資本コストアップ・労働コストダウン
投資業界や企業ファイナンス関係者以外には馴染みがない株主資本コストの重大性について整理する。
現在の日本では家計所得(個人企業を含む)の約7割は賃金・俸給なので、国民が豊かになることは実質賃金の上昇とほぼ同義になる。しかし、個々の企業レベルでは賃金はコストであり、その増大は株主利益を減少させる。この対立関係を止揚するのが労働生産性向上であり、そのためには設備投資による資本装備率の上昇と技術進歩が必要になる。従って、「賃金上昇→設備投資→資本装備率上昇→労働生産性上昇→賃金上