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NICU・GCUにおける助産師のアイデンティティや専門性とは💡

こんにちは☀︎
助産師のasaですo(‧”’‧)

NICU・GCUで働いていた助産師がお伝えするその魅力について✨

今回は、その第3弾です。
最終回として、テーマを2つに分けてお伝えします✎*。


1. NICU・GCUにいる助産師とは?


NICU・GCUにいる助産師の役割は何なのか、助産師としてのアイデンティティや専門性についてはどうなのか、恐らく皆さんも気になるのではないでしょうか💭

基本的にはNICU・GCUの1スタッフとして赤ちゃん、ご家族と関わっていますo(‧”’‧)

NICU・GCUにおいての助産師としてのアイデンティティや専門性について、私も入職当初は少し悩んだりもしましたが、今では産科や助産師としての知識を使用し、他のスタッフや他職種と共に介入していくことが大切なのではと思います

どういったことかというと、主に私が考えたのは以下の4つです。

①情報収集(妊娠経過、赤ちゃんやお母さんの状態の把握等)で知識を使用していく

産科や他院から情報提供された際、産科や助産師としての知識と合わせてその時の赤ちゃんやお母さんの状態を把握しやすく、どういう介入が必要かの判断や予想した上での介入がしやすかったと個人的に思います💭
また、妊娠経過の目安を知識として持っているので、今後どのように成長、発達するのかを予測し確認したり、ご家族と共有できるのは、助産師としての知識が多少なりとも役立っていたのではと考えます✎*。

②育児ケアでより深く介入していく

産まれた週数や体重、その他状態にもよりますが、口から母乳やミルクを飲み始めるまで時間を有することが多くあります。(基本嚥下反射が十分であり、呼吸と嚥下の連動が成立する修正30週前半から試すことが多いです。私の勤めていた場所では修正35週を目安に開始していました。)
それまで、お母さんの希望に添いながら

  • 搾乳の仕方や母乳の保存方法をお伝えする

  • 定期的に乳房や乳頭の状態を観察させていただく

  • 他にできる育児ケア(タッチングやホールディング、カンガルーケア、オムツ交換や清拭など)

    といったことを一緒に行っていきます。
    自責の念や不安を抱えてしまうお母さんもいらっしゃるので、できるだけ一緒に関わりながら少しでもその気持ちが軽減されるように向き合っていきます。

口から母乳やミルクを飲める時期になっても体力が持たず眠ってしまったり嚥下と呼吸の連動が難しかったりする赤ちゃんも多くいるので、赤ちゃんの状態をみながら練習を続けていきます。
その際も赤ちゃんの状態を伝えつつお母さんが不安に感じないような声掛けを行っていきます。乳房や乳頭の状態や母乳分泌状態、ポジショニングやラッチオンはどうか、といった助産師としての知識も取り入れつつ、NICU・GCUでの知識と合わせて介入していく必要があると強く感じています。

※ただ自分は産科の経験がなく、特に授乳介助においては臨床で経験したのがNICU・GCUが初めてであったこと、助産師として働いている先輩スタッフが1人しかいなかったことから、知識として持っていても早産児・低出生体重児・その他何らかの疾患を持っている、という特徴からどう介入していったらよいのか、判断に迷うことが多々ありました。この点については、業務外で講習を受けたり、自己学習で知識を深めていきました。

③他スタッフへの知識の提供や共有

赤ちゃんやご家族へのケアを全体的にボトムアップさせるために、産科や助産師としての知識を提供したり共有することも大事だと思います。
以前の勤務先では、主に新人~2年目対象に母乳育児や乳房•乳頭トラブルについて(NICU・GCUの知識と合わせて)勉強会を開催していました。
また、他職種とのカンファレンスにおいても助産師及びNICU・GCUスタッフの一員として知識や情報を共有したりもしていました。

④帝王切開におけるベビーキャッチ

これは病院によって対応が異なると思います。
私が勤めていたところでは、帝王切開の際は産科にいる助産師が介入することが多いのですが、状況によってNICU・GCUのスタッフがベビーキャッチに入ることもありました。
例えば、

  • 超低出生体重児(出生体重が1000g未満)や極低出生体重児(出生体重が1500g未満)の赤ちゃんの際は ”新生児科の医師"と共に

  • 双子や品胎(三つ子以上)の帝王切開の際は ”産科の助産師” ”新生児科の医師"と共に
    ベビーキャッチに入るということも。

NCPRの知識と上記①を合わせて介入することが大切だと思います。

こう考えてみると、助産師として介入できることはもっとあると思います‎𓂃◌𓈒𓐍
私は助産師資格を取得しそのままNICU・GCUへ配属となりましたが、助産師になるために今まで頑張ってきたことは全く無駄ではなかったこと、そしてNICU・GCUでの経験は、後に産科へ移っても役立つことも沢山あったことを強く皆さんにお伝えしたいです✎*。

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2. NICU・GCUのやりがい


NICU・GCUにおいては、週数が早い程、体重が小さい程、より繊細かつ丁寧なケアが必要であり、場合によっては赤ちゃんにとって身体に悪影響が出るくらいのこともあります。そのため、細心の注意が必要であるために、急性期の際は特に緊張感を持って行っています。
その中で、赤ちゃんがケアをしている際に色々な表情を見せ、成長、発達している様子がわかったり、その様子をご家族と共に見守ったり、少しずつ退院に向けてご家族が準備をし育児ケアを取得したり、無事に笑顔でご家族と一緒に退院される様子をみると、とても嬉しくなり、大変だけれど良かったなと思えることが多くありました。

もちろん何事も問題なく退院できる赤ちゃんもいれば、医療ケアを必要とする赤ちゃんもいます。
私が受け持った中にも、医療ケアを必要とする赤ちゃんもおり、ご家族や主治医、退院支援看護師、保健師や医療機器メーカーのスタッフの方々などと相談し自宅で過ごすことができるよう様々な支援を施し、笑顔で退院された赤ちゃんとご家族の姿が心に強く残っています。

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少しはNICU・GCUのことに興味を持ち、わかっていただけたら、とても嬉しいです。
助産師の活動の場は、何も産科だけではないと私個人は思っていますし、私みたいに産科以外の場で助産師として働いている人もいるんだなと思ってもらえたらと思います。

ここ3回に渡り、拙く長い文章を読んで頂き、ありがとうございました。
またどこかでお目にかかれますように‎𓂃◌𓈒𓐍

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