オットがついに、運ばれた
最近調子が悪かったオット。
今朝はいつもより体が固まっていて
何だか嫌な予感はしていたのだが、
その予感が的中してしまい、
今日ついに転倒してしまった、、、
一番恐れていた事態だ。
幸いなことに、かなりゆっくりお尻から落ちていったので
体を強く打ったりはしていなそう。
トイレから出る瞬間だったので、
いい感じに便器にもたれかかることもできて
頭も打たなかった。
けど、座り込んでしまったこの状態から何とか立たせる、というのが
どうしても難しい。
非力な自分が情けない。
私がもっと見ていれば。
あの時支えていれば…。
悔やまれる。
なんとか立てないかね?とシュミレーションしてみたけど、どれも現実的ではない。
ありったけのパワーを使って、なんとか這い上がれることはできたとしても
そのあとどうやって暮らしていこう。
そう悶々と考える私を横に
救急車を呼ぼう、とオットがあっさり決めた。
昨年、同じように転倒した時は、30分以上
自力で這いあがろうともがき、
救急車を呼ぶのを拒み、大変だったのに。
オットも少しずつ、変わろうとしている。
そのまま床に横たわると体が辛いかと思って
家中の枕とクッションをトイレに総動員した。
沢山のファンシーなクッションに囲まれて
トイレ前で横たわるオットは
限りなくシュールで、
全く笑える状況ではないんだけど
極限の緊張と、お姫様みたいな状況のギャップで
ちょっと笑いが出てしまった。
私も1年の間に、少しずつ
変わったのかもしれない。
それがいいことなのかは分からないけれど。
間もなく救急車が到着し、
男性隊員3人がかりでオットを運び出す。
やっぱ私には無理だったな。
そりゃそうか。
救急車の中で、病状や最近の様子について
聞かれた。
なぜかオットは、あたかも今朝だけが
とても体調が悪かったように答える。
「歩行器はお守り程度。」
「普段ならすっと立てる。」
20%くらい、話を盛ってる感じがする。
本当は歩行器でも歩くのがやっとだし
立てない日もある。
この場に及んで、ありのままの病状を伝えられないのは
なぜだろう。
この辺は変わってない。
そういうオットの性質を知ってか、
主治医が私を別室に呼び出し
「今正直どうですか。どんなことが辛いですか」
と聞いてくれた。
本人の前だと、言いづらいこともあるよね、と。
主治医はお見通しだ。
すごいな、と思った。
わたしから見た今の状況を伝えて、
リハビリを頑張っているけど、頑張り過ぎると
筋肉が壊れてしまうし、
頑張らないと筋力が落ちて、身の回りのことができない。
やってもやっても、報われない気がしていて辛い。
オットはこうやって、倒れるまで病院にきたがらないし
私も力になれることはしたいから、家でも一緒に頑張りたいけど
どこまでが家で看れて、どこになったら病院へ頼むべきか
そのラインが分からなくて、困っている。
と、伝えた。
オットはとても頑張っていることを伝えたかった。
それと同時に、
病名がついてから約3年、
初めて人に、自分もつらい、と言った。
主治医は、うん、うん、ときいてくれて
どちらもすごく判断が難しい、と言ってくれた。
何か明確なこたえが貰えた訳ではなかったけれど
真摯に向き合って、質問にも丁寧に答えてくれて
自分以外に、オットの病気と向き合おうとしてくれる人が
世の中にいるんだと改めて思えて
何だかとっても救われた。
入院中、新しい治療法も試したいと言っていた。
ちょっとだけ、光が見えた。
待合室に戻り、気を紛らわそうと呟いていたインスタに、同じ膠原病を患っているフォロワーさんから、コメントをいただいた。
「ぴっぴさんはできることすべてをやっているように感じます。
世の中は自分だけではできないことだらけですよ。
スタッフの方に、現状をしっかりお話しして
ご自身の負担を少し軽くしてほしいです」
トイレに駆け込み、ぼろぼろ泣いた。
わたしには頑張るしか取り柄がない。
でも、どう頑張っても、どうにもならないこともある。
自分たちだけでは、できないことだらけ。
わかっていたことだけど、
今回のことで、骨身に染みた。
オットがいない家に帰り、ひとしきり泣いたら
いつもの前向きな私になった。
できないことも沢山あるけれど、
目の前の出来ることを少しずつやっていくしかないよね。
どうか、新しい治療が、オットに合いますように。🙏
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