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Yコンビネーター

"だからこそシリコンバレーはフランスでもドイツでも日本でもなくアメリカに存在するのだ。こうした国々では人々は塗り絵を塗るように決められた枠組みの中でしか活動したがらない"2013年発刊の本書はドロップボックス、エアビーアンドビーを輩出したスタートアップ養成学校の内側を描いた刺激的な一冊。

個人的には、最近はすっかり古本屋というスモールビジネスでまったりしているので、ちょっと刺激を求めて本書を手にとりました。

さて、そんな本書は『定期的に多数のスタートアップに同時に投資を行う』(結果問わずに一律15万ドル(約1500万投資!))スタートアップ養成スクールとして有名なYコンビネーターの【2011年の3ヶ月間の夏学期の様子】を著者が継続的に取材するという形で、途中にスタートアップ向けアドバイスを挟みながら、世界中から集まった希望者との【面接やプロトタイプ発表、デモデー(投資家向け発表)】と時系列に沿って展開していくのですが。受講生とYコンビネーター側との緊張感あるやりとりが、まるでリアリティショーを見ているようで面白かった!

また個人的な偏見かもしれませんが。名前こそ同じくスタートアップ塾と謳っていても、どこかしら枠にはめようとしたり、具体性に欠けるから?なかなか世界的なスタートアップが生まれていないように感じる日本と違い【身近に世界的なロールモデルやベンチャーキャピタルがいて】Yコンビネーターの先輩、後輩といった形で繋がっていくことで次々とチャンスが生まれるシリコンバレーの強さを思い知らされた感もありました。プラットフォームに乗っかって【再生回数やサロン会費など】で起業家然とドヤ顔してる自己啓発本などでは決して学べない興奮と【的確なアドバイス】が本書にはありますね。

本当の意味でスタートアップを目指している起業家志望の方々へ。また外側からはわからないシリコンバレーの内側を覗きたい人にもオススメ。

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