ひづる

社会人になりました。アイコンの猫は深夜三時のサービスエリアにいた子です。かわいいね。

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最近の記事

短歌:春を認める

金曜日、十二度の部屋、人間のかたちをしてるだけのいきもの 春なんて来なければいい雪うさぎ冷凍庫詰め飼い殺すふり 天井を白い鯨が横切って眠れない夜を水に沈める 明日が来ることに対する抵抗を諦めるため卵を焼くの 「やさしい」と「やさしくする」の境界をなぞる手段が国語しかない 夜零時赤信号は意味なさず待ってる私はたぶん透明 星になるだからねと言い君回る夜の色したスカート揺れる その店は時計が四時で止まってたクリームソーダは輝いていた 食パンとあんずのジャムとミルクテ

    • 加湿器と暮らす

      悲しいことに私は人間なので、冬眠をすることができない。 朝目が覚めて、しばらく虚空を見ていると、部屋の隅から控えめな音が聞こえてくる。おやすみモードの加湿器の音だ。 それを聞いていると、ああ生きているな、と思う。加湿器が、ではなく、私が。 年末年始に帰省したとき、「500円で買った加湿器の水が一瞬で無くなる」という話を親にしたら、それなりに良い加湿器を贈られてしまった。ねだったつもりではなかったし、働いている身で親にお金を出させることに抵抗があったので、その話をしたこ

      • 私はこれからもプロデューサー!

        みんな~! 見て~!! プラトロとった~~!!!! うれしい! 私は日鶴。アイドルマスターSideMが好きです。 担当はBeitのピエールくんとF-LAGSの九十九一希くんです。 走ったイベントは「青と白が織りなすBeautiful Resort」、一希くん上位のマラソンでした。日程は2022/5/22〜5/31の10日間。なにがなんだかよくわからないまま走っていたのですが、無事完走することができました。 マラソンの仕様変更があったのもあり、アイテム消費とか走り方とか

        • 短歌:冬を綴じる

          ふわふわの白いコートを買ったから今年の私は綿菓子仕様 シンデレラになれるほどには不幸ではないから魔法もここにはないね さよならも終わりもかなしいことじゃない後はお祭りごちそう食べよ? 何処までも行くには奇跡が必要で銀のエンゼル並べて願う それだけのことであなたを救えると知ってるだからやさしくなるの ただ遠く遠くへ行くと決めたのに君は笑うの「お土産はなに?」 いいんだよぜんぶ許すよ大丈夫これが愛なのごめん許して まちがいを正せないこと気づいても暮らしは続く一限行か

        短歌:春を認める

          大学生からはじめるお絵かき

          思えば、全然お絵かきをしない子どもだった。 絵を描かずに育った私は、当然のことだけれど、絵が描けない人間に育った。「絵が下手」というよりも、「描けない」のだ。 だから、私は絵しりとりが本当にめちゃくちゃ苦手だ。「絵しりとりをしよう!」という流れになると、途端に怯え始めてしまう。理由は簡単。絵が描けないからである。 下手でも、なんとなくでも描けるのならまだよかった。私は「描けない」ので、ペンを握って固まることしかできない。本当に純粋に困って、焦ってしまう。できないものはできな

          大学生からはじめるお絵かき

          短歌:檸檬色の犬

          パフェのうえ苺はきりりと誇らしげ春がきたねとあなたが笑う そうだねえ例えるならば木琴かミルクティーかな君の声だよ 竹串でくるりと回しUFOを作るいびつなたこ焼き並ぶ 朝の駅埃がきらきら照らされて舞ってるいつかあれになりたい 半年後生きてるかなあと笑いつつ手帳をめくるどうだろうねえ いつだって私のカレーはじゃがいもが多いのだから愛されてるの 図書室で静かに私の名前呼ぶあの子の声はいつも跳ねてた 目を瞑りどぼんと潜ればそこは海湯船に沈むみんなさよなら 犬が来てまた

          短歌:檸檬色の犬

          短歌:22卒のライカ

          あなたならなんでもなれるそうかなあ白い犬とかなれたりしますか? 猫かぶり私を守る猫ちゃんはやさしい子だねちゅ〜るあげるね エントリーシートを手書きで書かせるな手書きの書類をスキャンさせるな こんな靴履きたくないと言いながら買ったパンプス今では走れる 就活の軸ってなあに生きる軸さえまだなくて回れない星 平凡な焼き菓子をアイシングしてラッピングしたような履歴書 これからは何十年も働くの?余命一年でもいいな、春 地球から見えない星は遠すぎて星座になれずでもそこにいる

          短歌:22卒のライカ

          私とポケモンとつよくいきて

          今日、『ポケットモンスター ソード』をクリアした。ポケモンは私が小さい頃から人気のあるゲームだったけど、自分でプレイしたのは初めてだった。 私が知っているポケモンと言えば、ピカチュウやポッチャマみたいな有名なポケモンくらいだった。あと、Twitterでよく戦わされているダークライとか。 プレイしてみて、「ポケモンがこれだけ人気なのも頷けるな~!」と思った。ポケモンはいろんな楽しみ方ができるのがほんとうに魅力的だと思う。純粋にストーリーを楽しみたい人、ずかんを埋めたり強いポケ

          私とポケモンとつよくいきて

          火曜日のともだち

          大掃除をしていたら、薄汚れたポムポムプリンのぬいぐるみが出てきた。 ぬいぐるみというか、手のひらに収まるくらいのサイズのマスコットだ。頭にゴムの紐がついていて、鞄に付けたりできるタイプのぬいぐるみ。 このポムポムプリンとは、高校三年生のときの一年間、一緒に学校に通っていた。私のリュックにぶらさがって、毎日一緒に自転車に乗って、毎日一緒に電車に乗って、毎日一緒に教室に行っていた。 一年間そうやって過ごしたら、薄汚れてしまうのも当たり前だ。洗ったけれど、それでももうどうしようもな

          火曜日のともだち