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高尾歳時記 2024年3月9日

高尾に春の到来を告げる代表的な花のひとつ、ハナネコノメが開花しました。

ハナネコノメ。蛇滝にて。ここは蛇滝川のしぶきがかかる場所で、しっとりと濡れた姿を撮影。

ユキノシタ科ネコノメソウ属(Saxifragaceae Chrysosplenium)に分類される植物の花は比較的地味なものが多いのですが、ハナネコノメは、清廉な白い衣に鮮やかに映える濃紅色の雄蕊を添えた、その妖精のような可憐な姿で大人気です。毎年、この花を楽しみにしている高尾山ファンの方々が大勢いらっしゃいます。この花びらのようにみえる白い部分は実は花びらではなく萼裂片で、本当の花はこの基部に潜んでおり、そこから雄蕊が伸びているのですが、小さすぎて、肉眼で観察するのは困難です。

高尾山において観察できる、ユキノシタ科ネコノメソウ属に属する植物としてはほかに、ネコノメソウ、ヤマネコノメ(ヤマネコノメソウ)、ツルネコノメ、ヨゴレネコノメなどがあります。これらも、この時期一斉に開花します。

ヤマネコノメ(ヤマネコノメソウ)。高尾山全域のあちこちで観察できます。
ヨゴレネコノメ。こちらも高尾山全域のあちこちで観察できます。

ハナネコノメが開花すると、高尾山では季節を先取りするほかの野草の花々も一気に開花し始めます。高尾の春の花々を巡ってきました。

この時期、里山では野草の開花が一気に始まりますが、そのうちの一つ、ヒメオドリコソウ。ヨーロッパ原産の帰化種です。
これはジャノヒゲの実。美しいラピスラズリブルー。
蛇滝では、ハナネコノメが見頃を迎えています。
この、妖精のような可愛い姿で大人気です。
ハナネコノメの開花を待ち侘びる高尾山ファンが大勢いらっしゃいます。今年もそのきれいな姿を見られてよかった!
キクザキイチゲも高尾に春の到来を告げる花のひとつ。日影では開花直前の花がちらほら。
高尾山は言わずと知れた、スミレの山。高尾に咲くスミレのなかでは一番最初に咲く、アオイスミレ。
いいですね!向こう1〜2週間もすると、ほかのスミレも次々に開花します。楽しみです!
ニリンソウが小さな蕾をつけていました。高尾には、日影林道と西山峠にニリンソウのすばらしい群生地があります。
あっ!これはツチグリ。可愛いですね!春に熟するキノコです。熟すると、表皮がみかんの皮をむいたようにめくれて、中にある風船状の実が姿をあらわします。この身を軽く押すと、てっぺんにあいた小さな穴から胞子が噴き出てきます。
相模湾の遠景。昨日降った雪が山肌にうっすらと残っています。今日は西高東低の気圧配置となり、南関東はカラッとした晴れになりましたが、真冬の気圧配置より緩いので、空には若干雲があります。
(小仏)城山の山頂に到着。富士山の遠景はバッチリでした。
同じく城山から、都心方面。昨日降った雪はほとんどなくなっていました。
一丁平の桜を撮影。桜の季節になると、ここは淡い桃色に染まります。開花が待ち遠しいです。
一丁平の展望台に到着。
一丁平の展望台からの富士山の遠景も秀逸でした。
ご機嫌で高尾山山頂に到着。高尾山山頂からも、素晴らしい富士山の遠景が望めました。
同じく高尾山山頂から、丹沢主脈方面。稜線が雪でうっすらと化粧されて、いつもとちょっと違う風情。きれいです。
高尾山6号路のハナネコノメも見頃を迎えています。可愛いですね!
6号路をおりてケーブルカーの駅手前、ここのキクザキイチゲは開花しています。
高尾に春の到来を告げる花のひとつです。
今年も出会えて嬉しいです。
高尾山ケーブルカーふもと駅(清滝駅)前の桜の木のつぼみはだいぶ膨らんできています。東京の開花予想はあと一週間ほど。見頃は二週間ほど先でしょうか。こちらも楽しみです。

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