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なぜ私はエンタメを重要視するのか

エンタメを重要視する理由

新たなクリエイティブを生み出すためには自身の経験を増やすことが大切。
その経験にはエンタメが含まれると前回の記事で記載しました。
エンタメは心を豊かにし、自身が経験したこと=心(精神)の豊かさがアイデアソースになります。

今回は私がなぜそこまでエンタメを重視しているかについて書いていきます。

エンタメがもたらす健康効果

エンタメには健康効果があると言われています。
免疫力の70%は腸でつくられるのですが、残り30%には心、特に自律神経が関与しています。
その心を動かしてくれるものの一つがエンタメです。
心がもたらす効果は感情によってそれぞれ異なります。

【楽しい、笑う】

笑いは楽しさや喜び、おかしさなどを表現する感情です。
この笑いが生み出す健康効果はたくさんあり、その中の一つが免疫力の上昇です。
笑うことで免疫のコントロール機能を司っている間脳に興奮が伝わり、情報伝達物質が活発に生産されます。
その物質は身体中に血液やリンパ液を通じて流れ出し、身体に悪影響を及ぼす物質を退治するナチュラルキラー細胞を活性化します。
他にも脳の働きを活性化させたり血行促進、自律神経のバランスを整える、幸福感をもたらすなど身体に様々な影響を与えます。

【泣く】

泣く原因は様々なものがありますが、感動して流した涙にはACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が含まれています。
ACTHはストレスを感じた時に分泌されるホルモンで、泣くことで涙と一緒に体外に排出されます。つまり、泣くことでストレスが軽減されることになります。

【恐れ】

恐れは胃と深い関係を持っており、胃の開口部に影響を与えます。
悩むと胃が痛むのはこれが原因です

【怒り】

アドレナリンが高まり何度も怒りを追体験させます。
緊張や興奮、不安や恐怖でも分泌されるストレス反応の中心的な役割を果たすものです。

ホラー映画による怒りや恐れの感情は不安感、絶望感、悲しみを和らげ、鑑賞者は満足感を感じられます。
私はホラー映画が大好きで大喜びで楽しみながら見ていることが多いのですが、Netflixで見た「呪詛」はゾッとするシーンや複雑怪奇なシーンがあり珍しく恐れを抱きました。
恐れの感情に不安感、絶望感、悲しみを和らげる効果があるのは不思議ですね。

鬼滅の刃・無限列車編ではストーリーを知っているのに煉獄さんのシーンで泣いてしまいました。この際に流れた涙にはACTHが含まれストレスが軽減されます。

ドラゴンボール超スーパーヒーローでは童心に還りワクワクを感じ、ジュラシック・ワールド3では豪華キャストの集結とオーウェンとブルーの絆の物語にアツくなりました。
このように「映画」という一括りのジャンルでも様々な形で心を動かされます。

アイデアソースになるだけでなく、健康効果があることが私がエンタメを重要視する理由の一つです。

エンタメは「不要」ではない

2019年12月に始まったコロナ禍で「不要不急」の外出を控える流れになった時に大打撃を受けたのがエンタメ業界です。
コンサートやイベントの中止、映画館の座席間隔開けなど様々な形で打撃を受けました。
コロナ禍で経済が停滞する中、エンタメは「不要不急」で「生きるために必要ではない」とされがちでした。
このような風潮に米国の作家スティーブン・キングもTwitterで「もしアーティストが不要だと思うなら、隔離中(自宅にいる間)、音楽、本、詩、映画、絵画なしで過ごしなさい」というメッセージをツイートしました。
ただ食べ、働くか勉強し、寝るだけの生活の繰り返し。それは人生をただ浪費しているだけではないでしょうか。

エンタメがないというのは、何の楽しみもないのと同じことです。
楽しみがないと感情の発露ができなくなります。喜怒哀楽の感情が薄くなり鬱々としてきます。

世の中には無趣味の人もいます。中には「楽しみのない人生に絶望する」という声をあげる人も。
2019年に5ちゃんねるに「お前ら『社会人で無趣味は死ぬぞ』去年俺『まさかあw』」というスレッドが立てられました。

やりたい事はいっぱいあるが
やる気がない
土日は平日で擦り切れたメンタルと体力回復させるので精一杯
家から出る気すら起きない

仕事が楽しいならそれでいいじゃん
俺はどんな仕事してもつまらんから趣味に生きてる
一番やばいのは仕事もつまらなくて無趣味の奴だろ
そのうちストレスで死にそう

趣味とか友達,恋人いないでイキれたのは学生までだわ
会社員になるとこの変化と楽しみのない人生を数十年過ごすってのを実感するようになり絶望する

5ちゃんねる

無趣味の人の他にも休日に余暇を楽しむ気力が残っておらず何もできないという人の意見も書き込まれていました。
変化と楽しみのない人生がただ続いていく…想像するだけでゾッとします。

仕事も楽しければ理想的ですが、やはり趣味がないと日常の潤いに欠けます。
潤いがないと心が空洞のようになり感情が薄くなっていきます。
感情を失っていくというのは人間としての緩やかな死、心の死であるとも言えます。

コロナ禍で私たちを取り巻く環境は激変しましたが、エンタメがなくなることはありません。
日本生産性本部「レジャー白書2021」によると余暇活動内容が変化しインドアで楽しめる在宅レジャーが上位に浮上しました。

出典:日本生産性本部「レジャー白書2021」

2019年まで9年連続首位だった「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」をはじめ外出や移動を伴う多くの活動の参加人口が減少しました。
その代わりに在宅で楽しめる事の参加人口が上昇しています。
今はサブスクも豊富で自宅での動画鑑賞(レンタル、配信を含み)が容易に楽しめる環境のため、参加人口は前年より390万人増加しました。
このように楽しみ方を変えて人々は心を潤すエンタメに触れています。
エンタメは人間らしい生活と切り離すことが出来ない必要なものです。

心を潤す「お薬リスト」を作る

序盤で触れたエンタメの健康効果を踏まえて、自分の心を潤す「エンタメお薬リスト」を作っておくことをオススメします。

1つは元気がある時により心を潤してくれる、新しい経験ができる「新規リスト」です。
気になっている、人からオススメされた作品やアーティストをリストアップしておきます。

もう1つはしんどい時に元気をもらえる自分のお気に入りを集めた「お薬リスト」です。
心が疲れている時は新しい情報に触れる事自体がストレスになりかねないので、何度でも没入できる作品や楽曲が良いです。

私は子供~学生の頃に夢中になった作品を中心に、最近の作品もお薬リストに入っています。

余談になりますが以下は私の「お薬リスト」です。

【映画】
アダムスファミリー1・2、羊たちの沈黙、インタビューウィズ・ヴァンパイア、キングスマンシリーズ、アンダーワールドシリーズ、シャークネードシリーズなど
【ドラマ】
スーパーナチュラル、グリム、ウォーキングデッド、イカゲームなど
【漫画・アニメ】
ドラゴンボール、ZOIDS、ジョジョの奇妙な冒険シリーズ、東京喰種シリーズ、HELLSING、ドリフターズ、女神異聞録ペルソナ、呪術廻戦、ゴールデンカムイなど
【音楽】
MUSE、Dead Can Dance、BUCK-TICK、the GazettE、黒夢、SADS、hide、クラブで流れていた曲など、好きなアニメのOP・EDなど

アフターコロナのエンタメの楽しみ方

ウイルスはなくなることはありません。
スペイン風邪・アジア風邪・香港風邪と3回のパンデミックを起こしたインフルエンザは現在も変異を繰り返しながら私たちの身近に存在し、共存しています。
同様にコロナウイルスもなくなることはなく、共存してく必要があります。
 
生活様式にまで大きな影響を与えたコロナウイルスによって大打撃を受けたエンタメもありますが、一方で成長したエンタメも存在します。
ゲーム市場やオンラインライブがそれに当てはまります。
ゲーム市場はスマートフォン用ゲームの急成長やeスポーツなどの新しい楽しみ方が市場を牽引しました。
オンラインライブは実際に会場にいる時ほどの臨場感はないものの、そのライブ限りの生演奏を楽しむ体験を自宅ですることができます。
 
こうした既存のエンタメを楽しむ以外に新しいエンタメにも期待が寄せられています。
消費者の意識や趣向の変化を捉えた「新しい楽しみ」の提案や課題解決に取り組んでいく必要があります。

心を動かし感情に訴えかけるエンタメの可能性は無限大です。
新しく生まれるエンタメにも積極的に触れ、自身の心を豊かにしてくれることに出会うことが心の健康を保ってくれると同時に自身のアイデアソースを増やすことに繋がります。

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