マガジンのカバー画像

書籍の記録

109
出会った書籍にレビューを。 お気に入りの言葉に感情を。 人生に寄り添う言葉たちは生活の画家。 ここから少しずつ、読み終わった順に、言葉にしていきます。 別名、言葉の自己研鑽。
運営しているクリエイター

2018年6月の記事一覧

はじめに

心に響いたものを、響いた分だけ、誰かに届けたいと、思いました。 できることなら、その時届…

100
2

CANVAS magazine「Life is a Journey」

雑誌が好きだ どんなものが飛び出してくる分からない中で 目に飛び込んだものをそのまま読むの…

井上法子「永遠でないほうの火」

海と重なる 深い深い祈りのような 言葉は奥深くへと潜っていく 祈りへと至るための巡礼の旅…

2

河野聡子「地上の出来事はぜんぶここからみている」

言葉という迷宮を駆け抜ける 詩人の呼吸 視点を読者と共有 共通した言語で突きつけた矛盾 言…

2

サン=テグジュペリ「星の王子さま」

―――羊の絵を描いて 星の王子さまは 大切なばらが 大切だと気づくために 旅をしていた 色…

マーク・オズボーン「リトルプリンス 星の王子さまと私」

「―――羊の絵を書いて」 星の王子さまの言葉をよく覚えている バオバブの木 バラ キツネ …

1

高田敏子「新編 高田敏子詩集」

氏の詩集はすべて持っている こういう形式の詩集は 音楽で言うところのベストアルバムだと思っている でも、私は声を大にして言いたい これだけではないと。 そのほかにも素晴らしい詩はいくらでもある 私の中ではリルケに並ぶ偉大な詩人だ 背後に潜む戦争の足跡 その中でも平和を願う言葉の軌跡 争いではなく 彼女はひたすら平穏と幸福な日常と 孤独と悲嘆が降り注ぐ一瞬を切り取った 「その木について」 から得た衝撃は計り知れない リルケとの出会いで詩の世界に傾倒していた私

有料
100

高橋順子「高橋順子詩集」

海に惹かれて 海を泳ぐように 海の中へ飛び込むように 水の流れていく先を辿って行った 降…

100

千原こはぎ 「これはただの」

――恋って 苦しんだって 思った 本質的に だから 思い出になった時 愛しいんだって 思…

1

ちんすこうりな「女の子のためのセックス」

それは 地図みたい 女の子、ホテル、山手線、出会い、別れ、寂しさ、温もり、東京という、町 …

永田カビ「一人交換日記」

――思った これは もう一人の 自分だ その寂しさも 孤独の辛さも 分かってもらえない痛…

1

永田カビ「一人交換日記2」

まるで自分との往復書簡 愛されていない自分 愛が欲しい自分 壊れていってしまう自分 その自…

2

パトリシア・ハイスミス「キャロル」

彼女は白黒の世界に生きていた 無味乾燥な毎日 婚約しているけど愛情のない関係 私はこの生…

1

「キャロル」

どうしてこれを買ったのか なんとなく衝動的な気もするし 探求心のような、気もするし ジェリーフィッシュに目がくらむようにはまって そういうものに、興味が出たのかもしれないし 愛と恋の境目を、探りたくなったのかも しれない…… 彼女は美しい 全てを自分の行いとして目を背けない潔さが ひたすら孤高で 高潔でさえあって 誰も責めない それは自分が選んだことだと言う 自分の生き方を偽るなら 自分の存在意義がないとさえ言う 強く、気高い 全てを知って 全てを受け容れてい