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こんな孫でごめんなさい        【エッセイ】よもやま子育て話2


義父母にとって初孫である我が家の息子と三歳下の娘は
まさに 目に入れてもいたくない存在です

主人の実家へ行くと二人の写真が所狭しと貼ってあります
孫のための収納ケースがあり 
じいちゃんばあちゃんが二人のために
買い溜めたおもちゃでいつもケースがいっぱいです

誕生日やクリスマス、こどもの日になると
それらのおもちゃと一緒にお菓子や文房具などがギューッと詰められた
大きな箱が送られてきます
子供たちは そんな優しいじいちゃんばあちゃんが大好き


きっと
トーマスを手にレールを走らせている嬉しそうな顔や
メルちゃんのお人形に話しかけながらおままごとをしている
愛らしい顔を想像しながら選んでくれたのだろうなと思うと
私まで幸せな気持ちになります


ところが
ところが、、です
裏切るのです 
この二人はいつも

穏やかに遊ぶ二人を想像しながらプレゼントを選んでくれる
優しいじいちゃんばあちゃんを
見事に裏切るのです  


レールを軽快に走っているはずのトーマスとその仲間たちは
ウルトラマンの発するウルトラビームに代わって
怪獣めがけて投げつけられます

メルちゃん人形の愛らしいお顔は
ゼブラの油性ペンマッキー極太で赤と黒に塗りつぶされています

「トォー」
「ウリャー」
「ウルトラキィーック」
「ウルトラビーム」
「ウヲーッツ」
「クーッツ」
「クッソー やられたぁ」

上半身裸でパンツ一丁の息子は
スーパー戦隊のベルトを腰に巻き
(今 ウルトラマンなんちゃうん(笑))
トーマスを投げつけながら
ウルトラマンと怪獣のフィギュアを手に
全身を使って 一人二役を汗だくで演じます


同じように上半身裸におむつ姿の娘は
付録で作った紙のウルトラマン仮面を横向きに半被りしながら
見るも無残に塗りつぶされたメルちゃんの髪の毛を鷲掴みにして
「トゥリャー」
「クッチョー」
「やらりぇたぁ」
とお兄ちゃんを真似て
布団の上にたたきつけます


じいちゃんばあちゃん 
こんな孫たちでごめんなさい

ちゃんと止めるんですよ
「トーマス 線路の上走りたいって言ってるよ」
「メルちゃん イタイイタイって泣いてるよ」
って伝えてはいるんです
だけど
あまりにも楽しそうに戦いごっこをしている二人が可愛くて
ついつい笑ってしまうんです

じいちゃんばあちゃん
穏やかな孫じゃなくてごめんなさい
でも じいちゃんばあちゃんが送ってくれたおもちゃ
とっても喜んで毎日遊んでいます

ちょっと使い方は間違っていますが、、、(;^ω^)


  ーつづくー






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