えんとつ町のプペル



※こちらの記事は映画えんとつ町のプペルのネタバレを含みます。

個人的見解を書くので先入観を持ちたくない方は読まないことをオススメします。






映画 「えんとつ町のプペル」を観た。絵本は購入して読んでいたけれど、あの絵を映像で見てみたくて。今日は、その感想を書き綴っておきたい。


えんとつ町で煙に覆われた空しか知らない少年が、空に浮かぶ「星」の存在を信じて突き進む物語。

町の人は誰一人として「星」の存在を信じない。星があると信じる少年を馬鹿にして、みんなと違うことを言うからと白い目で見て排除しようとする。

えんとつ町は、まるで日本のように思えた。

もくもくの分厚い煙に覆われた町は、島国である日本。夢を語り追いかける人を嘲笑うような誹謗中傷が、煙のようにその夢を追う本人を取り囲んで一歩踏み出す勇気を潰す。変わることへの恐怖を与える。変えられては困る人がいるから。変わらないことが平和だと思い込ませる。

新しい風を吹かせる人を恐れているのは、変わることを望まない人たち。だから、新しさを受け入れない。少数派は「変わり者」としか言われない。仲間外れを恐れて、個性を殺して生きることを覚える。

生まれた時からそんな世界で生きている町のみんなは、それが当たり前の毎日。空は煙に覆われて暗いものだし、海には出られない。外には違う世界が広がっているなんて思いもしない。夢すら見ない。

星を信じる少年を馬鹿にするみんなは、煙の上を見たことはない。つまり、そこに星があるのかないのかも知らない。それでも簡単に馬鹿にする。そんなものあるわけないと笑って彼の夢を平気で潰そうとする。


そっくりだなと思った。今までそっくりな人たちに私も出会ってきた。けれど、その人たちが悪いのではなくて、そういう社会なんだと思う。

きっと作者の西野さんの物語なのかなと、そう思った。無謀だとか、馬鹿げているとか、そんな言葉をSNS含めて散々浴びてきて、それでもひたすらに信じて、仲間を見つけて、この映画が完成したのかなと思うと、すごく感動した。カリスマとはこの人のことを言うのかな。ちなみに、私は彼の近畿大学卒業式でのスピーチがとても好きで、何度も繰り返し聞いた。YouTubeにあるので是非見て欲しい。感動します。


行動する人を馬鹿にするのは簡単だし、行動しない理由はいとも簡単に見つけられてしまう。行動することは時に難しい。面倒くさい。それでも自分が変わりたいのなら、見たい景色があるのなら、行動するしかない。仲間を見つけて、勇気を出して。

そんなメッセージが込められた映画。

えんとつ町のプペル、良い映画でした。




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