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修造語録に”逆に”救われた話―無理に自分を変えなくていい―

もはや、日本に知らないひとはいないともいえる、松岡修造氏。

元テニスプレーヤーで、アツすぎる解説や発言が有名となり、名言を集めた日めくりカレンダーまで発売された。

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心が滅入っているときには、このようなポジティブでアツい発言をするひとのことって敬遠しがちだ。

どうあがいても元気を出せない状況の中では、”元気を出せ!”というような雰囲気を出されるのは、本当に苦しい。


だが、私の鬱病治療中のあるとき、この方のある言葉が、私の心のつかえを一気にとってくれた出来事があった。




鬱病になってまだ2年、3年くらいかな?

寝たきりからは少し脱して、友人と、メールやLINEで連絡を取れるようになったあたり。それまでは、すぐに返信に反応することが難しく、文通でのやりとりをしていた。


私が心を壊した背景に、上司に言いたいことを言えなくて我慢しすぎたことがあったこと。そして、そういえば今まで友人に嫌なことを言われてもすぐに言い返せない、言葉が出てこないので、ケンカにもなったことがないな、と思ったこと。

、、、、、、から、自分を考えた。


”言いたいことを言えない性格” が災ってこうなってしまったんだ、と自分で結論づけ、

”言いたいことは言える人間になろう” と、自分を変える試みを行った。




、、、、、、、、、結論からいうと、この試みは全然うまくいかない。



今思えば、面と向かわず、画面上、文字だけでのやりとりの中でだからできた試みでもあった。

やりとりで納得いかないことがでてきたときに、自分なりに、機嫌を損ねたこと、自分の素直な感情を伝えた。八つ当たりのときもあった。

相手の反応としては、率直にそれに対しての思いをぶつけてくれたり、不思議そうにして少し様子をみてくれたり、、、という感じだった。


言いたいことを言うことで、自分がすっきりしたり、相手との関係がより深まったりしたか?と言われると、

全然、よくない。

相手を困らせただけだったり、自分もすっきりどころか、相手を困らせたことに凹んだだけ。


迷惑をかけてしまったな。


普段からいじられキャラだったり、いざというとき言いたいことを言える人間だったら、相手がここまで困ることもなかったと思うが、なんせ私は取扱いに困る人間。『「繊細さん」の本』にも、HSPの特徴として書いてあったが、冗談に本気で傷ついてしまったりする。”触れてはいけない”ような、、、腫物のような感じの人間で。周りと同じテンションになってみんなでたのしむ、ということができないひとだ。いじられたり、ノリで絡まれたときに、どうしていいかわからないのだ。そして、大勢の中でも、周りを気にして堂々とした発言なんてできやしなくて。


、、、、、、あ、なんか話がそれたし、悲しくなってきた、、、、、、


それでも、こんな私でも、受け入れて今でも仲良くしてくれる友人には感謝しかないな、、、、、、



とまぁ、試みはうまくいかなくて。

じゃあ、どうしたら、今までと同じようなことがあったときに、同じ病気にならず、前向きに乗り越えていけるか?

このままじゃ、また同じことの繰り返しの人生なのか、、、、、、


なんだか、自分の人生の先が見えなくなってきて、友人を傷つけただけで終わった自分の試みも虚しくて。

一生こうなのかな、弱いままなのかな、私にはこんな運命しかたどれないのかな、という負のスパイラルに陥ってしまった。


言いたいことなんて、私、一生言えないのか。




、、、、、、、、、、そんなときだった。



ある朝。

リビングに、朝刊が開いてあった。


そこには、『まいにち、修造!』という、例の日めくりカレンダーの宣伝が。

そういえば今人気らしいな、と思って、”好評です!”的な広告を、何気なくみていた。

そこにはいくつか、実際にそのカレンダーに載っている修造氏の言葉が、ピックアップして掲載されていた。


そのときの、私の目に留まった言葉。




「性格は変えられない。でも、心は変えられる。」





、、、、、、、、、、そうか。





性格って、変えられないんだ!!!!





、、、、、、いや、普通、”心は変えられるんだ!”の方向に刺激を受けるだろうし、きっとご本人もそのつもりで言っているのだとは100も承知なのだが、、、、、、、

この性格だからダメなんだ、と思っていた私は、逆にこの言葉に、

”無理に性格なんか変えることないんだ!”

と思わされた。


、、、、、、するとそのとき、今までつかえていた心の重りのようなものが、急にすーーーーーーーっと、なくなっていき、なんだか軽くなっていくのを感じたのだ。

不思議な感覚だった。



そもそも、よく考えてみたら。


自分の意見をいつも持ってちゃんと発言できる、自分の思うままを堂々と話せる、、、、、、

なんて、世界中の全員の性格がそうだったら、この世界は確実に破滅しているよね。

みんながみんな、言いたい放題自分の意見を言っていたら、何も進まない。

自分のことを全部ありのまま、全世界のひとが話すようになったら、考え方や生き方の違いなんて認め合うことも考える間もないまま戦争なんか起きて、、、、、、なんて未来しか見えない。


いいじゃない。自分の思いなんていつも言えなくたって。


きっと、そんなひとがいたっていい。


自分の気持ちを、絶対に相手に伝えなければならないなんて決まりは、別にない。

自分が苦しくならなければ、別にいい。



それぞれの人に それぞれの想いあるから

全てを振り向かせ 手に入れなくてもいい

TRUST YOUR VOICE /中島美嘉


私の人生の師である、中島美嘉さんご本人作詞の曲。

この歌詞を、噛み締めようと思った。



無理やり、自分を変えようとして苦しむことはない。

自分の状態がもう少し安定してきてから、「心は変えられる」の部分を考えるのもいいかなと思う。



修造語録に、こういう影響の受け方をしているひとってなかなかいないと思うが、この言葉に出会えたおかげで、確実に一歩進めたと思っている。

オリンピック中継なんか観ていると、キャスターとしての修造さんにアスリートが心を開いて笑顔を見せる姿、ともにキャスターをつとめるひとへのやさしい言葉かけなど、、、アツいだけじゃない、心のあたたかい部分も見て取れる。自身の選手時代の苦労、経験を確実に後輩に還元し、種目を越えてスポーツの素晴らしさを国民、世界中のひとに伝えようとする姿は、本当に素敵だ。


私が影響を受けた言葉についての、おそらくご本人によるブログを見つけたので、載せておこう。




私は、ここ数日本当に調子が悪いけれど、今日は、絶対noteを書く、と決めて、なんとかがんばりたくてここまで、書けた、、、、、、

鬱症状が増していたり、耳が塞がったりで、なんとも具合が悪いけど、達成感を得ることがないと乗り越えられないな、と思って書いてみた。

今日は、合格。


コロナさんの感染者が増えていて心配だけど、体だけは健康に保って免疫をあげたいので、少し寝よう。



今、心が重いひとに、少しでも軽くなる出来事がありますように。


未熟ですががんばっております。治療費にあてさせていただきたいです。よろしくお願いします。