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掌編

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#創作

猫型ロボット / 掌編

猫型ロボット / 掌編

「ねぇ、青い猫型ロボットぉ、退屈だよぉ、なんか面白いモノ出してよぉ」

「なんや、しゃあないなお前はいっつも。暇やったらちょっとは勉強したらどやねん。お前の友達のあの子、よう勉強出来る子おったやろ、あの勉強出来過ぎる子や。ちょっとは見習わんかい。風呂場の女の子覗いてばっかりしてんと。そうゆうのヘンタイゆうんや。あーあ、ほんまに。しゃーない、もう今日だけやからな。最後やぞ。(テレレレッテレー)日雇い

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実験室 / 掌編

実験室 / 掌編

 既に女はそこにいた。男がいつ来たのかと聞くと、ややあってから目も上げず六時頃だと言う。それから今までざっと三時間、女は次々にリトマス試験紙を細く筒状に丸めている。傍らには完成した山と役目を終えた山があった。男は女に訊いた。
「何度目だ?」
「次が五回目です」
「度で訊いたのだから、度で答えたまえ」
「次が五度目です」
「よろしい」
 女は手を止め、顔に逡巡の色を湛えている。
「この状況で『次が五

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詰所 / 掌編

詰所 / 掌編

西の空に充満した黒雲がどんどん迫ってきて、
じきにここも雷雨にやられると職人たちは口々に言い、
その声に休息への宿望が滲んでいた。
作業の手を止め、
資材をシートで覆い、
彼らは充てがわれたプレハブの詰所へと潜り込んだ。
忽ち雷霆が頭上で轟いた。
ぐっと身を屈める大男の隣で、
茶を手にしてぽかんと天井を見上げる小男の取り合わせ。
簡易な造りがびりびりと震えたかと思うと、
間をおかずにピカッと光って

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