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ペットを捨てないで!【愛される為に産まれてくる動物達】命を大切にして!捨てられる金魚の物語 さかなクンの言葉を入れました

アクセスして頂き、ありがとうぎょざいます!児童作家を目指しているロートルです。
今回の物語は・・

★1章★アホロートルの幽霊、ロートルちゃんと金魚のお話です!

皆さま、ぎょきげんよう!ロートルちゃんです!
それがね~、聞いてよ~!
私の魚友達の、金魚のギョスミンとギョナサンの事なんだけど~、

↑金魚は、以前の物語の時から成長しました。


下の絵を見て!

金魚達は、この男の子、ぎょっちゃんとお付き合いしているの!(ぎょっちゃんは、飼い主って事です)

最近~、ギョスミン達に対して、彼は冷たいのよ!
金魚達を連れてきた時は、「君、可愛いね~!」って言ってたのに!
すぐに飽きる男なのよ!嫌よね~。

(注★ぎょっちゃんは、ロートルちゃんにとって、過去の飼い主です。)

私にとっては元彼だけど~、金魚達をほったらかしにしている事は、許せないのよ!

私の面倒を見れなかった時から、何も学んでいないじゃない!

アホロートルと付き合っていた時の事は、もう忘れたなんて、言わせないわよ!

バタン!
ぎょっちゃんの声が聞こえました。
「ただいまー」

ぎょっちゃんが帰ってきました。

ロートルちゃんは、ぎょっちゃんの側へ飛んでいくと言いました。

「ギョっちゃん!金魚達の住む水槽が汚れているわ!お掃除をしてちょうだい!」

ぎょっちゃんは、めんどくさそうに答えました。

「えーっ!?僕は、学校から帰ってきて疲れてるんだよ!やだよ!」

すると、ロートルちゃんが激しく燃え上がり、声を上げました。

い・や・だ~?生き物の命を、大切にしない事は許さないわよ!

働いている訳じゃあるまいし、何が疲れたよ?お掃除をしなさい!どうせ暇でしょ?」

すると、ギョっちゃんも負けずに声を上げます。

「暇じゃなーーーい!僕はゲームやったり、YouTube見たり忙しいんだよっ!」

ロートルちゃんは言いました。

「それを暇って言うのよ!
金魚達は、人間と同じ心を持っているのよ!金魚の気持ちになって考えてみてよ!私と付き合ってた時と、何も変わってないじゃない!

付き合おうって言ったのはぎょっちゃんなのに、酷い男よね~?ねっ、ギョスミン!ギョナサン!」

水槽から、エアポンプが音を上げます。
ブクブクブクブク・・。

金魚達が話し始めました。

「今日もアホロートルの幽霊が話しかけてくるね~。」

「また男の子とケンカしてるね。」

「ねえ、ロートルちゃんが、魚は海からやって来たって言ってたよね。私達って、水槽に入る前はどこにいたんだろう?

「そうだね。どうして私達は水槽の中にいるんだろう?金魚って、どこからやって来たんだろう?」

ブクブクブクブク・・。

ここからは、
むかーし、昔、お隣の国の【金魚の物語。】

★2章★金魚の歴史

今から約1500年以上前

中国で見つかった真っ赤なヒブナを育てて作り替えると、金魚が生まれました。

人間達は、眺めて楽しむ鑑賞魚として金魚を作りました。

昔の中国では、金魚はとても高級品で、上流階級の人しか育てる事ができませんでした。つまり、身分が高い、お金持ちしか金魚を持てず、金魚はとても大切にされました。

「金魚は、なんて美しいのだ!」


金魚はまるで、お姫様だったのです。


今から約500年前

日本にも金魚がやってきました。

この頃の日本でも、金魚はとても高価なものでした。将軍や大名などが、庭で金魚を育てました。

金魚を眺める人々は言いました。
「金魚は、とても美しいでぎょざる!」
将軍達は、金魚をお姫様のように大切にしました。

人間の中には、動物も人間と同じように、心を持っていると感じる人がいます。
金魚が人間の心を持ったなら、どう思うのでしょう?

私達は、日本へやって来た金魚姫!
人間は皆、金魚が大好きよね。
だって、私達は人間に作られたんだもの!私達は、ずっと人間に愛される金魚のお姫様なの!


時間が流れ、江戸時代中期になると、金魚を増やす技術が発達しました。人間の手によって、沢山の金魚が生まれました。

左←リュウキン 右→ランチュウ

金魚はブームとなり、金魚鉢も発明されました。

そして、現代。

種類と数が増えた今では、金魚は安価な値段で手に入るようになりました。

金魚に対する人間の考え方は、変わっていきました。


★3章★現代の金魚姫

ドンドンドン!カカッカッカッ!
お祭りの広場では、太鼓に合わせて賑やかな音楽が流れます。

ザバザバザバッ!
かき氷屋の横の屋台で、水が流れる音が響きます。一人の男の人がバケツを持って、大きな容器に水を入れています。

「さーて、金魚はこれで全部かな?」

すると、女の子の声が聞こえてきました。
「お父さん!これって、なーに?」

「ああん?それは、ポイっていう、金魚をすくう道具だよ。まだ、お前達が残っていたか。お前達も容器に移すぞ!金魚すくいを始めるからな!」

実は、女の子達は金魚なのです。
金魚屋で働く男の人は、金魚の心を感じるのです。

金魚達は声を上げました。
「えっ?金魚すくいって何?私達はお姫様なんだよ!」

男の人は、冷たく言いました。
「はあ~?金魚姫?今では、金魚姫って呼ばれるのは、ランちゅうみたいに価値がある金魚だけなんだよ。お前達は、どこにでもいる安いワキンじゃんか。

男の人は、金魚の入ったバケツを持ち上げます。金魚達は、大きな声を上げました。

何よ、それ!ワキンだって、ランちゅうだって、同じ命を持った金魚でしょ!大切にしてっ・・ギョギョ!?

ザザーッ!

男の人は、バケツに入った金魚を大きな容器に移しました。男の人は、沢山の金魚を眺めて言いました。

仕方ないんだよ、今では美しく生まれた金魚でないと、高い値段にはならないんだ。お前達は金魚すくいの金魚、人間の世界で生きる魚なんだよ。

大切にするかどうかは、客が決めるんだ。良い人に貰われれば、10年以上生きれるぜ。運が良ければだけどな。」

男の人は、お祭りの広場にやってきた人達に向かって大きな声で言いました。
さぁ、いらっしゃい!金魚すくいだよ!」

↑実際の金魚屋さんとは異なります

沢山の人達が、金魚すくいの屋台に集まりました。金魚すくいが始まったのです。

金魚達は泳いで逃げ回ります。金魚は鋭い歯で噛みついたり、毒を出したりはできないので、泳いで逃げる事しかできません。

「あ~あ、失敗した。」「上手く取れないよ!」子供達が騒ぎます。

金魚屋で働く男の人は言いました。

「金魚が取れなくても、2匹までなら貰えるよ。持って帰るかい?」

「うん。」男の子が頷くと、男の人は袋に金魚を入れて渡しました。
「はい、まいどあり~!」

金魚達は、ずっと逃げ回っていたので、とても疲れていました。
はぁ~、早く水槽に移してよ~!私達は弱っているのよ!

ところが、男の子はずっと広場を歩いて周り遊んでいます。金魚達が話し出します。

ねぇ、袋の中って酸素が薄くない?この男の子は、いつまでフラフラしているつもりなのかしら?

男の子が屋台で遊ぶ度に、チャプチャプと袋が揺れます。

ギョギョギョ!乱暴に扱わないでよ!私達は生きているのよ!」

すると、男の子の声が聞こえました。

この金魚、邪魔だな~!やっぱり、いらないな。池に捨てよう。」

金魚達は凍りつくような気持ちで、いっぱいになりました。
ギョギョ!?今、池に捨てるって言ったよね?

金魚の気持ちになって考えてみてよ!私達は、突然水が変われば死ぬかもしれないのよ!私達がいらないなら、お店の水槽に戻してよ!」

タッタッタッ!
男の子は走り出しました。
足音が消えると、袋を開ける音がします。

ガサガサガサッ!
男の子は袋の入り口を開きました。

袋を傾けると、水が流れます。
ポタポタポタッ!

金魚は叫びました。
ギョエー!止めて!捨てないで!嫌だ!死にたくない!」

男の子には、金魚の心の声は聞こえません。
男の子は、池に向かって袋を下げました。
流れ出る水の中で、金魚は大きな声で叫びました。

「捨てないで!」


ボチャン!

金魚達は、池に落とされました。

人間にとって、金魚を捨てる事は、とても簡単な事なのです。


ゴボゴボゴボゴボッ!

金魚達は、濁った水の中へ落とされました。
金魚達は、激しい痛みに襲われます。

「水の温度が変わった!体が痛い!」

ゴボゴボゴボゴボ!

ううっ、水が濁って息ができない!苦しい!助けて!嫌だ、死にたくない!苦しい!」

動物がどれだけ助けを求めても、人間によって小さな命は消えてゆくのです。

ゴボゴボゴボゴボッ・・。



遠くから声が聞こえます。
ギョスミーン、ギョナサ~ン!

暗闇の中で金魚は思いました。
「何か・・聞こえる。」

すると突然、辺りが明るくなりました。

ギョギョ~ン!ギョットモーニング!ご飯の時間で~す!」

目の前にアホロートルの幽霊が浮かんでいます。「何あれ?幽霊が見える・・。

何だろう?この感じ?・・これって、もしかして夢の中じゃない??」


ブクブクブクブク・・。エアポンプの音が聞こえます。

すると、男の子の大きな声が響きました。

ロートルちゃん、ご飯をあげすぎないでよ!水槽が汚れるから!」

ロートルちゃんは、ギョっちゃんに向かって言いました。
なによ!先に、おはようの挨拶くらいしてよね!」

「金魚は僕が助けたんだから、僕のものなんだよ!」

ロートルちゃんが、水槽の前にやって来ました。
「だったら、ちゃんと水槽の掃除をしてよ!ねぇ、ギョスミン!

ギョギョギョ!?
金魚達は目が覚めました。

「ズッギョーン!」

「そうだ、思い出した!私達は、あの時・・」




暗闇の中で、お祭りの音と太鼓の音が小さく響いています。

タッタッタッ!
走る足音を、もう一つの足音が追いかけます。タッタッタッ!
待って!待ってよ~!」

池の前に立った1人の男の子は、金魚の入った袋を開けました。すると、暗闇から大きな声が響きます。
待って!金魚を捨てないで!
声に気付いた男の子は振り返って言いました。
「あれ?ギョっちゃんじゃん!」

ギョっちゃんは、息を切らしながら言いました。
「ねぇ、その金魚を捨てるなら僕にちょうだい!水槽の準備はできてるんだ!」

「へぇ~。水槽の準備なんかしてるんだ。いいよ、金魚をあげるよ。」

すると、男の子の肩から、どす黒い声が聞こえました。顔色を変えたロートルちゃんが顔を出します。
金魚を貰うなら水槽の準備をするのは、当然でしょう?

「次もまた動物を捨てようとしたら、ぶっ飛ばすわよ!」


金魚達は、ぎょっちゃんに引き取られて水槽へ移りました。

でも金魚達は、一度でも死を感じた、あの時の恐怖を忘れられずに、怖い夢を見たのです。

小さな金魚達にとって、池に落とされる事は、人間が崖から突き落とされる程に恐ろしい事なのです。



ブクブクブクブク・・・。
ギョっちゃんが、水槽の掃除を始めました。

金魚達は、ギョっちゃんを見ながら話し出しました。
「私達は、ぎょっちゃんに引き取られなかったら、どうなっていたと思う?」

「あのまま捨てられていたら、私達はきっと死んでいたわ!怖かった!」

ギョっちゃんが声を上げました。

「ロートルちゃん!水槽の掃除、終わったよ!」

ロートルちゃんが答えます。

「何よ?偉そうに!お掃除をするのは当然でしょ!ねぇ、ギョスミン、ギョナサン!」

ロートルちゃんは、毎日毎日、いつでも水槽を気にかけます。金魚達を眺めながら、ロートルちゃんは言いました。

「私も生きていた頃は、水槽の中に入っていたのよ。あまり長く生きられなかったけど。」

ロートルちゃんは、水槽の横に並んだ動物図鑑を手に取って話しました。

ねぇ、ギョスミン、ギョナサン。ペットのアホロートルってね、金魚と同じなのよ。私も人間が作り変えた動物なの。」

ロートルちゃんは、図鑑を開いて言いました。

「動物の中には、人間が可愛いがる為に作り変えた動物がいるの。
作り変える前は外の世界で生きられる力を持っていたのよ。

でも、作り変えた動物の多くは、人間が面倒を見ないと生きられない体に変わってしまったの。
だから、私は人間と一緒に生きる全ての動物に幸せでいてほしいの。
アホロートルも金魚も大切にされて欲しいの。

ペットの命は人間の考えや気持ちによって、簡単に死んでしまうから。」

ロートルちゃんは動物図鑑を置いて、金魚の図鑑を持ちました。

「それでね、お魚が大好きな魚類学者の、さかなクンが、すっぎょい素敵な事を言ってたの!それは、こんな言葉!

【金魚ちゃんは、私たちに愛されるために生まれてきたお魚だと思います。】」

おわり

動画視聴はこちら↓

https://youtu.be/l_ycaVbX45g

★このお話は、金魚すくいや、動物の品種改良を悪くいうものではありません。

★この作品は、さかなクンとは一切関係はありません。さかなクンの言葉は、すみだ水族館のホームページのコラムで知りました。(さかなクンの本には載っていません。)

★金魚すくいをしたいというお子様達に、金魚を捨てないで欲しい、動物の命を大切にして欲しいという気持ちを込めて、動画を制作しました。

人間がペットにする為に作られる動物も、人間から生まれてくる子供も、愛される為に生まれてくるのだと思います。

★最後に★

約3年間、動画制作をしてきましたが、人気は出ませんでした。

最後の動画の、このお話には一番伝えたかった気持ちを込めました。

よければ、動画を見て頂ければ嬉しいです。今後は、文章とイラストで物語を描いて、作家を目指したいと思います。お付き合い頂けたら、嬉しいです。
プロの作家になって、さかなクンに、この動画を見て頂く事が目標です。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

動画視聴はこちら↓

https://youtu.be/l_ycaVbX45g

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