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へ~い!生き物!

それで、また水族館の話なんですけど。

うちの金魚たちの例もあってか、魚類でも話せば通じる、コミュニケーションが取れるのだな!という思いがあった。

「その割には、このフロアは素通りかいっ!?」と、Kちゃんに突っ込まれた場所はクラゲのコーナーだった。「ここはかなり金かけているよ!見てあげて!かなり出費しているよ!」と叫びながら追いかけて来るKちゃんよ、金金言うの止めなさい。子供たちが観ている。

何となく、クラゲとは通じ合えない気がするのよね。神秘のゼリーフィッシュたち、綺麗だけどね。

それ以外の肴とはよく会話できた気がする。←さかなと書いて魚ではなく、肴と変換されるあたりが情けない。いつも飲み食いのことばかり考えているせいだろう。

やはり、どこかひねくれているのだろうか、チョウチョウウオみたいなのがメインの水槽で私が注目していたのは、ハゼのような形をした子だった。余程注意しないとみつけられないくらい地味なのだが、最初は岩場からほんの少しだけ頭を覗かせていた。
「面白いね、君。お願い、顔、見せて!お願い!」と言うと出て来てくれた。

さらには、「全身が観たい!もっと出て来てくれないかな?」と説得すると「もう~、仕方ないな。こう?」という感じで見せてくれた。

立ち去る際には「呼んだくせに、行くんかい!」と水槽の範囲内を追いかけて来てくれた。胸ヒレの動きが「おーい!」に見えて可愛らしかった。

ところで、昨日書いたように、イルカくんたちに、いたって感動したのだけど、エイくんたちとの出会いも同じくらい強烈だった。

水槽の中でしょ?偶然でしょ?と言えばそれまでなのだけど、水底にまっ平に埋まるように寝ていたノコギリエイくんに「・・・。ちょっと、ねえ?ちょっと。こっち、こっち。寝てるの?泳がないの?見せてくれないの?」と言うと、ぶわーっ!と泳ぎ出した姿が圧巻。「すごい!ノコギリくん!君は凄い。」
そう、ノコギリエイくんを観るのは初めてだったのだ。

広い広い水槽で、スペースにかなり幅があるのだけど、「こっち!こっち来て!お願い!」と言うと、一生懸命来てくれた。
身体がデカいので小回りが利かないらしく、後戻りが出来ないので、大きく回ってまた戻って来てくれる。

他のマンタくんたちも「私?私の事?」と寄って来てくれる。
人は混雑するほどいっぱい居たのだけど、誰もわざわざ呼びつける人は居なかったせいだろう。集まって来てくれた。

シャッター音が他所からすると思ったら、ノコギリくんたちが来てくれて燥いでいる私をKちゃんが撮っていた。なんか、携帯から変な光が出てるね。

しまいには、マンタくんたちが一か所に何枚も混雑して訳の分からないことになっていた。

全ての種類じゃないかも知れないが、マンタくんたちは、かなり知能が高いらしい。12か月ほどの間妊娠して一回に生まれるのが、たったの一頭。(いや、一頭ではなく一枚と数えるらしいのだが。)脳に安定した栄養が行き渡った状態で生まれて来る。
社会性がある生き物だと最近になって分かって来たらしい。

こちらの想いをキャッチしてくれているのは聴覚なのか、視覚なのか、それとも私たちが知らない感覚なのか。

イルカのショーを見て感動した後も、また会いに行ったのだが、「来たよ」と言うと、あたかも漫画で頭に「!」というマークが出るかのようにハッとして、その直後、ばっさばさ!と空を飛ぶかのように寄って来てくれた。

この水族館はペンギンとか、果ては海藻に擬態している魚、何ていうんだろ、これ・・・

こういった子に至るまで、いちいち答えてくれていてサービス精神が旺盛だった。例えばこの子の場合は、じっと注視していると「見えてないよね?見えてないよね?」と目をキョロキョロさせるので「バレバレだよ。」と声をかけると「ひえー!😱」と泳ぎ出し笑わせてくれたりとか。

どの生物も、生きることは過酷なことかも知れない。

でも、しばしの間、その知恵と強さと、何より、優しさに触れ合えた時間だった。

生き物は、何も知らないけれど、生き物は、きっと全てを知っている。

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