見出し画像

自分ばかりを頼りにしていたらいつの間に孤独になっていた


一日がかりで本を読んで過ごす日がある。月に一度くらい。

以前まではいっしょに付き添ってくれる人がいたけれど、今はそんな人もいないので、少々さびしい。だからといって、誰か、別の人を誘って行く気にもならない。なぜなら、本を読んでいるときはほとんど喋らない。たまに目があったら微笑しあったり、どちらかが空腹を感じ始めたら昼飯はどうしようか? と話しだしたりするだけだ。

そんなでいっしょに行く意味はあるのかと、大部分の人に訊かれるのだけど、いっしょにいる意味は確かにあったのだ。その証拠に——このような言いかたも幾分おかしいものだけど——ひとりでその場所へ行くとちょっぴりさびしい思いをする。

ここから先は

1,110字

¥ 100

今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。 これからもていねいに書きますので、 またあそびに来てくださいね。