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【良かった!】意向度がすごく上がった採用フロー

"生々しいリアルなビジネス情報を覗く"『ぷりべん!』編集部です。
今回のテーマは「面白い採用フロー」です。

名は体を表す、企業名はプロダクトを表す、と言われているように、採用フローは企業カルチャーを表します。そのため、カルチャーマッチを重視した採用に力を入れている企業は、独自的な採用フローを実施している場合が多いです。

この記事を読んでいただければ、実際に体験してみたい企業に出会うかもしれません。

採用トレンド激変の時代!?

おもしろい採用フロー紹介する前に、まずは近年の採用状況について、理解しておきましょう!

新型コロナウイルスの影響で、リーマンショック以上に採用が大幅縮小されている2021年。これに対して、2019年は戦後最大と言われる景気拡大により、1.60倍とかなり高い有効求人倍率を記録しました。

各企業が優秀な学生やビジネスパーソンを取り合う激しい採用活動が繰り広げられ、ダイレクトリクルーティングを中心に、スカウトサービスや学生と企業との接点をつくる学内就活カフェなどの取り組みが行われました。

さらに従来の採用手法である合同説明会や大手メディアによる求人広告では、大手企業も苦戦を強いられました。そこで、多くの企業が求職者にダイレクトにアプローチするため、オウンドメディアやSNSなどの自社メディアの活用が必要不可欠となりました。

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その後、2020年は新型コロナウイルスの影響でそもそもの企業活動に大きな打撃が。有効求人倍率は1.39倍へと落ち込み、「採用中止」というワードを耳にするようになりました。

そして、感染症拡大防止のためリモートワークが普及する中、Web会議・ビデオ会議ツールなどを活用したリモート採用も普及してきました。今後は、応募から内定までのプロセスだけでなく、募集プロセスもSNSやYouTubeなどのWenメディアを活用した母集団形成の取り組みが主流になると言われています。

分析してますか?採用フローから読み取る企業が求める人物像

求職者の皆さんは、「この会社はどのような人を求めているのか」を考えることも多いのではないでしょうか。もちろん、まっすぐなコミュニケーションを取っていくことは大切なのですが、ある程度は会社が求めている人物像を知ることも大切です。

面接やグループディスカッションなど、採用フローひとつひとつには全て「狙い」があります。その「狙い」を考えて選考を受けると、視座が一段高くなり、求められる人物像が見えてくることがあります。企業が取る採用パターンは大きく下の4つに分けられます。それぞれが求めている人物像も見ていきましょう。

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■パターン1. 説明会・選考一体型

会社説明会から選考が開始されるパターン。複数事業や複雑な事業を展開している会社はここからはじまる場合が多く、企業知識のインプットを効率的に行える目的で実施されることが多いです。ここでは最低限の視聴態度なども求められますが、本質的な質問ができるなどの積極性・地頭などが見られている場合もあります。

■パターン2. テスト先行採用型
会社と接点を持つ前にテストがあるパターン。人気職や大手企業など求職者が多数集まる場合に行われることが多いです。会社目線では、選考開始前に定量的なラインで線引ができるため、主に地頭要件を重視している企業が実施する傾向にあります。一方で、テスト結果のみで判断してしまうため、優秀な人材を見落とすリスクもあります。

パターン3. インターンシップ型
選考フローのどこかでインターンシップや体験入社があるパターン。企業目線では、インターンを通して求職者のスキルや人間性を把握できることから、スキルセットやカルチャーフィットのミスマッチがないかを重要視しています。このパターンでは、インターンに現場社員も参加し、全社で採用を進めるスクラム採用を取っている会社が多いです。

パターン4. 社員紹介・リクルーター型
社員の紹介で、現場社員や人事との面談から始まるパターン。最近はリファラルとも呼ばれるようになったこの採用フローです。企業はあまり選考要素のないカジュアル面談で、率直な意見交換を通じて自社に合っているかを判断します。求職者側も、就業への意欲や悩みを伝える場にもなるため、面接は得にくい相互理解の場となります。真っ直ぐに本音で話すことができれば、合う企業にはドンピシャでハマるフローとも言えます。
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是非、あなたが志望する会社がどのような採用フローになっているかを分析して選考に挑んでみてください。きっと視点が変わってくるはずです。

実際にあったおもしろい採用フロー7選

さて、皆さんお待ちかねですね!!
普通とはちょっと違う、おもしろい採用フローをご紹介します。

求職者にとっておもしろい採用フローは、その会社特有のカルチャーとの相性が分かったり、応募ハードルが下がったりと様々な効果をもたらします。さらに、体験としての質が高いから、内定までの体感リードタイムが短くなることも期待されています。

そして、先ほどご紹介したように採用フローには必ず“目的”があります。ぜひ、どのような力を見抜きたいのか想像しながら見てみてください!!

(1) 株式会社カヤック

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■会社概要
変わったことをしている会社の第一人者。Web制作・企画・運営会社であり、イベントの企画や飲食店の運営なども手掛けています。「つくる人を増やす」という経営理念のもと、サイコロを振って給料を決めたり、社員の似顔絵を描いた漫画名刺を使っている会社として有名です。

■採用方法
・ゲームの上手さで内定をだす「いちゲー採用」を実施。具体的には下の2つを実施し、開始当初はTwitterで1000RTもされ、話題になりました。

・ゲーム履歴書選考
ゲーム履歴書選考過去の自分のゲーム歴を詳細に書いた履歴書を提出する

・協力プレイ選考
実際にゲームをプレイして、ゲームの上手さを見せる

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■この採用の目的
カヤックでは、ゲームが上手い=ビジネスで必要な突破口を見つけたり、困難を乗り越えたる問題解決能力が高いとしています。ゲームの上手いという独特な切口で優秀な人材を採用することが目的となっています。

■みんなの声

3年以上前に実施された施策ですが、実際に個性的な方が入社されていたり、選考通過をSNSにて拡散されたりしています。楽しみながら選考を体験できるということで、筆者も知っていれば受けていたと思います。笑

同社は他にも、2013~2016年にはエイプリル採用という経歴詐称採用を行っていました。「嘘をつくのも才能のひとつ」。このような考えは、さすが面白法人カヤックですね!

(2)株式会社ISホールディングス

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■会社概要
オンラインFXなどの金融事業での成功を皮切りに、ITを基盤として「ストック型」のビジネスに力を入れ、世の中の流れを敏感にとらえながら、長期にわたり安定した業績が見込める事業展開をしています。

■採用方法

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麻雀の強さで内定が近づく「麻雀採用」を実施しています。学生29人+プロ雀士5人+自社の社員5人=計39人によるマージャン大会による選考。1位を獲得した学生は、いきなり最終面接に進めるという特典が付いています。

内定をツモるという新しい感覚が大きな話題を呼び、他社でも実施される事例がいくつかあります。

■この採用の目的
駆け引き・決断力・マネジメント力などビジネスシーンで必要な能力が試される頭脳のスポーツと言われる麻雀。どういった戦略を立ててゲームを進めていくかといった地頭の良さ性格など、ゲームの中で垣間見える学生の素の部分を理解することが狙いです。

(3)株式会社メルカリ

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■会社概要
「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」のミッションのもと生まれた、個人が簡単にモノの売り買いが楽しめるフリマアプリ「メルカリ」を運営する企業。さまざまなお店でお買い物が楽しめるスマホ決済サービス「メルペイ」も立ち上げ、つい最近一兆円企業に名を連ねました。

■採用方法
プロダクトマネジャー(PdM)ポジションにて「ホーム画面スクショ採用」を実施。スクショ採用は、履歴書の代わりにスマートフォンのホーム画面のスクリーンショットを撮影・提出してもらう選考形態で、Twitter上での社員同士のやりとりから実現した採用方法になります。

■この採用の目的
ホーム画面上に置かれているアプリを見ることで、プロダクト(アプリ)に対する興味関心の高さや、トレンドを抑えているかなどを評価し、情報感度の高さを見ることを狙いとしています。

■みんなの声

実際にスクショを載せる人や、自分のホーム画面を気にする人なども多く、2017年当時はベンチャー筆頭株だったメルカリへの関心も一気に高まったと考えられます。

(4)株式会社オンテックス

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■会社概要
外壁塗装や屋根リフォームで、その領域ではおなじみの企業です。「生活総合支援」をテーマに、塗るだけで屋根や外壁の断熱効果を高め、快適な住まいを実現しています、

■採用方法
インターンとはひと味違う「体験入社」を実施しています。インターンシップと体験入社との違いは、実際の業務に関わるかどうか。架空のビジネスケースを用いた実際の業務内容とは異なる課題ではなく、実際の業務に携わることができます。実際に先輩社員に同行して営業などの業務を体験できます。

■この採用の目的
実際に業務を体験することで、仕事や業界への理解が深まり、会社や仕事内容が自分に向いているのかどうかを見極めることができます。これにより、ミスマッチを防ぐことが狙いです。

(5)株式会社エニッシュ

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■会社概要
ソーシャルアプリの開発・運営を行う会社であり、「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとし、 より多くのお客様に楽しんでいただける魅力的なサービスの提供に取り組んでいます。

■採用方法
新卒採用に置いて、前代未聞の「面接なし選考」を行いました。その名の通り面接を行わない採用形態で、面接はせずに、実技テストの一発勝負で採用を行います。募集職種はエンジニアとディレクターで、エンジニアではプログラミングの実技テストを、ディレクターとはゲームを通して選考を行います。

■この採用の目的
Webテスト、説明会、実技テストにより選考を行い、面接は苦手でも、プログラミングには自信ありの人や、自ら世の中に面白い作品を発信したい、ゲーム大好きな人を採用しようという目的があります。スキルセットが高いのにコミュニケーションで苦労する優秀な人を採用する狙いです。

(6)TAKEUCHI株式会社

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■会社概要
東京・埼玉・群馬を中心にで数多くの戸建・マンション・賃貸・店舗リフォーム・リノベーションを手がけています。また電気・水道・ガス・建築・不動産など、暮らしに関わる全てをトータルでサポートしています。

■採用方法
らしさを引き出す「いつものあなた選考」を実施。いつもの自分を出してもらうために、スーツを禁止しています。さらに、会社に候補者が訪問するのではなく、普段通りの自分を発揮できる場所を候補者が選び、そこに面接官が赴くという新しいスタイルをとっています。

■この採用の目的
候補者に普段通りの自分を出して欲しいという想いで行っています。「いつものあなた」をよりよく伝えていただくための選考方法です。

(7)三幸製菓

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■会社概要
雪の宿、三幸の柿の種、チーズアーモンド、ぱりんこ、粒より小餅、新潟仕込み、丸大豆せんべい、かりんとう、チョコレート菓子など、品質にこだわった美味しいお菓子をお客様にお届けしています。

■採用方法
10秒で終了する「日本一短いES」を実施。「おせんべいは好き?」「ニイガタで働ける?」と質問され、どちらにも「Yes」と回答すると、「あなたの連絡先(メールアドレス)を心を込めて入力して下さい」と表示されます。志望動機や自己PRもナシで、そこに書き込むだけです。

■この採用の目的
必要な情報を必要なタイミングで貰えればいいのであって、最初の段階で膨大な情報をESで出してもらう必要ない。足切りにしか使われていないESにそこまで負担をかけなくていいのでは?というのが三幸製菓の考え方です。

■みんなの声

就活ではESがめんどくさくてエントリーを忘れる企業もちらほらあった方もいらっしゃるかもしれません。三幸製菓のESはTwitterでも話題で、体験した人のやってみてほしいツイートも多く見られました。

最後に

今回は、実際に企業で実施されている面白い採用フローについてまとめました。読んでいて、思わず体験してみたくなるようなものもあったかもしれません。

繰り返しにはなりますが、採用フローが特殊な企業はカルチャーマッチを重視する傾向にあります。以前カルチャーマッチしないとどうなるのかについての記事をUPしましたので、興味のある方はこちらも併せてお読みください。

また、会社の事業フェーズやあなた自身の性格によってもどのようなカルチャーがフィットするかは変わってきます。弊社では、これまで蓄積したベンチャー転職支援データに基づき、カルチャーフィットを診断できるサービス「Preventure」を提供しております。

転職活動の指標にしていただけると嬉しいです!

また次回の記事でお会いしましょう。

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