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#2 深層心理で見つける人生の未来:箱庭でわかるイメージの世界

前回は箱庭がいかにして自分自身の状況や心情を視覚的に表現できるかをご紹介しました。

箱庭は、言葉では表現しきれない深い感情や心理的状態を、視覚的なイメージに変換する魔法のようなツールです。

箱庭療法の技術や理論を発展させたプロカンの箱庭カウンセリングでは
「動的箱庭」という技術を使って時間軸や心理的動きを視覚的に捉えることができます。

今回は、この動的箱庭を用いて、時間軸と心理軸の変化をどのように捉え、理解することができるかをご紹介します。

箱庭カウンセリングで体験する、時間とこころの旅

箱庭は、過去、現在、未来を自由自在に行き来するタイムマシンのような存在です。
一瞬で時間を超え、心の内に秘めた想いや将来の夢を形にすることができます。
単に時間を超えるだけでなく、心理的な変化も瞬時に視覚化します。
そして、私たち自身の内面と深く対話することを可能にします。


箱庭物語:変化の時を迎えたBさんの物語

では、40代女性、専業主婦Bさんの事例を通して、箱庭を見てみましょう。

Bさんは、子育てが一段落し、これからの人生に少しの不安を感じていました。
「子どもたちも成人し、夫と二人のこれからがどうなるのか、言葉では言い表せない不安があります。」
Bさんのこの心の声は、多くの人が抱える普遍的な感情です。
箱庭を通じて、Bさんの現在と将来を見てみましょう。


Bさんの現在(40代)


Bさんの現在の箱庭は、幸せで安定した家族のイメージを映し出しています。


Bさんの未来(50代)

そして、未来の箱庭、特に子供たちが自立した後の50代後半のイメージを置いてみると、子供たちが幸せな家庭を築き、夫婦も安定している様子が表現されています。
このイメージは、Bさんに大きな安心感を与えました。

次に、未来の不安を箱庭に置いてもらいました。

未来の不安

将来の不安を表現した箱庭では、Bさんの不安感や、未来に対する懸念が具体的なイメージとして現れました。

Bさんはこの箱庭のイメージを見て
「私は子どもが自立したあと、夫との離別や死別に不安を感じていることが分かりました。
私は寂しがりやなので一人ぼっちになりたくない。
そんな気持ちが表れていると思います。
そして、自立したあとの子ども達がそれぞれ幸せな家庭を築いても、兄妹が疎遠にならないかと心配していることに気が付きました。」
と語りました。

未来の不安(Bさん目線)

この箱庭を用いたプロセスを通じて、Bさんは自分の心の中にある不安や願いを明確にし、それに向き合うことができました。

こころのイメージを探求し、未来の自分と出会う

箱庭は、時間軸や心理軸で自分自身のイメージを探求し、未来の自分を想像するための強力な道具です。

Bさんの事例から、箱庭がいかにして私たちの心と対話し、内面の動きを可視化する手段となるかが見て取れます。
箱庭を通じて、自分の心の奥深くにある想いや夢、不安や願いを探り、理解することができます。

箱庭は、自分自身と向き合い、自分の心の声を聞き、それに応えるための、非常に貴重なツールとなります。

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