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一週間の曜日

外出できないので、日本語とリトアニア語とグルジア語の曜日を比べてみました。思想的にはアブラハム系(ユダヤ教・キリスト教)の宗教の考え方が私たちの現代の生活の基盤になっているのではないでしょうか。

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日本語は密教の宿曜経占星術の概念を曜日名に使用していますね。おそらく「一週間は7日間」という概念は明治以降の新しい考え方だったのかなぁ、と思うのですが、月下水木金土日という元はすでに平安時代からあったといえるでしょう。

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リトアニア語はすごいシンプルです。月曜日から日曜日まで「一の日」「二の日」〜「七の日」というようなネーミングになっています。ですが、全て外来語抜きで作っているようです。全て数字と「日」を表す"dienis"で曜日名を作っています。

しかも、リトアニア語は語形が古い。ラテン語の"diēs"と比べてると、「どことなく似てるな」という印象が強いのではないかと思います。昔から「一の日」「二の日」〜「七の日」パターンだったのか謎です。近代の民族運動により標準化された語形かもしれませんし。おそらく、リトアニア語文献を探さないとわからないと思います。

グルジア語(ジョージア語)は金、土、日以外は全て規則的です。金曜日は"p’arask'evi"、土曜日は"shabati"、日曜日は"k'vira"です。グルジア語はリトアニア語と異なり、月曜日は「二」から始まります。月曜日は"orshabati"で「二のシャバト」という意味です。同様に「三のシャバト」「四のシャバト」...となるようです。

金曜日は「準備」を意味するギリシャ語" παρασκευή(パラスケウエ)"に語源があるようです(2)。安息日の準備をする日という考え方があるようです。土曜日は安息日を意味する「シャバト」。おそらく出どころはヘブライ語だと思います。日曜日は「主の日」を意味する古典ギリシャ語の" ἡ Κυριακὴ ἡμέρα(ヘ・ケリアケ・へメラ)"が省略された「クリアケ」に由来するようです(3)。

しかし、それ以外を除くとシャバトなので、言葉だけで考えると、グルジアの人たちは「金日以外、全部安息日じゃないか!」と少しおもしろく感じます。ほとんど働かんのか?

私は宗教上、土曜日はあんまり関係ないですが、とりあえず静かな安息日をお迎えください。

参考

(1)写真お借りしました:https://ja.wikipedia.org/wiki/宿曜占星術
(2)https://en.wiktionary.org/wiki/პარასკევი
(3)https://en.wiktionary.org/wiki/კვირა


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