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フットボールと名将が息づく街。リヴァプール1泊2日・前編【2024イギリス旅③】

2024年2月、ロンドン中心に10日間ひとり旅してきました。
前回記事はこちら

今回もロンドンを離れ、遠征第2弾。リヴァプール訪問について。
長いので前後編に分ける。前編はリヴァプール観光を中心にまとめてみた。


まず、今回の渡英について、少しだけ触れたい。

ひとりの監督の声明が、再渡英を決意させた。

2024年1月26日、ひとりのフットボール監督が声明を発表した。

ユルゲン・クロップ。
世界で愛されるフットボールの名監督であり、我々日本人ファンには更に特別な存在
なぜなら、過去には香川真司、南野拓実という二人の日本代表10番、そして今、日本代表キャプテンの遠藤航を世界の舞台に押し上げた、サッカー日本代表の成長を語るうえで外せないキーパーソンだから。

そのユルゲン・クロップが、名門リバプールFCを離れる決断をした。
そしてリバプール以外ではイングランドへは戻らないと明言している。
つまりこの名将は、英国プレミアリーグという世界最高峰の舞台から降りると決めたのだ。

名将と要塞がうみだす、特別な空間へ。

僕は2012年ぐらいからプレミアリーグを見ているが、特にリバプールのファンということではない。
それでも、リアルタイムで観ていた2018-19シーズンのCLはしびれた。

このユルゲン・クロップという名将の魔力、そして要塞アンフィールドというスタジアムの磁力が交わった時、特別なことが起こるのだと理解した。
その幸せなマリアージュが、終焉を迎えようとしている。

僕はついこの間、2023年12月にロンドンを旅してきたばかりだ。
さすがに、しばらくはイギリスに行くことはないと思っていた。

それでも、このニュースは、僕の背中を押した。
『あの特別な空間に(行けるのに)行かなかったら、一生後悔するだろう』

4月からの転職を考えていた自分の転職活動が、加速した。
そして速攻決める前提で(!)、転職前に再渡英すると決意したのだった。

ホームスタジアム、アンフィールドで起こったチケット狂騒曲

一方、このニュースは世界を駆け巡り、世界中のファンがリヴァプールを目指した。
当然、残り少ない今シーズンのチケットを巡り、争奪戦が始まった。

あまりに情報をチェックし過ぎたので、どうやってチケットを取ったのか、正直あまり覚えていない。
役立ったのは、リバプール・サポーターズクラブ日本支部による手厚い情報発信だ。ここを読めば大抵のことは理解できる。

幸い、僕は2月28日20時~のFAカップ5回戦、リバプールvsサウサンプトンのチケットをGETすることができた。
クラブ販売のホスピタリティ・パッケージ(食事付きのチケット)だ。最も安いThe Reds Barというパッケージ。£270。約5万円強
まったく高いと思わない。実際、日本人が今取れる選択肢の中では最安に近いと思う。何よりチケットが取れただけで僥倖なのだ。

そして、
転職も無事決まり(!)、僕は無事に2月28日、ロンドンからリヴァプールへの移動を開始したのだった。

リヴァプール1泊2日:観光編

ロンドンからリヴァプールへは鉄道で向かう。約2時間半の道のりだ。
ロンドンのEuston駅から出発する。

なかなか大きな駅
プラットフォームは、いつだって高揚する
車窓にマージー川が見えたら、リヴァプールはもうすぐ
リヴァプールの玄関口、Liverpool Lime Street駅に到着
明るくて活気のある構内

リヴァプールの名物料理「スカウス」をいただく

「スカウス」とは2つ意味があり、一つは『リヴァプールなまり』のこと。スカウスを話す人のことをスカウサーと呼んだりする。
そしてもう一つの意味が、この、料理としての「スカウス」だ。

"ラムやビーフシチューの一種である。その名は一般的に北欧中の船乗りたちによって食べられていたロブスカウスというシチューが由来で、リヴァプールのような港町で人気になった"(wikipediaより引用)

リヴァプールという街と密につながっている料理が「スカウス」。
そして、
奇しくもこの日、2月28日は「世界スカウスデー」だった・・・。

これはスカウスに導かれているとしか、思えない。
リヴァプール到着も早々に、近場のパブに駆け込んだのであった。

Lime Street駅至近のパブ「MA EGERTON`S」
これが「スカウス」

じゃがいもがドロドロに溶けており、うまい。
日本人にとっては、シチューというより、ゆるい肉じゃがと言ったほうが、しっくりくる。
店によってかなり様態は異なるようだが、これはこれで大満足だ。

伝統的なブリティッシュパブ。皆がオーダーを待っている。

古きよき港町、リヴァプールの街並み

お腹が膨れたところで、リヴァプールの街を散歩してみる。
歴史ある建物が多く、古き良き街並みだ。

やっぱレンガ造りだよね
ロンドンと比べると石造りの建物も多い
海岸近くのランドマーク。2羽の鳥が見下ろしている

この建物、Royal Liver Buildingの上に居る二羽の鳥が、今に連なるライバーバード(Liver Bird)の由来だそう。
市のシンボルであり、リバプールFCのエンブレムにも象られている想像上のこの鳥は、もともとはマージー川に住む鵜だったと言われている。

地元では「ライバー・バードが飛び立つとリヴァプールは滅びる」という伝説が語り継がれているんだとか。

港に到着
いうまでもない、あの4人組がいた。

リヴァプール大聖堂で、空から街を眺める

さて、海岸からいったん離れ、ちょっとした丘の上にあるリヴァプール大聖堂を目指す。
ここは有料で屋上に登ることができ、リヴァプールの街を一望できる。

マージー川の河口にひろがる、コンパクトな街
奥に見えるのが、僕の目的地、要塞アンフィールド
大聖堂の中は広く、大変立派だ
こういうところでコーヒーが飲めるのが、イングランドらしいと思ってしまう

フットボールを愛した街、リヴァプール

さて、リヴァプールの街を歩くと、あちこちに、フットボールそしてリバプールFCを見ることになる。

ライバーバードが描かれている。かっこいい
唯一無二の右SB、アレクサンダー・アーノルド
今のリバプールの絶対的エース、モハメド・サラー

こういったアートは、アンフィールド周辺の家屋の壁に描かれていることが多いが、港湾都市のリヴァプールは倉庫も多く、その壁画に描かれていたりもする。
あまりに数が多いので、ちゃんと巡れるようMAPがある。

そして、リヴァプールは、フットボールと同時に、この名将を愛した街でもある。
街のあちこちにクロップが息づいている。

本当に「BOSS」ってカンジなんだよな
2019-20シーズンにプレミアリーグ優勝を果たした時の壁画
こうやって胸のクレストをおさえることが多い
海岸近くには、ユルゲンの名前をもらったパブも。

さて、そろそろ市街地を離れ、要塞アンフィールドに向かおうと思う。
その前に、市街地のショッピングセンター「Liverpool ONE」内にある公式ショップに立ち寄る。

公式ショップはスタジアム併設もあるが、ここも充分な品揃え
3日前のカラバオカップ優勝マークが早くも象られている。

普段、あまりグッズを買わない自分だが、今日だけはスタジアムと一体化したくて、遠藤航選手のユニやらタオルマフラーやらを購入してしまった。

さて後編は、アンフィールドでの観戦や翌日のスタジアムツアーの様子とともに、実は別日で観ていたブライトンvsエバートンのリーグ戦の模様もまとめようと思う。

いざ、要塞アンフィールドへ


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