『大切な何かを探し求めて』

ゆっくりと歩いていく

スピードを上げると

見えない世界

今まで、走り抜けていた

急ぎ過ぎていた

がむしゃらに直向きに

ただ通り過ぎていた

流れていく景色を

目で追いかけては消えていく

何も残らないで消えていく

それでいいのか

追い求めていたもの

守ろうとしてきたもの

今は、だらしなく時だけが

過ぎていく

流れていく

景色

今まで、守るべきものを守るため

一生懸命に走り続けてきた

それでよかった

車をかっ飛ばし

一分一秒が惜しい

出来るだけ多く体験したものが

勝ちみたいな勝手な美徳を

作り上げてきた

生き甲斐を感じる余裕もなく

形振り構わず

がむしゃらに走り続けてきた

そのせいで

大切な景色や大切な気持ちを

置き去りにしてきた

新幹線より飛行機の方が早いとか

そんなの関係ない

もっと大切なもの沢山ある

後悔ではなく、航海することを学んだ

もっと広い世界を、ゆっくりと歩んでいく

その時間は自分でつくるほかない

責任やら金銭の問題やら山積みだけど

あと僅かの時間を費やしても

誰かに怒られても

少しスピードを落として

まわりを見ながら歩いて行けるところまで

歩いて行きたい

歩けなくなるまで

見たい世界

無二な世界

「言葉たち、ありがとう」

「最後まで読んでいただき、ありがとうございました」