見出し画像

私のスリ対策 | 海外旅行

 海外旅行を無事に楽しめるよう、これまでの一人旅などの経験をもとに、私なりのスリ対策をシェアしてみたいと思いました。

 ちなみに現在はロンドン在住で、これまではヨーロッパ旅行が中心です。また、荷物の軽量化も好きなので、軽いアイテムの紹介もちょこっとしています。

 色々と書いておりますが、不必要に心配させたくはなく、今後の旅のために、この中から一つ、二つでも何か役立つと嬉しいなと思って書いています。また、女性の一人旅という観点でも参考になる部分があれば幸いです。


アイテム編

私が持っているものなど、いくつか旅先での安全面も考えて使っているものを記載しています。

旅行用のお財布

私は無印のダブルファスナーケースに、Cath Kidstonで買ったネックストラップをつけてお財布として使っています。

こんな感じです

お財布自体、高いものを持たないようにしています。私はネックストラップを使っていますが、何でもいいので長い紐をくくりつけると何かと便利です。場面に応じて、バッグにくくりつけたり、首からかけたりできます。私は時々「お財布が見つからない!」と焦る時があるので、くくりつけておくと安心するタイプです笑。

首にかけるときは、首元からTシャツの内側に入れるなど、外から見えないようにします。お財布を素早くしまえるようにすることが、混んでいる駅などで切符を買うときなど目をつけられないよう大事かなと思っています。お財布をどこにしまっているか見られない、ということがポイントです。手品師のようにさっと隠しましょう!

首からかけても重くないように、中身はとにかく最小限です。一枚のクレジットカードと紙幣とコインを少し。


セキュリティポーチ

薄くて軽い、腰に巻きつけられるポーチです。成田か羽田空港で買ったと思います。こういったものは、一つあればずっと使えますよね。

日常生活でも現金を多めに持ち歩く時など使えます

お財布同様、出し入れするところを見られないことが大切かと思います。トイレなど安全なところで、ズボンの中のお腹まわりに隠します。人から見えない、また相手が触れられない位置につけます。それでも不安という場合は、長い丈の服やカーディガン羽織るなど、腰まわりが隠れる服を着るといいかもしれないですね。

セキュリティポーチは、出し入れしやすいものではないので、動く金庫のようなものと思って、旅行中基本的に使わないものを入れます。パスポートや、予備のクレジットカード・予備の現金、家の鍵などです。ただ、保安検査でこちらをつけたまま通りますと、おそらく引っかかります。検査後につければバッチリです!

また、予備のクレジットカード類などは、プラスチックのこういった薄いカードケースに入れてまとめています。

スコットランドで電車の切符を買った時にもらったケース

内ポケットのあるものを探す

これはメンズウェアならばよく付いているのかもしれないですが、女性もので内ポケットの付いている服は珍しいですよね?私が持っているのは、ノースフェイスのスポーツウェアっぽいパーカーで、内ポケットがなんと二つも付いています。

本一冊入るくらい深さがあります

前にチャックが付いているので、内ポケットに入れた貴重品類はかなり安心感があります。おかげでロンドンでちょっと買い物に行く時は、バッグなしの手ぶらで行けます。

おそらくランニング用などで、生地の素材もクイックドライで軽いため、旅行にも重宝しています。スポーツやアウトドア用品は、旅行と相性がいいですね。内ポケット付きの服をゲットするために、敢えてオーバーサイズめで男性ものをかっこよく着こなすのもありかなと思っています。

女性がちょっとした小物をしまえるような内ポケット付きの上着などが、今後増えるといいなと思います(ファッション業界の皆様、お願いします!)。

かばんを開けにくくするもの

これはバッグ自体に開けにくくする工夫がされているものと、後付けアイテムがあります。

まず、バッグ自体に開けにくい工夫というのは、こういったものがあります。

イーグルクリークのバックパック(写真は楽天HPより)

写真だけですと想像しにくいかもしれないですが、チャックのあたりに小さなループがあるのが見えますでしょうか?!チャックはこのループをくぐすことができるようになっており、そうするとチャックを開けようとしてもループに引っ掛かかる仕組みです。当人でも開けにくいくらいです笑。普段のロンドン生活ではこのループは使っていませんが、見知らぬ土地などで心配な時はループを使っています。

きのこ柄も可愛い!

このバッグは折りたたみ式ながら、外ポケットが二つも付いていて、軽量です。色もカラフルで好きです。友人には遠くからでも発見できると言われます。私は旅行中、こちらをサブバッグにして、メインの肩掛けトートに忍ばせておきます。荷物が増えた時やちょっとしたハイキングへ行くときに、いつでもリュックに切り替えできるのはとても便利です。

もう一つ、私は持っていないのですが、背当ての部分にチャックがある、こんなリュックも見たことがあります。サモソナイトのSECURIPAK 2.0という商品で、値段は£105でした。

次の写真はsamsonite ukの公式HPより。

背当てのところにチャックが
こんな感じで開きます
前から見た感じ

そして、後付けのアイテムとしては、こういったものがあります。両方のチャックにつけるものです。私はデンマークでたまたま見つけたのですが、類似のセキュリティグッズは日本でも売っていそうですね。

まずはチャックにつけます
こんな風にくっついて、一瞬で外すのは難しいです
(どうやるんだったかなと自分でもわからなくなりました)


行動編

ここからは旅行中の行動面において、普段どんな風に気をつけているかなということを思い出して書いています。

移動中のスマホをどう持つか

これは、私が一番頼りにしている方法の一つでもあります。おそらく何よりもスマホが貴重品という方も多い中、地図やEチケットのためなど、人混みでも使わざるを得ないこのアイテムをどうしようかということで思いついたのが、袖の中にスマホをスポッと入れるという方法です。

この方法は慣れたら手品のように秒速で隠せるため、バッグにしまうところを見られて目をつけられるという心配が減ります。また、袖の中に入れて、その袖口を手でしっかり抑えれば、気づかないうちに盗られるという心配はかなり少ないと思います。移動中や写真など、頻繁に使う時。ずっと持ちっぱなしも危ないが、カバンの出し入れも面倒という場面は、袖の中に入れてしまうもありです!

こんな風に袖の中に入れます
ここまでスポッと入れるとほぼ見えません。
落ちないように指で押さえて、そのまま歩いています。

リュックの前かけ

前かけにすると、明らかに観光客とも見えてしまうかもしれないですが、駅やマーケットなど、持ち物に十分な注意を払えない時は、リュックや肩掛けバッグを前方でギュッと抱きしめて歩くのが手っ取り早いです。ある意味、私は警戒してますよ、というアピールにもなりますよね。

地図をある程度頭の中に入れて歩く

目的地までのルートを全体ざっと見ておいて、何回くらい曲がるのか、次に曲がる場所の目印になるものはないか見ておく、という感じです。

次に曲がる場所の目印は、お店やレストラン、公園などがわかりやすいですね。お店の名前だけでなく、写真を見ておくと探す手間がさらに省けます。

私はグーグルマップを参考に、できるだけ曲がらないルート、曲がる場所がわかりやすいルートを選んで歩きます。また、見知らぬ土地では、近道よりも、大きな通り、人通りが多そうな道を優先して選びます。

こちらは極力地図を見なくて済むようにするためです。ロンドンでは歩きながらスマホを見ていて、いきなり盗られるという犯罪もあるようですので、こういった理由からも、歩きスマホは避けるようにしています。

次に曲がるところまで着いたら、再度地図を確認。そうして、その次に曲がるところをチェックして、再びそこまで真っ直ぐ歩くといったような感じです。そうすると、逐一スマホを見る必要がなく、スタスタ歩くことができます。

運転に慣れている人が道を覚えるのが早いのと同じように、この方法に慣れると、地図の解釈が素早くなったように思います。

その他、ターゲットにされないための工夫


ここからは、そもそも目をつけられないために、他にできることはないか、という視点で考えたものです。家にあるもの、現地でたまたまもらったものなど、上手く使ってその土地や周りに馴染むとよいですよね。

袋やバッグは目立たぬものを

私は年季の入ったビニール袋など、中身の見えないものをエコバッグ代わりに持ち歩いています。現地スーパーで調達したビニール袋なども、その土地に馴染んでいいと思います。くたびれていたり、どこの国のものだか、どこのお店のものだかよくわからない、中身も大したことなさそうな袋であればあるほど良い笑!
私が使うのは例えばこういった袋です。

お店のロゴもなく、よくわからない感じで笑、街の中で持って歩くにはとてもいいじゃないか!と気に入りました。

例えば、旅行中は憧れのお店に行って、少し高いものを購入することもあるかもしれないですよね。そうすると、とてもキレイなブランド名の入った袋に入れてくれると思うのですが、そのまま持ち歩くのではなくて、さらにこういった袋の中に入れてカバーすると、目立たなくてよいと思います。せっかくのきれいな袋を手にぶら下げていたい気持ちもあるかもしれませんが、無事家についてから、お買い物したものをゆったり眺めて楽しめますもんね。

また、私はメインのバッグも雑誌のおまけでついてきたようなトートバッグなどを使っており、とにかく貴重なものは旅行に持っていかないようにしています。私が持っているのはおまけのトートバッグですが、開け口のところが巾着になっていて、紐できゅっと閉めることができるので安心です。

他にいかにも貴重品が入っていそうなバッグなどは身につけないようにしています。この人を狙っても仕方なさそうだ、と思ってもらうことが大事だし、メインは観光を楽しむことだから、できるだけ価値のないものを身につけて歩くようにしています。

きれいな格好をしない

前述と似ていますが、できるだけ目立たないための工夫です。個人的には日本に一時帰国すると、きれいめな格好の方や、洗練されたアイテムを持っている方が多くおしゃれのレベルが高めだと感じます。私はロンドンからどうでもいい服で一時帰国しますと、街中にきれいにされている方が多くて驚くとともに、自分ももうちょっと頑張ろうと励ましになりますが笑、要は日本では普通と思っている着こなしが、外国に行くとキラキラして見えるかもしれないです。

そのためか、もしくは、同郷の方はすぐわかるというだけかもしれませんが、海外でも日本の方には、パッと気づいたりします。目立たないようにするという意味では、ヨタヨタの特徴のない服を着るのもありです。そんなボロボロでなくてもいいのですが、旅行先で周りに紛れそうな服を選び、普段のご自身が持っている美的センスは一旦オフしてしまうのも一つかなと思います。おしゃれが好きな方は、せっかくの旅行なのに夢がないと思われるかもしれないですが苦笑。私は人口の少ない街、移動面でたやすい日など、安心なところだけ旅行中もちょっとおしゃれして楽しみます。

サングラスで目元を隠す

悲しくも日本人が狙われるという話を耳にしますと、どこで判断されているかとい
えば顔や動き方なのかなと思います。ロンドンにいても、私は「日本人ですか」とよく聞かれますし(特に悪気は無く)、やはりわかる人にはわかるのだなと思います。

自分で言うのもなんですが、どちらかというと優しそうな顔だと思うので、セキュリティ検査で疑われないのと、よく道を聞かれるのは嬉しいですが、スリには近寄られたくないものです。
ちなみに私の元ハウスメイトは、顔が怖いのでよく保安検査で引っかかると言っていて、それはそれでかわいそうだと思いました。

バルセロナやコペンハーゲン、ラトビアのリガなどでスリ未遂にあったため、この顔を見られないようにしたらいいのではと思い、ポルトガルへ行く前に安いサングラスを購入しました。地下鉄の中でもサングラスをかけて、怪しい人だったかもしれませんが、幸いこの時は何も危ない目にあわず、帰ってこれました。

ちなみにこのサングラス作戦、思い起こせば昔にもやっていました。
子どもの頃、危ないから子どもだけで行っちゃダメと言われていた、林の多い公園がありました。でも、学校の図工の授業のために、落ちている枝などの材料が必要で、それを集めるためにその公園が一番だと思った当時の私は、友人たちに「サングラスをかけていこう」と提案したことを思い出しました。自らが怪しい人間になれば、怪しい人は近寄ってこないだろうという発想でした。一緒に行ったメンバーは10人弱くらいだったと思いますが、全員サングラスをかけ、地面にしゃがみこんで枝やら葉っぱを拾っている姿は可笑しかっただろうなと思います笑。

支払い後、お財布は焦らずしまう

お店で買い物した後「次の人が待っているから。お店の人を待たせてるから」と焦ったりせずに、お財布などは店員さんの目の前でバッグに閉まってから、お店を出てOKです。駅で切符を買うときなども、お財布をしまうその数秒は全く問題ありません。ふーっと息をつくとともに、お財布もしっかりしまっちゃってくださいね。

超有名観光地は、目に焼きつける

有名どころは、残念ながらスリがいるところでもあります。私はどうせ似たような写真になるしと思って笑、写真を撮らないこともあります。ミラノの大聖堂の前では、立ち止まれば誰かが近寄ってくる気配がしたので(気のせいかも笑)、写真は撮らずに、目に焼きつけました。何回も通った場所で、時間帯によっては静かな時もあるので、そういうタイミングで写真を撮ったり。大丈夫そうか見極めるようにしています。

近寄るなオーラ

これも気にしすぎだったかもしれないですが、バルセロナでは、なんとなく人が近づいてきたり、目線を感じたりという場所があったので、大股で堂々と歩き、目つきもギラギラさせて、私に近づかないでのオーラを出していきました!気迫が伝わってか、人が避けていきました笑。周りの人に不快な思いはさせない範囲で、地下鉄などでも妙な謙遜はせず、自然と堂々と座ったりするようにしています。

話しかけてくる人には注意を

特に英語圏ではないのに、妙に慣れた英語で「エクスキューズミー」と話しかけてくる人は、ちょっと怪しいと思うようにしています。もしかしたら本当に困っている人かもしれず難しいところですが。

ちゃんと前を見て歩いていると、明らかに私の姿に反応して近づいてきた人など結構分かるものなので、さっと方向を変えて、話しかけてくる前に自ら離れていくようにしています。マルタでは、ちょっと変な日本語で話しかけてきて明らかに怪しい人がいたので「出直してこい!」と呟きながらも、高速で立ち去りました。

話しかけると何か返さなきゃというのが自然な反応ですが、見知らぬ土地では言葉がわからないふりして、さっと離れるのもありです。

また困った時は、無理に外国語で対応しようとせずに、日本語でいいので大声で何か言うと(「やめて!」など)、周りの注意を引き寄せることができると思います。

一人旅では、時々集団に紛れる

どうしても旅先で夜の舞台を見る、食事をするなど、暗い道を一人で歩く時もありますよね。そんな時私は、なんとなく安心そうなグループの人たちの後ろにくっついて歩いたりします。もしかしたらグループと一緒なのかな、って思われるような距離感で一緒に歩いています笑。電車の中なども、アジアの人たちがいたらその近くに立ったりして、一人でポツンとならないようにしています。

心にゆとりを

これは一番自分へ言うべきことかもしれませんが、疲れている時と、時間に余裕がない時は危ない時があると思います。目的地に着いたばかりの、まだ元気で、油断せず気をつけている時は意外と大丈夫なものですが、疲れたり慣れたり時間がなくて焦っていると、周りが見えなくなったりします。旅は時間にゆとりを持つように心がけています。

それでも旅に出る

最後に、私に旅に出ることを動機づけてくださった人やものはこれまでたくさんありましたが、その一人が高校の時、代行で地理を教えてくださった先生でした。本当は歴史の先生だったのですが、不在の先生の代わりに地理を教えることになって。授業中、話はよく脱線しました。そしてその多くが彼のバックパッカー時代の危ない話やダイナミックな旅の話でした。

その頃の私にとって、地理の参考書は将来行くところをリストアップするためのガイドブックであり、先生は偉大なバックパッカーでした。その脱線話をいつも楽しみにし、スリに囲まれた話など怖いと思いながらも、そんなスリリングな旅をこなしてきた先生がかっこよく見えました。怖い話が多かったけれど、海外に行きたい、自分も旅に出てみたい。最終的には、冒険心が勝るのでした。

ある時は、ローマの休日に憧れたものの、治安面でイタリアに行こうか悩んだ先に手に取った「地球の歩き方」で、読者から寄せられた体験談のページに「ローマでスリにあったけど、それでも行ってよかった!」とのコメントがありました。それを読んで、私もやっぱり行こうと思いました。

それでも旅に出たい。その言葉に尽きるのかなと思います。

もちろん危ない思いや、嫌な思いはしないのが一番。そのためにできる対策をして、旅に出る。そんな風に思っています。

そういえば!小学生の頃クラスでやった劇で、スリの役に立候補したことを思い出しました笑。私はいつもピアノを弾く裏方をやっていたのですが、その時は全員一つは役をやらなければいけないということでした。スリの衣装は、いつも着ていたような黒い服でよく、セリフも短いということで、誰も手をあげなかったスリの役に立候補して、一人しかいないのにオーディションも一応やりました。

その時の劇は、時間が止まるという不思議な世界で、スリが財布を取った後に、確か時間が止まってしまうんですよね。それで捕まったと思います。面白い内容の劇でした。そんな昔話を思い出しつつ、このあたりで終わりにしようと思います。

長文になりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございます。
いいねを押していただけますと励みになります!

どうぞ、安全で楽しい旅を続けられますように。


この記事が参加している募集

#この経験に学べ

54,579件

#旅の準備

6,385件