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オンラインで楽しむ、いま観られるオススメ現代アート展 5つ。
今、都内では多くの美術館が臨時休館。外出は控えたい一方で、美術館めぐりを楽しみにしているアートファンにとってはツライ状況ですね…
そんな中、昨年からはオンラインで楽しめる展覧会も増えてきています。この記事では、現在開催中のオンライン展覧会の中から、現代アート展のオススメを5つご紹介します。(すべて、タイトル部分のリンクからオンライン会場に飛ぶことができます。)
■ ライゾマティクス_マルティプレックス @東京都現代美術館 & オンライン
「ライゾマティクス_マルティプレックス」 オンライン会場風景
会期:2021年3月20日(土・祝)- 6月20日(日)
(※オンライン会場は 3月末からオープン)
東京都現代美術館で3月からスタートし、話題のライゾマティクス展。5月11日(火)まで (予定) 臨時休館中ですが、その間もオンライン会場はオープンしています!
オンライン会場風景
写真や動画では無く、会場を模したバーチャル空間のなかにつくられたバーチャルの作品を、ひとつずつ解説付きで観ることが出来ます。一部、会場のみでしか観られない作品もありますが、新作はほぼ網羅。
・会場とは違った表現方法
・通常の開館時間には観られない作品
・会場で取得したデータを用いたオンラインのみの作品
などもあるため、会場で展覧会を観た人ももう一度楽しめるオンライン展になっています。
オンライン会場風景
▼ 展覧会のレポートです
■ 新しい実存 – New Existentialism 小林健太、平田尚也、やんツー @Unexistence Gallery(オンラインギャラリー) & HULIC & New UDAGAWA 貫通路
会期:2021年3月1日 −
こちらは、物理空間に場を有さず、オンライン上で展開される展覧会。
コロナ以後のアートにおけるエコシステムを探求する、オンライン上のギャラリー「Unexistence Gallery」での初の展覧会です。
小林健太さん、平田尚也さん、やんツーさんの3人によるオンライン上のスペースを使った展示は、実際のギャラリーのような箱形のギャラリースペースにつくられた展覧会でありながら、リアルなギャラリーでは物理的に再現できない展示。
「新しい実存 – New Existentialism 小林健太、平田尚也、やんツー」オンライン会場風景
一方、渋谷のHULIC &New UDAGAWA 1F貫通路には、この展示風景が壁紙として展開されます。
HULIC &New UDAGAWA 1F貫通路の風景(3月に撮影)
リアルとオンラインのどちらが「実」でどちらが「虚」なのか。今までの当たり前だった「ギャラリースペースが実際の展示で、オンラインはそれを補完する(現実を再現した)展示」という発想をひっくり返すような展示ですね。
■ KUMA EXHIBITION 2021 @オンライン
KUMA EXHIBITION 2021 オンライン会場風景
会期:2021年4月27日(火)〜5月31日(月)
クリエイター志望の学生をサポートするクマ財団の、第4期奨学生 41名による展覧会です。清澄白河にある工場跡地を丸ごと使い、「トラフ建築設計事務所」が会場構成を手がけた展示空間をそのままデータ化してオンライン上に再現。
オンライン会場風景
実際に展示を行った28作品は『Walk-through Gallery』からMatterportで、内覧会に出展を控えた13作品は初公開作品として『Online Theater』から観ることができます。
オンライン会場風景。動画による解説も。
特に立体作品などは、やはり実物で観たい…とも思ってしまうのですが、作品の写真と併せて、作家本人による作品解説インタビューが各作品2-3分程度でまとめられているので、気軽に解説を聞いたり、作品が動いている映像なども見ることが出来たりするのが嬉しいですね。
この先は、会期は終了したものの、今もオンラインで楽しめる展覧会。
■ 多層世界の中のもうひとつのミュージアム——ハイパーICCへようこそ @ICC & オンライン
「多層世界の中のもうひとつのミュージアム——ハイパーICCへようこそ」オンラインアーカイブ風景
会期:2021年1月16日(土)—3月31日(水)
※ オンラインでのアーカイブ公開は継続中
会期中、リアル会場の「ICC」とアプリケーションを使った「オンライン展示」(ヴァーチュアル初台・ハイパーICC)の2会場で公開されていた展覧会。
オンラインアーカイブ風景
リアル会場のICCを模しているものの、現実の展示をそのまま写し取るのではなく、絵画に入り込むなどのオンラインのデジタル空間だからこそ体験できる作品があったり、一方で会場だけでしか体験できないAR作品があったり、自宅でDLして楽しめる物理的な作品があったり。さらに、仮想空間のなかで作品と一緒に自撮りを楽しんだりと、仮想世界と現実世界、それぞれに違ったフェーズでの楽しみ方ができる展覧会でした。
オンラインアーカイブ風景。ブラウザ上で楽しめる作品も。
会期中に配布されていたアプリケーションの配布は終了したものの、ブラウザ上ツアーがアーカイヴ公開されており、アプリ版ほどの情報量はないものの、会場の様子はそのままに、ブラウザ上で楽しめる作品やダウンロードできる作品など、現在も様々な方法で作品を楽しむことができます。
▼ 展覧会のレポートです
■ エキソニモ UN-DEAD-LINK アン・デッド・リンク インターネットアートへの再接続 @東京都写真美術館 & オンライン
「エキソニモ UN-DEAD-LINK アン・デッド・リンク インターネットアートへの再接続」オンライン会場風景
会期:2020.8.18(火)—10.11(日)
※ オンライン会場の作品は現在も閲覧・体験可能
こちらは昨年の展覧会。「Withコロナ時代の展覧会はどう変わる? ユニークな試み 6展示。」という記事でも紹介したのですが、リアル会場を再現するだけでなく、過去の作品を網羅する写真、動画、解説。そして、新作は今でもオンラインから「体験」することができます。
オンライン会場風景。展覧会の会場が再現されているのは、≪UN-DEAD-LINK 2020≫の作品ページから。
昨年の会期中にもコンテンツは増え続け、インタビュー、オーディオコメンタリー、批評など、見切れないほどの膨大なコンテンツを楽しむことができます。「展覧会のアーカイブ」という枠に収まらないオンライン展です。
なお、この充実しすぎた無料のオンラインと対照的に、購入した展覧会図録は驚くほどペラペラ。QRコードでこのwebサイトに飛んで観る形式になっています。でも、「インターネットアート」を紙の図録にアーカイブして見せるって、逆に不思議な事なのかも?と、「図録=紙の本」という今までの常識を考え直したりも。
▼ 展覧会のレポートです
また、オンライン展は昨日終わってしまったのですが、映像作品を中心にオンラインのみで公開された「距離」をテーマにした展覧会
「11 Stories on Distanced Relationships: Contemporary Art from Japan(距離をめぐる11の物語:日本の現代美術)」 @オンライン (会期:2021年3月30日(火)~5月5日(水))は、現在は映像は見られないものの、図録のように画像と解説を見ることができます。
休止になっている展覧会の再開が待ち遠しいですが、再開までの間、そして遠方の展示も、オンラインでのんびり楽しんでみませんか?
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