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【ゲーム開発】選択肢の数がゲームの面白さに与える影響について

◆ はじめに

こんにちは、個人ゲーム開発者のzeroです。

今回は、ゲームにおける選択肢についてお話しします。

選択とは、プレイヤーがゲームの中で何かを決めることです。

ゲームの面白さを高める重要な要素ですが、一方でプレイヤーを決断疲れさせてしまう危険性もあります。

決断疲れとは、一日に多くの決断をすることで、判断力や自制心が低下する現象のことです。

ゲームにおいても、プレイヤーは常に何かを選択しています。

例えば、キャラクターのカスタマイズ、アイテムの購入、スキルの習得、戦闘の戦略、ストーリーの分岐などです。

これらの選択は、プレイヤーにゲームの世界に没入させたり、やり込み度を高めたりする効果があります。

しかし、選択肢が多すぎると、プレイヤーは選択することに疲れて、ゲームから離脱してしまうかもしれません。

そこで、プレイヤーが長く楽しく遊べるように、選択をどのように作るべきか、解説していきます。


◆ ジャムの実験について

ジャムの実験とは、「選択肢の数が人の行動や判断にどのような影響を与えるかを調べた心理学の実験」のことです。

実験の方法は、スーパーマーケットでジャムの試食販売を行い、ジャムの種類の数を6種類と24種類に変えて、試食した人の数や購入した人の割合を観察するというものでした。

実験の結果、24種類のジャムを置いた方が試食した人は多かったものの、実際に購入した人は6種類のジャムを置いた方が10倍も多かったという驚くべき結果が出ました。

この実験から、選択肢が多すぎると人は判断することに消極的になり、選択を回避する傾向があることがわかります。


◆ 選択肢をデザインするコツ

それでは、具体的にどのように選択肢のデザインをするのか、以下の3つのポイントに絞って見ていきましょう。

1.選択肢の数を調整にする

ゲームに必要な選択だけを残し、余分なものは削除しましょう。

ジャンルにもよりますが、常に3〜5択ぐらいを提示できていると適切なことが多いです。

これは、人間の認知能力の限界に基づいたものです。

選択肢が3〜5択に収まると、プレイヤーは比較や検討をしやすくなり、自分の意思で決めたという満足感も得られます。

最近流行りのローグライトの報酬なんかも大体3択から選ぶ方式になっていますよね。

選択肢が多すぎると、プレイヤーは比較や検討に時間をかけてしまい、ゲームのテンポが悪くなったり、決断に不安を感じたりします。

また、ゲームの難易度や操作方法などの設定は、初期値を適切に設定し、プレイヤーが変更したいときだけ変更できるようにしましょう。

2.選択肢の質を調整する

選択肢の質は、ゲームの流れに合わせて調整していきましょう。

例えば、ゲームの序盤は、プレイヤーがゲームの世界に慣れるために、選択肢を少なくし、質も低めにしておきます。

ゲームの中盤は、プレイヤーがゲームの楽しさを感じるために、選択肢を増やしていき、質も高めていきます。

ゲームの終盤は、プレイヤーがゲームのクライマックスに向かうために、選択肢を重要なものに絞っていきましょう。

選択肢の質や量を調整することで、プレイヤーはゲームのリズムに合わせて遊ぶことができます。

3.選択のフィードバックを与える

ゲームにおける選択の結果は、プレイヤーに明確に伝えましょう。

例えば、キャラクターの能力値を上げる選択をしたときは、能力値の数値が増えるアニメーションや音を出したり、能力値のアイコンを光らせたりしましょう。

プレイヤーが「自分の選択が具体的にどのような影響を与えたか」を知ることができるようにして、納得感を高めるのが重要です。


◆ まとめ

プレイヤーが選択することは、ゲームの中でも重要な部分です。

選択の数や質を調整し、選択のフィードバックを与えることで、長く遊んでもらえるゲームを作ることができます。

あなたも、自分の作りたいゲームに合わせて、選択肢を工夫してみてください。

ゲーム開発は、自分の選択によって、無限の可能性が広がる楽しいものです。

あなたの選択が素晴らしいものになりますように。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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