経済

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本
「日本経済は長期停滞している」と誤認してしまう理由

「日本経済は長期停滞している」と誤認してしまう理由

当noteの読者にはお馴染みの内容だが、とある筋から要望があったので予定を変更して再掲する。 日本経済は1990年代末から成長していないと思い込んでいる人が多いようだがそうではない。2001年度→2018年度に実質GDPは+15%と増えている。 成長していないように感じるのは、名目ベースで国民所得や賃金・俸給が増えていないためである。 成長分がどこに行っているのかは、下のグラフから一目瞭然である。なお、「法人企業の分配所得+海外直接投資に関する再投資収益」の大部分は配当

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クルーグマンと日本経済の神話

クルーグマンと日本経済の神話

クルーグマンが先月の記事の内容を日本のメディアのインタビューで語っているので紹介。 ここで重要なのは、国の実質的な経済成長率を評価するには、全人口ではなく、生産年齢人口(15~64歳)を基本に見る必要があることです。米国の生産年齢人口の成長率はほぼゼロですが、日本はマイナスです(筆者注:2019/12-2020/12マイナス0.5%)。生産年齢人口1人当たりの実質GDPの成長率を算出してみると、日本はアメリカよりも高いのです。 日本は世界のどこよりも早く長期停滞を経験してい

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日本の物価が上がりにくい構造的要因

日本の物価が上がりにくい構造的要因

日本の物価が上がりにくくなった構造的要因を三つ取り上げる。 一つ目は他の先進国にも共通するグローバル化である。 各国は相互貿易によってより豊かになることを求め、それによって賃金が下がり、結果的に物の値段が抑制されてきた。生産国のサプライチェーンは、変化することはあるだろうが、互いの成長のための貿易は今後も続く。 2000年前後にバブルの負の遺産の債務・設備・雇用の「三つの過剰」をようやく解消した日本の大企業は、収益力を高めるためにグローバル化を推し進めた。 大企業をは

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「日本は上手くいっているが、日本人はそうではない」

「日本は上手くいっているが、日本人はそうではない」

この本👇の68-69ページに鋭いことが書いてあるので紹介。 我々は、「経済は上手くいっているが、市民はそうではない」という論争的なジャーナリズムの常套句と直面している。この常套句はグローバリゼーションに関して特に当てはまる。なぜなら、かの有名な経済発展のトリクル・ダウン効果(つまり、経済成長のおこぼれの波及効果)は、1980年代以降、トリクル・アップ効果へ変わった——トリクル・アップは、最も深刻な貧困と戦う英国のNGO(1979年設立)が名付けた表現である。つまり不平等増加

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有権者が○○やから給料が上がれへん

有権者が○○やから給料が上がれへん

これを支持する人が多いから、一般労働者の給与にも下げ圧力が働いて上がらなくなる。自業自得である(支持しない人はとばっちりたが)。 日本人の縮み志向は軽薄短小のハードウェアの時代には強みだったが、ソフトウェアには無用となり、エネルギーは自分たちの生活や経済を縮ませる方向へと向かった。橋本龍太郎政権から本格化した「縮み」は四半世紀が過ぎても止まる気配は全くない。 日本人が増やすことよりも減らすことに熱心になったのは、人口構成の高齢化と関係していると考えられるが、だとすれば止め

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リフレ派はこうして騙された

リフレ派はこうして騙された

並べると面白い。 詐欺師に騙されない自信がある人ほど騙されるというが、「ぜーんぶ日銀のせい」というfakeに騙されて白川総裁(当時)を憎悪するリフレ派になった人には、大学人などの知的エリートが多かったようである。 対照的に、実務派には少なかった。 「翁-岩田論争」は、当時、日銀スタッフであった翁邦雄と上智大学教授であった経済学者の岩田規久男との間で行われた論争である。 この論争が始まった時、おそらく日本の債券市場で実務に携わっていた参加者の多くは、翁邦雄の言っているこ

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UBI

UBI

この漫画のUniversal Basic Incomeの説明はわかりやすい。 生活費と引き換えに、政府は社会保障の公助から撤退して、後は自助と共助(民間保険を含む)に任せる。

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コロナ不況と過去の不況の比較

コロナ不況と過去の不況の比較

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日本経済を世界最悪に見せるワザ

日本経済を世界最悪に見せるワザ

土木工学者の藤井聡といえば、「1997年4月の消費税増税のために日本経済の成長率は世界最低に低下した」というデマを広めるために知恵を絞っている人物だが、その最高傑作の「1995年から2015年の20年間でGDPはマイナス20%」のグラフを2021年になっても使い続けている。 「名目GDP成長率」とあるが、正確には「実勢為替レートでUSドル換算したGDPの成長率」である。 日本が世界最低になるのは対ドル為替レート変動のためで、為替レートと人口の変化を除いて比較するとこの👇よ

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経産省インターンシップ用の提案

経産省インターンシップ用の提案

落選間違いなし。 少子化→男女共同参画を終了、ジェンダー研究の禁止(大学から追放) 高齢化→老人医療の見直し(医療費が大幅に減るわけではない) 電力→自由化路線巻き戻し、原発再稼働、次世代原発開発 経済→伊藤レポートの撤回、ケインズ的「国家的自給」路線の取り入れ 財政→健全度の指標を国債残高(ストック)から利払費(フロー)へ こういうことを研究する学問が40年前に生まれました。女性学という学問です。のちにジェンダー研究と呼ばれるようになりました。 私が学生だったこ

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