見出し画像

大橋運輸と瀬戸市社会福祉協議会の「官民連携プロジェクト」が始動。官民の枠超えて、地域の健康寿命を延ばす活動を

こんにちは!愛知県瀬戸市に本社を置く大橋運輸です。 

私たちは「仕事を通じてお客様や地域に貢献する」という企業理念のもと、「健康経営」「地域貢献」「ダイバーシティ経営」の柱を掲げて、日々仕事に取り組んでいます。

地域貢献においては、単身高齢者に負担のタンスなど家具を下す作業の手伝いや管理栄養士による健康無料相談、特殊詐欺被害の抑止、交通安全教室の開催など、さまざまなことに取り組んできました。高齢化や少子化が進む現代では、市民を地域全体で支えることが必要です。誰もが安心して暮らせる環境づくりを行政だけに任せるのではなく、地域に根差す企業もその一端を担う必要があると考えており、このような取り組みを続けてきました。

ありがたいことに今までの取り組みに着目され、2022年5月には瀬戸市社会福祉協議会(以下、社協)で新設された「地域福祉パートナーシップ事業者認定制度」の認定事業者第1号の認定を受けるに至りました。

社協は民間法人ですが、その役割は住民主体の地域福祉を推進する中核的な団体であると社会福祉法に位置づけられており、自治体から補助金支援や業務委託、福祉施設の指定管理を受けるなど、行政との両輪で地域福祉を推進する、極めて公共性・公益性の高い民間非営利団体です。

今回は、弊社のCSV・ダイバーシティ推進室に所属する部坂菜津子が、社協 専門員の八木正宏さんと地域支援グループの加藤隼人さんに、制度の概要や生まれた背景、今後取り組みたいことなどを伺っていきます。

超高齢社会の到来に備え、企業も福祉の「担い手」に

認定式の様子

地域福祉パートナーシップ事業者認定は、瀬戸市地域福祉計画などが掲げる理念「気づき、よりそい、手をつなぐ 私たちのまち せと」の実現に向けて2022年5月に生まれた制度です。社協が地域の事業者と連携して、福祉課題に取り組むことを目指します。

愛知県内の人口10万人以上の市で高齢化率が最も高い瀬戸市。これまで自治体と民間企業が連携するには具体的な制度や仕組みがなく、難しい状況がありました。しかし、少子高齢化や自然災害に加え、持続可能な社会を目指すSDGsの普及などによって、状況は変わり始めてきたと、お二人は語ります。

八木さん「社協としては、人口減少や高齢化の進展による担い手不足で、企業の協力がなければ、地域福祉が今後立ち行かなくなるという懸念がありました。一昔前は、地域に横の繋がりがありましたが、今は希薄化が進んでいます。「地域」というと「そこに住む地域住民」というイメージが強いですが、「そこで事業を行う企業」も地域の一員と考えています。

地域福祉推進の担い手として、各企業が持つノウハウなどを地域の方々に上手くつなぎ、活用してもらうことで新たな気づきやつながりが生まれ、支え合う地域づくりが進められると考え、今回の制度をつくりました」

八木正宏さん

大橋運輸も、超高齢社会が迫る中、地域に根差す運輸企業として、「生前整理・遺品整理」事業の他、さまざまな地域活動を行なってきました。企業の中には、こうした活動が利益に直接つながらないと、思われる方もいるかもしれません。

しかし、弊社では「CSV(Creating Shared Value)」という考え方を大切にしてきました。CSVとは、社会課題を事業を通して解決することで「経済的価値」と「社会的価値」を両立すること。地域に根差す中小企業だからこそ、超高齢社会による地域課題の解決に向けたアプローチをすることで、地域と事業の発展に繋がるであろうと考えています。

今後より地域活動の幅を広げていくためにも、私たちは行政との連携を模索してきました。そのため、認定事業者の第1号に今回選んでいただいたことを嬉しく思っています。

繋がりが希薄となった今だから、人々がつながる居場所を

同制度の議論を社協で開始したのが2022年4月初旬で、施行されたのは同年5月20日。どうしても新たな制度はできるまで時間を要します。わずか1か月半ほどで施行に至りましたが、初めての取り組みを実現するまでにハードルもあったはず。制度をつくるにあたって印象に残った出来事を伺いました。

加藤さん「企業側の考えを十分に理解した上で、社協の内部で擦り合わせを行い、全職員がこの制度のあり方について、共通意識を持てるように注力しました。今回は特に、会長や事務局長などトップの理解があったという点が実現に向けて大きかったと思います。社協では、これほどのスピード感で新しい制度が立ち上がったのは恐らく初めてのこと。超高齢社会は目前なので、地域福祉における企業連携はそれだけ重要度の高い課題だったんです」

加藤隼人さん

トップや職員内の理解とともに、この制度が素早く施行に至ったのは、担当者として奮闘された八木さんと加藤さんの尽力も大きいと、私たちは考えています。それぞれ転職を経て、社協での業務に従事したというお二人は「地域福祉」への熱い想いを持っていました。

特にコロナ禍では、自粛の影響で地域活動がままならない状態が続いています。同じ場所に集まって交流することで生まれる支えあいが制限されたため、地域福祉の現場は大きな打撃を受けました。新たな方法を模索していく中で、生まれたのが今回の制度だったのです。

八木さん「私は前職で介護保険を扱う仕事をしていました。このとき、公的な制度だけでカバーできる範囲が限られているということに気が付いたんです。地域福祉の大切さを住民それぞれに広めていかないと、介護保険も、障がい者に関する制度も今後成り立たっていかないと思います。

そこから、自分の中に『社協で働く』という選択肢が思い浮かびました。住み慣れた地域でいきいきと暮らし続けられる環境づくりに貢献したいと考えながら、日々の業務に向き合っていますね」

加藤さん「私自身は、大学で地域開発について学んだことが今の仕事へのモチベーションにつながっています。住民の中に共有された想いや、一緒に取り組んでいこうという気持ちがある地域は、地域福祉が充実していきます。

大学時代に研修として訪れたフィリピンでは、井戸などの共有財産や住民の共通の課題から団結力が生まれていたんです。地域福祉を考えると、住民の皆さんの力が大切です。地域の皆さんの熱い想いを繋げ、解決に向けた方法を一緒に考え、一つのかたちにできるのが社協の強みであり、仕事の醍醐味だと感じています」

瀬戸市で暮らす人の生活を、少しでもより良くするために

6月に行われた連携事業のスタッフ

前例がない状態からの新制度スタート。認定事業者第1号になった弊社と社協の方々が早い段階で目的意識を共有していたのもあり、制度が成立してから1か月後の6月23日には、1回目の連携事業「ヨガとバランスボールの体験会」を実施できました。

この企画は以前から弊社を会場に、無料で実施してきたもの。今回は公的施設で実施したこともあり、これまでにないくらい幅広い世代の参加者約60人が集まってくれたのが印象的です。当日の様子について、お二人は次のように感想を語ってくれました。

加藤さん「今までは、子どもや高齢者、障がい者といったように縦割りでのイベント開催が行政主催のものだと多かったんです。でも、1回目の連携事業では、元気なシニアと子育て家族、その子どもや赤ちゃんが世代を越えて“一緒の空間で楽しんでいた”という光景が本当に新鮮でした。我々が長年求めていた地域福祉の在り方がそこにあったと思います」

八木さん「当日は、赤ちゃん連れの来場者から『コロナ禍で子育て世代が集まれる場所がないので、居場所が欲しい。私にも何かできないだろうか』というお声がけもいただきました。あの場所だけでも、いろんな繋がりが生まれていることをリアルに実感できましたね」

地域福祉パートナーシップ事業者認定制度は、始まったばかり。取材の最後、お二人からは「瀬戸市で暮らす人たちの生活を、少しでもより良くするための取り組みが全てです。コロナ禍で希薄となった地域の繋がりを再び取り戻せるよう、今後も積極的に企業の連携を進め、地域の皆さんと一緒に未来を築いていきたい」と、メッセージをいただきました。

弊社社長の鍋嶋は「ピンチをチャンスに」という言葉を大切にしています。愛知県内の人口10万人以上の市の中で、瀬戸市は高齢化率が第1位になっているという悲観的な現実はありますが、少しだけ視点を変えると「課題が多い分、改善する機会もたくさんある」とポジティブに捉えられるのではないでしょうか。大橋運輸は「明るい瀬戸市」をテーマに、これからもイキイキとした地域づくりに貢献していきます。

8月4日の「栄養の日」には、社協・瀬戸市との共催でイベント「人生100年時代 セト84セミナー2022」を開催します。8月4日は日本栄養士会が「栄養の日」と定めており、瀬戸市で健康や栄養について楽しく学べる1日となりますので、瀬戸市近郊にお住まいの方はお気軽に足をお運びください。

今後も社長や社員へのインタビューを通して、会社の歴史や各取り組みの詳細について紹介していきます。弊社で働くことに興味を持ってくださった方は、ぜひ採用ページをご覧になってください。

また、ビジョンに共感して下さった方で、公開されている求人にはマッチしないものの「挑戦したいことがある」「自分の経験やスキルを活かせるか確認したい」という方向けに、オープンポジションも用意しました。

オンラインでのカジュアル面談を想定しておりますので、ご関心のある方は下記のページからぜひご応募いただけたらと思います!

この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?