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演劇研究レポート

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演劇に対する思想やエクササイズを幅広くまとめています。
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2021年10月の記事一覧

「身体でオファーする」即興演劇研究会レポート

「身体でオファーする」即興演劇研究会レポート

即興演劇研究会とは、元々僕のオンラインWSから派生したグループで、毎週月曜の朝に即興演劇の探求と実践をしているチームだ。
先月、緊急事態宣言が解除されたことをきっかけに、念願の初オフライン稽古を行った。

オフラインになって最初に扱いたかったのは、身体。オンラインではバーチャル背景一発でオファー(アイデアを提供する)出来ていたものが、オフラインだと身体を使って伝えなければいけない。言葉を使えばそれ

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「物語を共有する」即興演劇研究会レポート

「物語を共有する」即興演劇研究会レポート

今回から初参加の人もいたので、前回の復習が中心。ウォームアップのこととか、身体で物語る可能性とか。

新たにやったのは、7レベルテンション。身体のテンションを7段階に分けたもの。それぞれのレベルの名称には諸説あるが、ルコックなどのフィジカルシアター系列では結構有名な思想。

ここで大切なのは、テンションと感情は違うということ。テンションは英語で「緊張」のことだが、身体の緊張度と感情はマッチしない。

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「お客さんの想像を掻き立てる」即興演劇研究会

「お客さんの想像を掻き立てる」即興演劇研究会

寒くなってきたので、身体を擦って温めてスタート。
呼吸と身体を連動させ、グループ全体と合わせる。
ボールを投げ合い、それを奪い合う。時に驚かせる。なんの危険もない安全安定よりも、いつ起こるかわからない危険や驚きがあった方が面白い。
安定は不安定になるための準備段階。ずっと安定してはドラマが生まれない。

今日は早めにシーンに入る。1人がいて、そこの空間にもう1人入る。そこから二言交わすだけ。その後

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恐れのない身体から出る、演者自身の魅力

恐れのない身体から出る、演者自身の魅力

昨日、清水宏さんとKetchさん(元が〜まるちょぱ)のソロパフォーマンスを観に行ってきました。

ここ最近観た小劇場パフォーマンスの中で最も心を掴まれたのですが、その理由は「舞台上を恐れていないから」だと思いました。。

舞台や人前を恐れていない、だから身体がお客さんに対して開かれているのです。「舞台は友達、怖くないよ!」というメッセージが2人の在り方から伝わってくるようでした。だからお客さんも自

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