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ふれあい動物園(のはずだった)

此度、芦ノ湖あたりで静かに・・・と思って取ったホテルが、動物園と激近だった。しかも、何も無さ過ぎてやることがない。(いや、何もしないために行ったはずなのだけど。)

一日目のサイクリングの後、プラプラ行って「さあ、入ってみよう。」と思ったが、時刻は16時。閉館の時間だったのだ。ガーン。

特にこの辺りは店が閉まるの早すぎだよ。バーが17時閉店とかどういうことだよ。バーなのに。

それはさておき、翌日は早い時間に出直したのだ。今日こそ沢山の動物と触れ合うぞ!

現場には色々な種類の動物がいた。フクロウやラマやらアルパカやら、爬虫類、そして、猫や犬のコーナーがあった。

特に犬好きのKちゃんは、犬たちが走り回っているコーナーを目にして興奮している模様だったが、楽しみのあまり「犬は最後だ!」と私に指令を出していた。他の動物をざっと見てから犬と遊ぶつもりだな。

私は携帯を片手にメンフクロウに向かって「写真撮って良い?」と訊いたのだが、しっかり目を合わせたあと、下を向いてゆっくり首を横に振るこの子に衝撃を受けた。たまたまのタイミングだろうと思って、「ダメなの?」と訊くと、今度は一回縦に力強く振った。

ふ、ふくろうの首って縦にも動くの?!とKちゃんに叫んだのは、彼女が動物専門の学校に通っていたことがあるからだ。(動物好きだからこそ入学したのだが、動物好きだからこそ辛すぎて辞めたそうだ。)

「どうだったかな?」

知らないんかい。

その後、何度か同じ質問する度に「だあー-ーめ!」という感じを首を横に振ったり、「そうそう、ダメって言っているでしょ。何回言わせんの?」と言わんばかりにうなずいたりしているのにはビビった。そして、あきらめてそこを立ち去る際に、ぶわっ!と羽根を広げられたのにはびっくりした。こんな感じ。

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ええ、これは実際に撮った写真ではありません。ダメって言われたので。

Kちゃん曰く「行くな。もうちょっと話そうって言ってるんだろうね。」。

いやいやいや。あきらかに威嚇だろう。勝負だ!って感じじゃないの?

しかし、色々観たいのだ。ごめんよ、メンメン。(初対面で名前を付けるな。)

そして猫カフェなる広い空間に行った時のこと。色んな子を観ようと思っていたのに、膝に一匹の猫がスルリ!と登って来て動かない。あれ?

Kちゃん曰く「この子はOhzaちゃんの動きをずー-っと見てたよ。他の動物見てた時からずっと。」。

いや、でも膝でくつろがれては困る。申し訳なくて動けない。そして、あらゆるおじちゃんやおばちゃんや子供たちやKちゃんが私の膝から抱き上げようとする度に「にゃんにゃんにゃんにゃーん!」と祝詞のような低い声を発し「シャーー!」と高い音を立てて威嚇する。何なんだ、おまえ。でも、可愛い。

「ごめん。Kちゃん、一人で犬のところへ行っていて。もう少ししたら追いかける。」と言って、足が痺れて来るまでこのロシアンブルーと一緒にいた。

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痺れを切らしたKちゃんが一度犬のところから戻って来て、「頼むからどいてやってくれ。」と説得してくれるまで。

可愛かったなあ。

じゃ、今度は大勢の犬と触れ合うのだ!と移動した。

小型犬のコーナーと中型犬&大型犬のコーナーの二つに分かれているのだが、私は、奥の方にある中型&大型犬のところへ行きたい。特に柴犬が好きなのだ。

ところがKちゃんがすぐには動かないので、隣にしゃがんで一匹のトイプードルさんを撫でようとしゃがんだその時、右側の腕をこじ開けるようにしてスルリ!とダックス(?)くんが膝に乗って来た。何?

皆さん餌を持っていて、大人も子供大混雑。皆、膝に乗っている子なんていないよ?何してんの?

と言いつつ、またそこから動けなくなってしまったのだ。

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ごめん、Kちゃん、また動けなくなった・・・と詫びようとしたその時、私は見た。こんなに大勢の人間がいるというのに。そして、皆が皆、手に餌を持っているというのに、一人だけモテモテのKちゃんを。

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立ち去ろうとしようものなら大変な騒ぎだった。

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Kちゃんの前に転がり腹を出しては行く手を阻む子も沢山現れた。

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私はと言うと、足が痺れるまでダックスを抱っこしたままだった。

要するに猫一匹と犬一匹としか触れ合っていない。何なんだろ、これ。

でも、二人とも、動物たちに癒されて深く感謝したひと時であり、動物相手でも普段の交流の特徴が出るのかな?と思った不思議な出来事でもだった。

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