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京都大学/国語(現代文)

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2016京都大学/国語/第一問(随想)/解答解説

2016京都大学/国語/第一問(随想)/解答解説

【2016京都大学/国語/第一問(随想)/解答解説】

〈本文理解〉
出典は松浦寿輝『青天有月』(随想)。
①段落。P・G・K・カーンとS・M・ポンピアは一九七八年に発表した論文の中で、現存種のオウムガイの殻の表面に見える成長線を数え、隔壁の間に挟まれた小室の一つ一つに平均三十本の細線が含まれること、その数はどの殻を見てもまた同じ殻のどの小室を見てもほとんど変わらないことを報告している。深海に住む

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2018京都大学/国語/第一問/解答解説

2018京都大学/国語/第一問/解答解説

【2018京都大学/国語/第一問/解答解説】

〈本文理解〉
出典は佐竹昭広「意味変化について」。京大は東大と比較すると解答欄に余裕がある。また随筆や小説を出題し、評論においても文学的なテーマ・表現が好まれる。語彙のストックがものを言う。今回は著名な国文学者の評論から。
①②段落。生きた人間を「からだ」と「こころ」で対立させる二元論的把握は、言語記号の成り立ちという問題に関してアナロジカルに適用す

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2019京都大学/国語/第二問(理系)/解答解説

2019京都大学/国語/第二問(理系)/解答解説

【2019京都大学/国語/第二問(理系)/解答解説】

〈本文理解〉
出典は吉田秀和「音を言葉でおきかえること」。
(前書き) 次の文は、「音楽評論家になるにはどうすればよいのか」という高校生からの質問に答えたものである。
①~③段落。批評家とは批評を書いて暮らすのを業とする人間というにすぎない。だが、批評家といっても、その中にいろいろと良否の別がある。その違いはどこにあるか。私の思うに、芸術家

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