SAVE(貯蓄=ためる)とINVEST(投資=ふやす)の話ばかりになります。特に儲かる投資方法の話は食いつきが良く、簡単にお金が増やせる方法を多くの人が飛びつきます。

私はいたって真面目に相談に乗るのですが、時に冗談で友人たちに、「まこさんはいつでも詐欺師になって、君たちのお金を根こそぎ騙し取ることができるよ」と簡単に盲信するなと戒めます。

私の場合は、信じれない話しかもしれませんが、資産形成できた理由は、SPEND(消費=つかう)とDONATE(寄付=ゆずる)に比重を置いたからです。

主に自己投資としてSPEND(消費=つかう)したことでスキルアップにつながり、知識アップして、インカム=給与やインセンティブが増えました。

DONATE(寄付=ゆずる)することで、豊かな人生の活路を見出すことができて、安定して穏やかな暮らしができるようになりました。

「金は天下の回りもの」

とは、うまく表現できている格言です。

SAVE(貯蓄=ためる)、SPEND(消費=つかう)、DONATE(寄付=ゆずる)、INVEST(投資=ふやす) この4つの各ご家庭でのバランスを見直すことから始めるのも良いかと思います。

NISAだの、オルカンだの、そんな手段に走る前に、基礎を見直してみましょう。

ご質問やコメントは下記にて受け付けています。
お気軽に。


我が家の現在の課題は、SPEND(消費=つかう)です。あきらかに消費が少ないので、人生を豊かにする消費に対しては、躊躇せずに使っていいことを夫婦で話し合っています。

決して不必要なものを購入したり、価値を感じないものに使う無駄遣いはしないように、夫婦の価値観を合わせながらの話し合いは重要ですね。

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フィリピン、セブ島のNPO法人DaredemoHeroへ寄付します。 私の人生に大きな転機となった団体で、里親支援を続けています。 子どもたちの大学卒業までの学費支援等、教育資金に活用させていただきます。 ホームページ→ https://daredemohero.com