見出し画像

続く円安 不動産業界にも大打撃!今不動産は買い控えるべき?①

2017年以降、ドル円市場は105円~115円の範囲に収まってきました。
ところが一転、6月13日のニューヨーク外国為替市場では一時1ドル=135円台まで値下がりし、1998年以来、24年ぶりの安値となりました。

円安が進む理由、円安は私たちの生活に及ぼす影響、そして、不動産業界に与える影響についてお伝えします。
そして次回は、「今不動産は買い時なのか」についても言及するのでチェックしてください。

円安が進む理由:日米の金融政策の違い

円安がここまで進む理由としては、日米の金融政策に違いです。
アメリカはインフレを抑え込むため今年の3月にはゼロ金利政策を解除。
そして0.5%という大幅な利上げを決定し、「金融引き締め」を実施しています。

一方日本では、日本銀行の黒田総裁は未だ金融引き締めには踏み切らず、大規模な金融緩和を維持しています。
お金は低い所から高い所に流れます。
より金利の高いドルで資産運用しようと、円を売ってドルを買う動きが高まっているのです。

円安が私たちの生活に及ぼす影響:インフレの後押しに

円安は、モノの値段を押し上げる「インフレ」に直結すると言われています。
特に日本は海外からの輸入に依存度が高いので、お店に並ぶ食品や衣類、ガソリンや電気などの生活に密着しているモノの値段が値上がりします。
2022年4月29日の日本経済新聞によると円市場が1ドル=130円で推移した場合、年収900万~1000万の世帯では2021年と比べ1万7000円以上の家計負担が増えるということです。

エネルギー関連の価格上昇も踏まえると、全世帯平均で約6万円も家計負担が増えるようです。

生活だけではなく企業の経営にも大きく影響を及ぼし、海外に工場などの生産拠点を置く企業を中心に営業利益の押し上げ額が減少しました。

円安と不動産業界の関連性:建材高により価格が上昇

もともとインフレの影響で木材や鉄鉱石、原油などの資源価格が上昇していたのにも関わらず、今回の円安が更に価格上昇を加速させると言われています。
鉄鉱石や原油は海外からの輸入に頼っているので、勿論円安が進めば建築費が上がることは避けられないでしょう。

大東建託は円安のインパクトとして、
「ドル換算で1円上がると、建材の輸入価格は年間で3億円上昇する」と述べており、不動産業界にとって円安の影響が強いことが分かります。

そうなると気になるのは、「建設費が高くなれば物件価格も高くなるのでは?」「利回りが悪くなるので今は不動産投資するべきではないのでは?」という意見です。
次回の投稿では、この部分についてより深く解説していきます。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?