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#水戸黄門

呪われし印籠

呪われし印籠

「助さん、格さん、もういいでしょう」

上品な声が不愉快に鳴った。
ついに来た。手に汗がにじむ。
奴らに何度やられてきたことだろう。何をどうやったって、あの懐からアレが取り出された途端、こちらは身動きひとつとれなくなるのだ。

幾度となく頭を巡らせた。よりうまく、より楽に、贅沢な暮らしができるよう。なのに、あのふやけた面した爺の隣がアレをひとつ取り出すだけで、こちらが積み上げてきたものはすべて露

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