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天国でのお役目

死は何の前触れもなく突然やってくることがある。寿命があとどれくらいかわかっていたら、もっと親孝行ができただろうか。

父が他界した時、悲しみと後悔の念からなかなか抜け出せず、毎日号泣した。どんな悲しみも時がたてばだんだん薄れていく、とうより、悲しみは消えることはないけど、悲しいことに慣れていくのかもしれない。

次第に泣くこともなくなっていったある日、父が夢に現れた。
「こちらでは…のお役目もらって楽しくやっているよ」
それだけ言って去っていった。
ただの夢とは思えない、リアルなぬくもりがある1シーンだった。

突然現れて突然話しかけられ、声がもやもやっとしていたので、なんのお役目かが聞き取れなかった。でも、あまり感情を表にだすことのなかった父があんなに楽しそうに笑っていたということは、きっと自分の好きなこと、やりがいのあることをお任せされたんだろう。

最期に病気でつらい思いをした父に、何もできなかったことが悔やまれてならなかったが、もうそんな思いは消し去っていいんだと思えた。過去(現世)での苦しみへの同情はいらない、父が伝えたかったのは、
”天国でいま、幸せに暮らしているよ”ってことだから。

#私の不思議体験

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