しんやひろき

趣味のこと、仕事のこと。楽しいことに包まれて徒然なるままに日暮硯に向かいます。 In…

しんやひろき

趣味のこと、仕事のこと。楽しいことに包まれて徒然なるままに日暮硯に向かいます。 Instagram→@shinya_gannensedai

マガジン

  • しんやの餃子世界紀行

    路地裏にひょっこり目立つ餃子世界の文字。 いろんな個性が集まる隠れ小屋で凡人の僕が思うあれやこれや

最近の記事

あと語り

-昨日都内で男性が変死した事件について、警察は都内に住む飲食店従業員の女を殺人容疑で逮捕したと発表しました。 容疑者は取調べに際し、概ね事実を認めているとのことです。 山岸くんから久し振りに連絡があったのは、ちょうど12月を跨いだ頃だった。 「ちょっと相談したいことがあるんだ」 「何の話?」 「あいつのことだよ。 どうせまだ、定職についてないだろ?」 私と彼の関係はもう歪みを限界に超えて、取り返しのつかないことになっている。 「良いけど。 もう長くは付き合わないか

    • あと語り 結

      -次のニュースです。 昨夜未明に都内ホテルで男性が変死した事件に関しまして、警察は自殺と殺人の両方から捜査しています。 「あなたやっぱりバカね。知ってるの。あなたが殺したんでしょ?山岸くんのこと。 私、山岸くんに聞いてたの。あなたと話するんだって。山岸くんが疎ましくなって、邪魔にでもなった?」 「違うんだ、僕があいつに呼び出されたんだ、今後のことを話し合いたいって言われて! 部屋に入った時にはもうドアに首を括ってて、それで、僕・・・」 「それならなぜすぐに警察に連絡せず

      • あと語り 転

        -クリスマス当日を迎えた日本列島ですが、史上最大級の寒波が押し寄せてあり、関東でも強い雪の影響によるダイヤの乱れが予想されております。 「あと5日でこの家出ることにしたの。とりあえず荷物だけは送る準備しておくから、連絡したら送って欲しい」 「本当に良いのか?」 「何を今更言ってるのよ。私だってそろそろ自分の人生のこと考えなきゃならない年齢だし、ちょうどよかったわ」 「そうか、わかった」 クリスマスの当日にケーキを囲むでも、七面鳥を囲むでもなく、ありふれた毎日の中で終

        • あと語り 承

          -クリスマスまで残り2週間! 今年もたくさんの人々が街でクリスマスを楽しむはず! そこで今年イチオシのクリスマスアイテムをピックアップします! 「私、あなたと離れて山岸くんと結婚するわ」 「山岸くんって、あの山岸のこと?」 「そう、あなたが今頭に浮かべてる山岸くんのこと」 「山岸って、いきなり・・・なんでまた・・・」 街は一気に忘年会シーズンに突入し、繁華街を歩く人並みは激しい。 バイト先のラブホテルもこの時期は途端に人の入りが激しくなって、常に満席の状態だ。

        マガジン

        • しんやの餃子世界紀行
          78本

        記事

          あと語り 起

          -明日の運勢ピカイチイチバンなのはおうし座のあなた! もやもやとした空気が一片!転機が訪れるでしょう! 「だから映画だと伝わらないニュアンスが小説にはあるんだよ」 「小説は文字だけなのだから、絵でわかる映画の方がわかりやすい決まってるじゃない」 「声が当たった途端イメージが変わってしまうことだってあるじゃかいか」 「その声を聞いて『そうそう、イメージ通り』って思う時もあるわ?」 僕が何か意見する時、君は必ず食ってかかった。 5年前に出会った頃は口数も少なく、「はい

          あと語り 起

          しんやの餃子世界紀行 Vol.77

          「その絵の始まりは」 その絵の始まりは、一筆でなぞられた一本の白い線から始まる。 その線は「餃子の花」の生る一本の大きな木の幹としてなぞられた。 横に5メートルという金色のキャンパスの上を、下書きもなく、思うがように織りなす線の色は様々だ。 筆のなぞるタッチのそれと共に、アクリル絵の具が直接殴られた箇所のか弱さと荒々しさのコントラストが日々美しく重なっては、また別の線の下に消えていった。 曲線と直線。 不可思議と可思議を彷徨うような絵の成り立ちは、パッと目を離してふ

          しんやの餃子世界紀行 Vol.77

          しんやの餃子世界紀行 Vol.76

          「SEXが誰かの心の禁忌であってはいけない」 ぶっちーがLet’s talk about club(LTAC)というイベントを企画した時からずっと 「しんやさんには必ずこのイベントに参加して欲しいです」と言われていた。 LTACはゲストトーカーを交えて皆が思い思いの議論を交わすディスカッション型のイベントである。 このイベントに参加が決まってからずっと、どのテーマにすることがみんなにとってセンシティブなのかをずっと考えていた。 何と言っても第一回はKAMPの北嶋さん

          しんやの餃子世界紀行 Vol.76

          しんやの餃子世界紀行 Vol.75

          「学歴ってなに?本当に必要?」 世の中というのはたくさんの矛盾を背負っている。 みんな大学進学を決めた時 「今後の人生を左右する!出来るだけ良い大学に行けば良い人生が待ってる!」 と言われて一生懸命に勉強して大学に入るのに、大学を卒業した後には 「学歴なんてひけらかすんじゃない! 学歴は人の良し悪しを左右しない!!」 なんて言われたりして。 いやいや。 四年前とかそこらにあんなに頑張らせておいてなんだよ。 いいじゃないか。 自慢させてくれよ。 気持ちはすごく

          しんやの餃子世界紀行 Vol.75

          しんやの餃子世界紀行 Vol.74

          「ちゃいにーずないとじぇっとこーべだぜ」 ゆーしん君は変わっている。 腕に鵺のタトゥー。 インスタのストーリーはいつだって不審者情報。 髪の毛はいつももじゃもじゃである。 感性が高く脳のシナプスが届くより先に体が動いている。 軟体動物の反射神経で笑いを追い求める男。 それがゆーしん君なのである。 普段は明石とか神戸で遊んでいる。 ゆうこさんに会うために月に一回岡山にくる。 「しんやは声がでかいなー!!」 いや、お互い様なのである。 立派にもう大人だし、分別

          しんやの餃子世界紀行 Vol.74

          しんやの餃子世界紀行 Vol.73

          「西国無双の男と3バカ勇者の大冒険」 緊急事態宣言が明けて1ヶ月半ぶりに戻る岡山。 久しぶりに戻る岡山は最初、中国地方を襲った大雨の煽りをうけ、晴れの国の様相は消えた。 この雨に流れてパクチーがスーパーから消えた。 消えたパクチーが店に並ぶことは結局この1か月間なかった。 岡山が復活すること。 最初は不安が大きかった。 僕はこの街の何も知らない。 ただ一つ決めたことがある。 岡山発の餃子屋が東京でバズった未来でも、その餃子屋は岡山で人気店でなければいけない。

          しんやの餃子世界紀行 Vol.73

          しんやの餃子世界紀行 Vol.72

          「東京」 MOROHAの武道館が決まった。 感慨深すぎる気持ちでいっぱいである。 しんやがまだ都内の小さなヴィレヴァンで店長をしている頃。 まだ売れるには程遠かったMOROHAが好きなあまり、コーナーを作ってSNSにあげたことがあった。 新譜の発売日。 そのSNSを見てアフロが店に一人でやってきた。 「なんか熱いTwitter見たんで。応援ありがとうございます」 あの日より覚えている日なんか、ヴィレヴァンで働いた日々の中であるだろうか。 コーナーのために書いて

          しんやの餃子世界紀行 Vol.72

          しんやの餃子世界紀行 Vol.71

          「新谷世界で餃子世界」 餃子世界岡山祝復活。 1ヶ月半の時を経て我々は岡山に戻ってきた。 求められているだろうか。 そうでもないだろうか。 東京で過ごした1ヶ月半は刺激とスリルが満点の一瞬のようなひと時だった。 そしてそんな東京で新谷ひろきは32歳を迎えた。 一つ歳をとり戻る岡山。 正直不安は多々ある。 友達はできた。 しかし身のアテもない街だ。 そして守屋もいない。 空白の1ヶ月半の間の岡山を僕は知る由もない。 不思議な気持ちだ。 それでも朝の岡山駅

          しんやの餃子世界紀行 Vol.71

          しんやの餃子世界紀行 Vol.70

          「ごく稀に世に生み落ちる、美しいあなたへ」 美しいやかわいいという属性は生まれた時のガチャに成功しないといけない。 そもそも両親にその要素が皆無であればそのガチャを引くことも許されない。 その不平等が尊い。 その不公平が貴い。 別にかわいくなくても美しくなくても生きていける。 劣等劣種は見てくれの良し悪しで決まったりはしない。 ただ間違いなく得は多い。 その得の数ほど生きにくい生きやすいは出てくるかもしれない。 でもそんなの若いうちだけである。 鍍金という

          しんやの餃子世界紀行 Vol.70

          しんやの餃子世界紀行 Vol.69

          「守屋という男」 守屋という男は不思議な男だ。 これと決めるとその他のものを全部ほっそり捨ててどこか遠くへ行こうとする。 守屋という男は不思議な男だ。 昨日まで楽しかったことが明日楽しいとは限らない。 違うと決めたら違う。 良いと決めたものは一生良い。 最近のあいつはモールアートにハマっているらしい。 「どう、しんや。どう?」 出勤した時の会話は最近毎日こうだ。 でも明日にはもうモールアートなんてどうでもよくなってるのかもしれない。 だから僕はいつも、

          しんやの餃子世界紀行 Vol.69

          しんやの餃子世界紀行 Vol.68

          「令和新時代の人事部長」 6/1付で密友合同会社の人事統括部長 兼 岡山エリアマネージャーに就任した。 今年の3月に岡山で守屋と出会うまで8年間放置され、あの日までに会った回数3回。 そんな男を2ヶ月足らずでこの役職につけた守屋は無謀か、それとも新谷の才能に気付いた天才か。 かくもともあれ、 「社会に付き合うには能力が足りない」 から一人独立した男がこうして一人前に人事統括部長とは滑稽である。 そもそも社会の昇格制度には疑問を常に抱いていた。 どう頑張っても年

          しんやの餃子世界紀行 Vol.68

          しんやの餃子世界紀行 Vol.67

          「とある餃子世界の日常」 リア充の話をかけずに謎に2日経過。 明日書こうと決めた。 今日はそれより書きたいことができたから、そっちのことをつらつらと書く。 東京の餃子世界も営業再開して2週間が経った。 昼からの営業、明るい内の餃子世界に感じた違和感も薄れつつある。 最近は昼でもお客さんが来てくれるようになった。 じわじわと知名度を上げてきとる餃子世界、すごいね偉いね。 最近、 「インスタみて気になって来ました」 というお客さんが異常に増えてきた。 インス

          しんやの餃子世界紀行 Vol.67