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#どこでも住めるとしたら「熱帯植物に囲まれながら、現代社会を生きる」

Panasonic と note の企画で、#どこでも住めるとしたら。を考える機会があった。投稿期間はとっくに過ぎていて、今現在審査中みたいだけれど、審査関係無しに自分なりにまとめる機会としたい。

今まで大洋州、欧州、南米を経て、東南アジア、南アジアにたどり着き、「理想郷」を見つけてきている旅路を。

Panasonic × note

どこに住んでどんな暮らしをしてみたいか

まず、とても理想的な、未来がある問いかけだと思っていて、まずはこのようなことを考えられる選択肢がある国や社会や時代に生まれたこと、そして、このような社会が今後も続くことを切に願います。同時に、どこに、いつの時代に、どのような環境で生まれるかは、「運」でしかないので、いつも、どこに行っても、「ここで生まれていたら、自分はどんな人生を送っていたのだろうか」と思いを馳せ、現地の人々と同じ生活をすることが好きです。

Hanoi, Vietnam

さて。

私が、どこに住んでどんな暮らしをしてみたいのか、を考えたとき、消去法で考える癖がついていることに気がつきました。冬が苦手・・・というか大嫌い(笑)、威圧的な高層ビルやコンクリートが嫌い、津波が怖いし海風で洋服が臭くなるから海の近くは嫌、熊や蛇に襲われたくないから山の近くも嫌(登山は好き)など・・・。

だから、場所選びも、
・1年中、サンダルやTシャツで暮らせる場所
・熱帯植物に囲まれた暖かい地域
・木々が人間界を勝っている場所
・美味しい食事が安く、手軽に食べられる場所
・バイクや自転車通勤ができる場所
・ある程度の不便さがある場所(コンビニとか、ナイトライフとか不要)
・海や山はあっても、ある程度離れた場所
・子どもたちが幸せそうに暮らす場所
・仕事やキャリアアップの面で、性別や人種がそれらを防ぐことがない場所
・人々が宗教や異文化に対して寛容な場所
・西洋人がオーバーツーリズムで支配しすぎていない場所(インドのゴアとか、タイのパイ市街地とかね・・・)
・果物と野菜が豊富に採れる場所(食糧を輸入に頼りすぎていない場所)
・カフェ文化が豊富な場所
・インターネット環境が整っていて、創作活動に夢中になれる場所
・知的好奇心が満たされる、文化が豊かな場所

つまり、温暖気候、熱帯植物に囲まれながら、現代社会を生きられる場所。

そして、例えばライターとか、エンジニアとか、創作関係のお仕事や、英会話やオンライン講師だと、様々な場所への移住が可能になるのだけれど、私は、より「国際協力」や「外交」のキャリアを築き、国際社会、政治、経済、文化、外交活動にも携わりながら、理想の住処を見つけたかった。

だから、どうしても学歴と職歴が必要で、あらゆる国際社会の動向に精通し、世界中の人々と議論を繰り返し、交渉力、俯瞰性、協調性、社交性を身に着けながら、語学力と専門知識の習得や経験が必須だった。

例えば。日本人旅行者に未だ人気のハワイ。ホノルルマラソンに参加する為だけに飛んだけれど、やっぱりアメリカだし島々だし、現地の宿泊や食の高さに疲弊・・・笑 「コスパが悪い」と思ったのは、移住先で人気のドバイも同じだった。

こういう場所に、ツリーハウスとか建てるのも良いよね

そして、熱帯植物に囲まれた場所という点では、最高だったタイ北部。温かい気候で、過ごしやすい。

でも、正直なところ、非常にマナーの悪い西洋人旅行者のバイクライダー達(地元民もノーヘルで爆走している)が多く、一回ひかれそうになり、唖然とした。そして、どうしてもキャリアの面では、なかなか国際社会の動向に追いつかない。そういう知的好奇心の刺激が少ない。完全に怠ける一方だね・・・老後には良いかもしれないけれど。

ベトナムのコンダオ島にあるカフェ

「木々が人間界を勝っている場所」とは、つまりこういう景色を言うのであって、街を歩いているときとか、カフェに入ったときとか、木々が悠々と生きている。自然に我々人間がお邪魔している。とても居心地が良い場所。

でも、ここも完全に「島」なので、気分はリゾート。

そして例えば、スリランカのシギリヤ・ロックに行くまでの道のりで、直観で「素敵!」と思ったカフェ。

Sri Lanka

バイクで移動していると、自分の直感にそって、すぐに「途中下車」ができるから良いよね。ここは、オーナー自らがデザイン、設計、建築したカフェ。何よりも、この開放感溢れる高い天井と目の前の緑の景色が最高。そして、食器や陶器、置いてある雑誌や本にもこだわりが。

こういう場所が近くにあると、それだけで人生豊かになる。

そして、タイのバンコク市内で見つけた最高の空間。そして、空間デザインと組織文化。ホスピタリティー産業が今、とりわけコワーキングスペースや賃貸住宅産業へも垣根を広げているけれど、組織文化、チームワークを育てるという点では、ここの場所が最高に居心地が良かった。

Spatial Design and Organizational Culture

私は、以前、あらゆる地域の宿泊業界を巡り、実際に宿泊し、セールスを担当していた。その度に、5つ星のようなスターレイティングだけでは語れない、サービスが素晴らしい場所に何度も出会ってきた。何よりも、働いている人々が自らの人生や仕事に誇りを持っていて、自分事化して場所や環境や地域を語れるチームが、素晴らしいと思う。

例えば、タイのバンコクに駐在で住むとしたら、まだまだ日本はタイを「発展途上国」と見做し、セキュリティ重視なので、非常に高層階ホテルを紹介されそうな気がする。大都市では、プライベートでこういう場所に住んで、通勤時間は少し我慢することになるのだろう。でも、その通勤時間さえ避けるのはどうしたらいいんだろうと考える。

『遊びの美』The Art of Cultural Amusement

たまに、「静寂」と出会ったとき、自分がどこにいるのかわからなくなるときがある。日々、多忙な仕事に追われる生活となると、とにかく安全で、快適で、便利で、サービス(ランドリーや朝食)が整っていて、静寂が守られた空間を探すけれど、どうしてもそうなると高額になるよね。そんな時に必要なのは、どうしてもまずは環境を周ること。そして知り合いを見つけること。ありとあらゆる人々に聞くこと。

やっぱり、子どもが幸せそうな環境は、大人たちが自身の感情コントロールができて、子どもの自尊心を育んでいる。そんな環境が良いのだ。

What are the optimal environmental conditions that will allow the seed of caring and compassion to ripen in children? They have identified several factors: having parents who are able to regulate their own emotions, who model caring bahavior, who set appropriate limits on the children's behavior, who communicate that a child is responsible for her or his own bahavior, and who use reasoning to help direct the child's attention to affective or emotional states and the consequences of her or his bahabior on others.

by The Art of Happiness

これまでとは違う暮らす場所への考えや体験談

自分自身、2023年は、インドに引っ越し(駐在)した。東南アジアから南アジアへ。でも、これらの地域は、「熱帯植物」で繋がっている。引き続きベトナム、タイ、カンボジア、ラオス、スリランカを中心としたモンスーン気候の文化、建築、哲学、言語、熱帯植物、ヨガ、東洋医学にとことん浸りながら、マラソン大会に参加しながら、猫のように自由に過ごすのだ。

人間と深く関わるのは本当に面倒くさいけれど、文化の交差も融合も、哲学や伝統の継承も、物語の創造も、全部、人間が移動して対話することによって生まれたもので、心や魂を揺り動かすことができるのもまた人間が成し得る技だな、と寺院を訪れながら思う。もう少し移動したあと、こんな街で、世界の書物に囲まれて隠居生活を送りたい。

自分にとって心地よい、街やコミュニティとの関わり方

会社や組織名ではなく、自分が何をやってきたか、どういう人間なのか、アイデンティティがすごく求められる場所、というのは、挑戦でもあり、とても面白い。周りとは違う自分独自のものを周りに与えられるか?「ワークライフバランス」ではなく、自分の知的好奇心が刺激を受ける瞬間が、ワークであれ、ライフであれ、あらゆるところで得られることに、幸せを感じる。誰かと比べて、何歳までにこうなってなきゃいけないっていう考えはほとんどなくなった。どうでも良い日本のメディアもスルーできた。

偶発的な出会い&仕事と遊びの関係がすごく健康的で、人とのつながりを通じて仕事も人生も楽しくなる。そんな関わり方が、理想なんだろう。

そんなことを考えたら、「これまでとは違う暮らす場所への考え方」とか躊躇すこととか、正直、あんまり考えないよね。

「熱帯植物に囲まれながら、現代社会を生きる」

そんな暮らしが、可能なのだ。世界を見渡せば、存在するのだ。その道を進むためには、逆説的だけれど、丹念に、自分の教養を高めていく必要がある。とても多くの、理不尽な場面に出くわすこともある。その度に、ありとあらゆる層の、あらゆる文化や歴史背景を持って育ってきた人々と、とにかく語り合う必要がある。お互いが、お互いの考えを理解する。共通の、目指す世界像というものは、きっとどこかで繋がっている。


創造の場所であるカフェ代のサポートを頂けると嬉しいです! 旅先で出会った料理、カフェ、空間、建築、熱帯植物を紹介していきます。 感性=知識×経験 மிக்க நன்றி