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お歳暮市場へと「横に」広げるGODIVA

昨晩は、マーケティングの基礎を
学ぶ講座
の主催。
6ヶ月連続シリーズの第二期が
先月から始まり、第2回目の昨日は
STPがテーマであった。
STPとは、
S (Segmentation)
T (Targeting)
P (Positioning)
というように、それぞれの頭文字を
取ったものである。

マーケティングを理論的に考える上で、
まず最初に考えるのが、
どんな土俵で戦うのか、という
市場セグメントの話。

そして、誰に商品、サービスを提供する
のか、というターゲット顧客の話。

その上で、自社の商品、サービスを、
ターゲット顧客の頭の中のどの場所に
位置(ポジション)付けるか、
というのがポジショニングの話。

戦いの土俵である市場というのを、
漠然と考えていては成功は覚束ない。
何らかの基準に沿って、市場を細分化
していき、自分が価値を出せる部分、
セグメントを見つけ出す必要がある。
それがセグメンテーションなのだが、
どんな基準があるだろうか?

ごくごく一般的な話をすれば、
それは性別(男、女、LGBT)だったり、
年齢だったり、住んでいる国や地域、
趣味・嗜好など、お客様の「属性」を
基準にすることが多い。

他には、お客様が求める「ニーズ」で
セグメンテーションすることが、とても
有効なので使われることが多い。
そんな「ニーズ」で区切ることのできる
例として昨日も取り上げたのが
「ギフト」市場である。

今朝、読売新聞をパラパラとめくって
いたら、こちらの広告が目に飛び込んで
来た。

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「お歳暮は美しい。」
そんな素敵なコピーと共に、十五段
(=新聞一面)広告を出していた
のが、高級チョコレートの代名詞
GODIVA。

このブランドの主戦場は、ギフト市場
であることは間違いない。
しかし、お中元とかお歳暮のような
日本の伝統的慣行に基づくものとは
少々イメージが遠い。
実際は日本で発明されたと言っても
過言ではない、バレンタインデーや
ホワイトデーにおいて、一年の需要の
かなり多くの部分を販売していると
聞く。

元々、味を含む品質に定評があり、
高級チョコレートと言えば多くの
人が思い浮かべる代表的なブランド
である。
「贈り物としてもらったら嬉しい」
と感じる消費者が多く存在する、
そのような強みを有している。

もちろん、バレンタインデーや
ホワイトデー絡みでもらうのが
自然ではあるが、それ以外の機会
にもらって嬉しくない訳はない。
ギフトニーズあるところ、どこに
でもGODIVAは攻めるべきだ!
そんな号令をかけているのだろう。
ブランドの強みを生かして、ありと
あらゆるギフト機会をモノにしよう
という意図が見えるようである。

バレンタインデーのニーズで、
本命用チョコだけの供給から、
義理チョコ用の安いものまで広げる
ような取り組みは、ニーズを
「縦に」広げるものだと言える
だろう。
これに対して、お中元やお歳暮市場
への進出は、「横に」広げる取り組み
だと表現できる。

きっとこのような取り組みは、
随分前から本格的にやっていたのだ
と思う。
今回はたまたま新聞広告を目にして、
結構積極的にやっているんだ!
という新鮮さを改めて感じたので、
紹介をしてみた。

ちなみに、「お歳暮は美しい。」に
続くサブコピーも、なかなか読ませる
内容である。
是非写真を拡大して読んでみて欲しい。

更にちなみに、4ヶ月ほど前に、ゴディバ
ジャパンの社長が書いた著書について
ここに記事を書いたことがあるので、
これも参考までにリンクを貼っておく。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。