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DTMを楽しむための成功法則—プロゲーマー梅原大吾に学ぶ勝者の哲学

楽曲制作に取り組む際に、思い通りに進まなかったり、納得できる楽曲が作れずにモチベーションが下がることはありませんか?楽曲制作の道は決して平坦ではなく、多くの試行錯誤が伴います。その試行錯誤が時に苦しみを伴い、DTMを諦めてしまう方もいるでしょう。

DTMに取り組む中で、理想と現実のギャップに悩むことは少なくありません。自分が思い描いたサウンドを再現できなかったり、技術的な壁に直面したりする経験は、誰にでもあるものです。そんな時、どうすればその壁を乗り越え、成長し続けることができるのでしょうか?

ここで鍵となるのが「成長し続ける意志力」です。

DTMを楽しみながら続けていくためには、挫折せずに成長し続ける意志力が必要です。今回は、格闘ゲーム界で「神」と称されるプロゲーマー、梅原大吾氏の著書『勝ち続ける意志力』から、DTMを楽しむ上で学ぶべき意志力の育て方を紹介します。


梅原大吾とは—その経歴と成功の秘訣

梅原大吾氏は、1981年青森県生まれの日本初のプロゲーマーです。10歳でゲームに熱中し、14歳で国内最強となり、17歳で世界大会を制覇しました。一度はゲームの世界を離れましたが、2009年の大会優勝を機に復帰し、世界的なゲーム機器メーカーとプロ契約を結びました。

「背水の逆転劇」は、彼を語る上で真っ先に挙がる動画です。

2010年には「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー」としてギネスに認定されるなど、その成功は世界的に認められています。

彼は著書の中で、ゲームの腕前だけでなく、勝ち続けるための戦略やメンタルの重要性を強調しています。梅原氏の「勝ち続ける意志力」は、彼の根底にある強い信念と、常に成長を追求する姿勢から生まれています。この姿勢は、DTMにおいても非常に参考になるものです。

結果に執着しない

梅原氏は、幼少期から格闘ゲームに対する強い情熱を持ち続けてきました。そして、彼が一貫して掲げてきた目標は「勝ち続ける」ことでした。

少しづつ成長しよう

勝ち続けるためには、勝っても天狗にならず、負けても卑屈にならないという絶妙な精神状態を保ち、バランスを崩さずに真摯にゲームと向き合い続ける必要があります。

このような情熱と意志力は、私が取り組んでいるDTMにも通じるものがあります。楽曲制作は非常にクリエイティブな作業である一方、技術的な壁に直面することも少なくありません。特に初心者の方は、自分の技術不足や思うように進まない状況に不安を感じることもあるでしょう。

梅原氏が教えてくれるのは、「結果に執着しない」ことの重要性です。

DTMにおいても、最初から完璧を求めるのではなく、日々少しずつ成長していくことを目指すべきです。例えば、昨日できなかったことが今日少しでもできるようになったなら、それが成長の証です。この積み重ねこそが、長期的な成功をもたらし、楽しみながらDTMを続けるための鍵となります。

正しい努力とは何か

梅原氏は、「正しい努力」の大切さを強調しています。

作業に集中する

彼は若い頃、勝利に執着するあまり、自分を過度に追い込み、結果的に思うような成果が得られなかった経験があります。この経験から、彼は努力の「量」ではなく「質」が重要であることに気づきました。

DTMにおいても、長時間作業することが必ずしも良い結果を生むとは限りません。むしろ、短時間でも集中して作業し、具体的な目標を持って取り組むことが成功の鍵です。

特に、私と同じように働きながらDTMを楽しんでいる方にとって、1日の中の限られた自由時間の使い方が非常に重要です。たとえ少ない時間でも、今日できることに集中する。毎日に具体的な目標を設定して取り組むことで、より質の高い成果が得られるでしょう。

また、梅原氏が推奨する「気になることをメモする」という習慣も、楽曲制作において非常に有効です。細かい気付きや疑問を大切にすることで、向上心が芽生え、モチベーションの維持とスキルの向上につながります。

大きな変化や成長を求めると、それが達成できなかった時にモチベーションが低下してしまうことがあります。日々の小さな変化にも満足できる自分でいることが大切です。そのためには、努力の「量」ではなく「質」に焦点を当て、小さな気付きを得るためにメモを取ることが重要になります。

変化を恐れない

梅原氏が世界一のプロゲーマーへと成長した要因の一つは、「変化を恐れない姿勢」です。彼は常に新しい戦術を試し、必要であればこれまでのやり方を捨てる勇気を持っていました。

変化を恐れずに新しいチャレンジを

楽曲制作でも、変化を恐れず新しい挑戦をすることが重要です。

DTMを楽しむためには、最初に学んだ方法やスタイルに固執せず、新しいジャンルや技術に挑戦してみましょう。例えば、普段は使わないプラグインやエフェクトをあえて使ってみる、または新しいジャンルの曲を作ってみるなど、思い切った挑戦が成長の鍵となります。

私自身も、普段使っているプラグインをあえて使わない「縛りプレー」をよく行います。これにより、これまで気付かなかったことに気付いたり、新しい発見や技法の探究ができます。

こうした挑戦は、最初は難しく感じるかもしれませんが、失敗を恐れずに取り組むことで、次第にスキルが向上し、結果的にモチベーションの向上にも繋がります。梅原氏が常に新しい戦術を試みていたように、音楽制作でも柔軟に新しいアプローチを取り入れることで、さらなる成長が期待できます。

目的に忠実であること

梅原氏は、勝利に固執するのではなく、常に「成長し続けること」を最優先にしています。もしゲームがその目的に合わなくなったと感じたら、彼は躊躇なくゲームを辞める決断をします。この冷静な判断力こそが、彼が常に成長し続ける理由です。

成長にフォーカスしよう

この考え方は、DTMを楽しむ上でも非常に参考になります。

楽曲制作においても、最初に掲げた目標に固執しすぎず、自分が成長できることに集中することが重要です。もし現在の目標が負担になっていると感じたら、その目標を一旦脇に置き、自分が楽しめる方法や成長できることにフォーカスを移すと良いでしょう。

私自身もYouTubeでギター演奏やDTMのチュートリアル動画を発信していますが、再生数を追い求めるのではなく、自分が楽しみ、成長し続けることを目的に発信し続けています。このように、目的に忠実であり続けることが、長期的な成功を支えるのです。

何かを目標に、一時的に全力を注ぐと、目標がすべてになってしまいます。そして、目標が達成できなかったときに、立ち直れなくなってしまうことがあります。

日々努力を重ねて、日々成長を感じることが大切です。そうすれば、毎日が楽しくなります。いつか来る大きな幸せよりも、毎日が充実している方が、DTMはより楽しくなるはずです。

もちろん、目標を持つことは大事です。しかし、持続可能な努力のためには、目標はあくまで目標であって、目的と混同してはいけません。目標に苦しむことで、本来の目的である「DTMを楽しむ」ことが蔑ろになってしまうのです。

日々のルーティンが成功を築く

梅原氏が提唱するもう一つの重要なポイントは、「成長を持続するためのサイクルを作る」ことです。彼は、試合がないときでもサボりたくなる誘惑に打ち勝ち、成長し続けるためのルーティンを意識的に作っています。

成長し続けるためのルーティンを作ろう

楽曲制作を続けるためにも、日々のルーティンやサイクルを大切にすることが不可欠です。例えば、毎日一定の時間を音楽制作に割り当てることで、次第にスキルが向上し、成長を実感することができるようになります。

さらに、梅原氏は「継続できるサイクルを作る」ことの重要性を強調しています。

これは、楽曲制作においても非常に重要です。例えば、「毎日30分だけでも作業を続ける」といったシンプルなルールを設定することで、長期的なモチベーションを維持しやすくなります。そして、その中で少しずつ新しい技術や表現方法を取り入れることで、音楽制作がより楽しく、充実したものになるでしょう。

私自身も、朝起きたら必ずDTMで楽曲制作をする習慣を持っています。仕事があるかどうかに関わらず、毎日起きる時間は一定です。正直、周りから驚かれるような早い時間に起床していますが、それが私にとって継続できるサイクルになっています。

ただし、注意してほしいのは、そのサイクルに縛られてしまうことです。

サイクルを絶対に崩さないようにと力を入れすぎると、それが逆に心理的なプレッシャーとなり、リズムが崩れてしまうことがあります。自分が無理なく継続できる、ハードルの低いサイクルを作り、その上で日々の生活に柔軟に対応していくことが重要です。

結論—DTMを楽しむ上で学ぶべき「勝ち続ける意志力」

梅原大吾氏の『勝ち続ける意志力』は、単なるゲームプレイヤーの自伝に留まらず、DTMを楽しむすべてのクリエイターにとって、成長し続けるための指針となる一冊です。

梅原氏が教えてくれるのは、結果にとらわれず、正しい努力を続け、変化を恐れずに挑戦し続けることの重要性です。

音楽制作においても、この姿勢こそが長期的な成功への鍵となります。日々の成長を楽しみ、目標に固執せず、自分が成長できることにフォーカスを置くことで、自然と大きな成果が得られるようになるでしょう。楽曲制作において梅原氏の方法論を取り入れることで、今まで以上に創造的で充実した制作活動ができるようになることは間違いありません。

この本を読むことで、あなたのDTMへの取り組みが大きく変わり、音楽制作の新しい楽しさと充実感を発見することができるでしょう。ぜひ、梅原氏の意志力を参考にしながら、日々の音楽制作に取り組んでみてください。


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