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デジタルスキル標準によってDX推進を具体化する

DX化を進めるためには、社内人材の意識改革とスキル教育が必要なことは言うまでもありません。しかし「具体的にどのような意識を持ってもらえばいいのか?」「具体的にどのようなスキルを身に付けてもらえばよいのか?」ということを、経営サイドやマネージャーがイチから考えて構築するのは大変です。

そんな問題に対して、経産省とIPA(情報処理推進機構)が一定の指針を示しました。

2022年12月21日に発表された「デジタルスキル標準(DSS)」です。

これは3月にすでに公開されていた「DXリテラシー標準」と、このたび公開された「DXスキル標準」をとりまとめたパッケージです。

「DXリテラシー標準」は、全てのビジネスパーソンが身に付けるべき能力・スキルの標準を示したもの。これにより一人ひとりが「DXを自分ごとととらえ、変革に向けて行動できるようになる」ことを狙いとしています。

「DXスキル標準」は、DXを推進する主な人材に向けて定義されたもの。人材を5つの類型に分け、それぞれの類型に2~4個のロール(役割)を割り当てています。そしてそのロール遂行のために必要なスキルを、49の共通項目に重要度をマッピングすることで示しています。各スキル育成のための教育に必要な学習項目例も挙げられています。

【デジタルスキル標準(DSS)とは】
・DXリテラシー標準
 →全員が身に付けるべき能力・スキル
・DXスキル標準
 →DX推進人材が身に付けるべきスキルとロールを、類型ごとに定義

出典:IPA(情報処理推進機構)「デジタルスキル標準」p.65https://www.ipa.go.jp/files/000106872.pdf

このDXスキル標準を企業や個人に浸透させることにより、「自社がどのロールを優先すべきなのか」「そのロールを備えるためにどのような研修をすればいいのか」といったことを経営者が具体的にイメージできるようになることが期待されます。

同様に、社内でDX推進役に任命されたが何をすればいいのか分からなかった人材にも、「自分はどのような役割を果たすべきか」「そのために必要なスキルは何か」ということが具体的に示されているので、学習効率が上がることが期待されます。

DX化に向けて悩んでいた経営者やマネージャーには朗報ですね。


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