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ポテンシャライト流!キャンディデートジャーニーマップの作成と 熟考した結論をお話します。

皆さん、「キャンディデートジャーニー」と言う言葉を聞いた事ことはございますか?マーケティング界隈で「カスタマージャーニー」と言う言葉がありますが、それと類似する言葉と思っていただけるとわかりやすいです。

端的に説明をすると「候補者が御社を認知し、内定承諾するまでの道のり」と表現することができます。

日本で「キャンディデートジャーニー」の認知度は低いと思います。正確に理解をして取り組めている企業は、数えるほどなのではないでしょうか。

僕も直近までは、このキャンディデートジャーニーについてそこまで意識はしませんでした。ただ振り返ってみると、キャンディデートジャーニーの各箇所を細切れに取り組んでいたことがわかりました。
例えば、CX(Candidate Experience)、採用ブランディングEVPの設定、動画コンテンツの作成、インフォグラフィックの作成などです。

話を戻して、キャンディデートジャーニーマッピングの作り方を解説したいと思います。


0. キャンディデートジャーニーとは

キャンディデートジャーニーとは:
 候補者の旅。
 つまり、候補者が御社への入社に至るまでの流れ(旅)のことです。

ここで言う「ジャーニー」を和訳すると「旅」になります。候補者は御社と運命的な出会いを果たし、興味を持ち、応募し、選考に進み、内定をいただき、入社を決断します。これを1つの「旅」と表現するのであれば、その旅は御社が意図的に設計すべきなのです。

 0-1. キャンディデートジャーニーはどの範囲を示すものなのか?

キャンディデートジャーニーはマーケティングでいうカスタマージャーニーと似ていると話をしました。キャンディデートジャーニーの「範囲」は曖昧な部分があります。ポテンシャライトでは「認知をしてから内定承諾をするまで」と定義しています。

そもそも「採用マーケティング」の範囲は「認知をしてから応募をするまで」と定義されています。キャンディデートジャーニーも「認知をしてから応募をするまでの道のり」と定義することもできるでしょう。ただ、応募をしたあとも非常に重要です。応募⇒選考⇒内定⇒内定承諾 と道のりがあるため、ポテンシャライトでは、「認知をしてから内定承諾をするまで」と定義しているのです。

では、どのように取り組んでいけば良いのかを1つずつ見て参りましょう。


1. ペルソナの設計

まず取り組まなくてはならないことは「ペルソナ」の設計です。
先ほど、キャンディデートジャーニーを「旅」と表現しました。旅=旅行と定義すると、皆さん興味を持つ「旅行先」は様々かと思います。東南アジアに行きたい方、ヨーロッパに行きたい方、国内旅行をしたい方など目的や思考性によって変わりますよね。
また旅行に出かけた際に観光する場所や、料理も異なるはずです。旅のご案内をするにあたり、ペルソナが明確でないと全てがずれてしまうのです。

候補者ペルソナの作り方はこちらのブログをご覧ください。本ブログでは詳細は割愛しますが、まずは御社のペルソナ設計をするようにしてください。


2. ステージフレームワーク設定

ステージフレームワークとは:
 御社を認知してから入社決定するまでを、ステージに分けてフレームワーク化することです。

繰り返しになりますが「旅」を事例にあげると、出発してから帰宅するまで様々な「ステージ」で表現をすることができます。

例えば、

 - まず何の乗り物に乗って
 - どこに到着して
 - どんな観光をして
 - どこのホテルに行き
 - どんな料理を食べ
 - 朝起きてから何を食べ
 - どの乗り物に乗って帰ってくる

旅行を「ステージ」に分けると上記の流れがあるのです。

キャンディデートジャーニーを構築するにあたって、ステージごとに整理するとわかりやすいです。具体的にはどのようなステージに分けることができるのか。下記の図をご覧ください。

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こちらは、別のブログでもご紹介している採用マーケティングを表現したものになります。1つずつ解説すると、

 2-1 認知

まずは御社を「認知」していただかなければジャーニーは始まりません。候補者が御社を認知する際に最もオーソドックスな経路は「求人サイト」です。ただ、求人サイト以外にも御社を認知する機会は多々あり、その洗い出しをすべきです。

 2-2. 興味

求人サイトに掲載しただけではもちろん応募はしてくれません。御社に興味を持ってもらうような仕掛けが必要なのです。つまり、御社の魅力やEVPをきちんと伝えなくてはなりません。正確に伝えられれば興味を持っていただける可能性も上がります。

 2-3. 応募

次に応募のフェーズです。細かい説明は割愛しますが、何に興味を持ってご応募をいただいたのか、などの検証は必要でしょう。

 2-4. 選考

選考に入ってからもキャンディデートジャーニーは続きます。1次面接は誰と会って、2次面接は誰と会って、その合間に社員とのカジュアルランチを挟んで、などやり方は多数あります。

 2-5. 内定〜内定承諾

内定=選考合格の場合はオファー面談が実施されることが多いかと思います。その際に、どのようなポジティブな情報を出すのかも重要な要素になります。


3. 各ステージで候補者のニーズを明確にする

キャンディデートジャーニー上におけるm各ステージ(前述)によって候補者のニーズは異なります。

例えば、「認知」の段階で候補者が欲している情報は事業内容、理念ビジョンなどかと思います。
そして「興味」を持っていただくための情報は採用ブランディングの23項目が必要になるかと思います。また、「内定」の段階では基本情報は既にご存知で、「細かいニーズ」が発生します。例えば、社内の雰囲気はどんな感じなんだろう、夜は皆さんどのぐらいまで働いているんだろう、土日は仕事の連絡が頻繁に来るのだろうか、など選考が進むにつれて確認したい内容の粒度は細くなっていきます。

繰り返しになりますが、各ステージ別の候補者のニーズを正確にキャッチし、適切な情報提供をする必要があるのです。そこで、当社の各ステージごとの施策表を下記にてご紹介します。

※ ステージ:
「認知」「興味」(「応募」「書類通過」)「1次面接」「2次面接」「内定」
※ 表の中の数値
 ・1:あまり重要視していない
 ・2:そこそこ重要視をしている
 ・3:かなり重要視をしている

<“Person”の区分分け>

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<“Philosophy”の区分分け>

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<“Profession”の区分分け>

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<“Market”の区分分け> ↓

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<“Privilege”の区分分け> ↓

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各ステージにおいてどのような項目が求められているのかを可視化しました。こちらご参考にしていただければと思います。


4. 候補者とのタッチポイントを明確にする

キャンディデートジャーニーの中で御社と候補者が接する「タッチポイント」を明確にしていきます。タッチポイントとは、選考全体の中で企業と求職者が「接する(タッチする)」項目のことです。

例えば、

- 求職者との最初のタッチポイントは「Wantedly(人事が作成した記事)」
- 面接調整でのタッチポイントは  「日時調整(採用アシスタントの方)」
- 面接でのタッチポイントは    「面接官(現場の方)」

などです。詳しく提示します。

<“認知/出会い”のフェーズ>

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<“興味”のフェーズ>

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<“書類選考” “カジュアル面談”のフェーズ>

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上記はポテンシャライトが設計をしているCXについてのブログでもご紹介している内容です。タッチポイントを整理してみましょう。


5.  キャンディデートジャーニーをまとめてみた感想

今回キャンディデートジャーニーについてを学び、当社なりに整理してみ他結果、わかったことを書きたいと思います。

結論、「全てをデザインすることは至難の技」だと思いました。

スマートフォンの日常化、そしてSNSの日常化などにより、タッチポイントとチャネルが増え続けています。現状ポテンシャライトでわかっているだけでも、タッチポイントは140つ程度あり、チャネルも20以上あります。

単純にタッチポイントとチャネルを掛け算すると、140×20 = 2800通り(一概に掛け算で算出できませんが)。そしてこの2800通りのポイントを「どの順番(道のり)」でジャーニーするかによって、何十万通り(?)を想定しなくてはなりません。そのため、デザイン(設計)をした道のりで内定承諾まで進むかを想定をすることも限りなく難しいのです。


6. やるべきことは、CX強化 × タッチポイント別の打ち出す内容整備 × ツール(手法)の整備

デザインすることが難しい中で、何に取り組むべきなのかは、この3つかと思います。具体的に説明をします。

 6-1. CXの整備/強化

CX(Candidate Experience)を各社別に整備しましょう。そしてタッチポイントごとに体験設計をし、どのタッチポイントにおいても良い体験をしていただくよう設計しましょう。
前述した通り、応募をしていただける候補者様が、どのタッチポイントを通ったか予想することは難しいです。そのため、想定できるタッチポイント全ての体験をリッチにすることをおすすめします。こちらのブログをご参考にしていただければと思います。

 6-2. タッチポイント別の打ち出し内容の整備

上記CXで説明をしたタッチポイント。全てのタッチポイントの体験をリッチにしましょう!と言っても、どのようにリッチにすれば良いの…?と迷われるかと思います。
冷静に考えてみるとタッチポイントによって、候補者のインサイト( ≒ 潜在ニーズ)は異なるため、タッチポイント別に打ち出す内容を整備できるとベストです。当社では下記のように定義しています。

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上記、左側の列に「タッチポイント」の一部を記載しました。そして、右側に「打ち出す内容」を記載しています。タッチポイントによって打ち出すべき内容が変わってきますので、その部分も理解した上で進めていただけると良いかと思います。

 6-3. ツール(手法)の整備

採用マーケティングのnoteでもご紹介いたしましたが、タッチポイント別に打ち出す内容が決まったら「どのような手法(ツール)」でその内容を打ち出すかも重要になります。
具体的な手法は下記の通りです。

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そして、これまでの内容を踏襲すると、「タッチポイント」×「内容」×「ツール(手法)」の3軸あることをご理解いただけるかと思います。2軸であれば表で整理できるのですが3軸となるとまとめるのが大変です。

<「タッチポイント」×「内容」×「テキスト(手法)」> ↓

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<「タッチポイント」×「内容」×「動画(手法)」> ↓

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<「タッチポイント」×「内容」×「ポッドキャスト(声)(手法)」> ↓

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このように分類できます。


7. 最後に

みなさんいかがでしたでしょうか?頭の整理が追いついていない方も多いかと思います。ポテンシャライトもキャンディデートジャーニーをまとめるにあたり、色々な試行錯誤があり大変でした。

採用マーケティングは複雑です。ただ、整備できると一気に採用力が上がることは間違いありません。

ポテンシャライトではキャンディデートジャーニーについての支援をしております。ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡をいただければ幸いです。採用状況を鑑み、無料でカウンセリング商談も実施しておりますので、よろしくお願い致します。

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